いくやの斬鉄日記

オープンソースからハイスクールフリート、The Beatlesまで何でもありの自称エンターテインメント日記。

Fcitxのテストのお願い その2

2013年04月07日 19時28分32秒 | Ubuntu
その1は長くなってしまったので、新たに書き直してみることにしました。

まず、Fcitxを検証する理由ですが、Ubuntu的にはInput methods: Frameworks and overall integrationという提案があります。
それはそれとして、Ubuntu特有の事情として、
1. CanonicalにInput Methodの専門家はいない(というか専門家がいるディストリビューターってRed Hatしかないような)
2. IBus 1.4.xを使い続けるという選択肢はたぶんない。ひょっとしたらあるかも知れない。誰かがフォークするとか。
3. IBus 1.5に移行すると仮定すると、インジケーター対応パッチを誰かが書かなくてはならない。1.4のものは使えない。そらそうだ
4. Fcitxはインジケーター対応パッチを適用済み(13.04から)
5. Ubuntu KylinはFcitxを採用した
6. 現行のX.OrgではなくMirに移行予定。もちろんInput Methodも影響を受ける
7. 台湾からもIBusに文句が出てる。ってかこれ随分前から見てる気が
8. ハングルは変換の必要がないので、日本・中国・台湾ほど致命的な問題は起きにくい
9. そもそもKubuntuやらXubuntuやらLubuntuやらあるのに、IBus 1.5になって大丈夫なのだろうか?
これだけ並べてみると、Fcitxへ移行することになっても特段驚かないわけです。
とはいえ、いざ移行したとすると日本語的には大きな影響を受けるわけです。かといって日本が足を引っ張るわけにもいかないわけです。
そもそもろくに翻訳すらもされていなかったわけです。それでやることにしました。現状はとりあえず見えてるところの翻訳が終わってるだけで、まだまだ50%にも達していません。
同時に、やっぱり実際に使ってみないといけないというわけで、PPAにパッケージを用意しました。そして、3ヶ月ぐらいかけてまったり不具合の洗い出しをやろうと思っていたら、なんだかものすごい勢いで進んで、たぶんほかならぬ私が一番驚いています。

テストの方法とかはその1をご覧ください。

○現在までに修正された不具合
fcitx-anthy…再変換機能を実装・ATOKキーバインドとMicrosof IMEキーバインドの修正(後者はパッケージには未反映)
fcitx-mozc…mozc-dataがなかった(パッケージングのミス)・NyaRuRuさんご指摘の問題をすべて修正!

○未修正の不具合
fcitx-anthy…ATOKキーバインドの変換キー(Fcitx自体をいじる必要がある)
fcitx-mozc…翻訳が適用されない。これはパッケージングの問題。tegaki-zinnia-japaneseを忘れてた。これもパッケージングの(ry

○要望
fcitx…ツールバー(状態パネル)の入力モードとかをクリックすると表示されるサブメニューは、もう一度入力モードとかをクリックしても消えない(仕様?)。ただし仮想キーボードは消える。入力モードをクリックするとツールバー(状態パネル)が消える。これはトグルしてほしい
fcitx-anthy…今のところなし
fcitx-mozc…ツールバー(状態パネル)にある半角/全角切り替え機能は必要ない

○Fcitxに乗り換えるメリットはあるの?
IBus 1.4.xからだとたぶんない。1.5.xからだと明確にある。
カスタマイズできる項目が多いのはメリットかも。アイコンの変更とかできます。まだ翻訳してないけど。

○Fcitxに乗り換えるデメリットはあるの?
ibus-mozcはGoogleでメンテナンスしているけど、fcitx-mozcはそうじゃないのはデメリットか?
ibus-tegakiがない。けどMozcに手書き文字認識機能があるしいらないか?
SKKユーザーは……まぁ頑張れ。

追記:
おっと、現在はfcitx-anthyのテストが足りない感じです。
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Fcitxのテストのお願い

2013年04月05日 14時16分01秒 | Ubuntu
最近fcitxの翻訳をやっています。今回はテストのお願いです。
wiki
Googleプロジェクト
Github

○Fcitxとは?
Fcitxはインプットメソッドです。IBusの代わりになるものだと思ってください。

○どうして翻訳したの?
今後IBusに代わってUbuntuのデフォルトになるかも知れないので、翻訳をすることにしました。
可能な限り早いタイミングでどんな問題があるのかを洗い出し、本当にデフォルトを変更することができるのかを見極めたいです。

○プラットフォームは?
Ubuntu 13.04です。すみませんが以前のバージョンにバックポートする気はないです。

○テストの方法は?
次のコマンドを実行してください。
$ sudo add-apt-repository ppa:ikuya-fruitsbasket/fcitx
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install fcitx fcitx-anthy fcitx-mozc
インストールが終わったらインプットメソッドを変更してください。
ユーザー権限の場合…[システム設定]-[言語サポート]の[キーボード入力に使用するIMシステム]を[fcitx]に
グローバルの場合…端末から"sudo im-config -c"あるいは"sudo im-config -x"を起動してください
変更が終わったら、一度ログアウトして再ログインしてください

○翻訳はどこでやってるの?
transifexでやってます。

○パッケージはどんな変更を加えているの?
fcitx…Raringにあるやつはボコボコ落ちるので、これを回避するパッチを当てています。もちろんupstream authorさんからもらいました。
fcitx-configtool…Raringのは古いので最新(0.4.6)に更新しています。ja.poが含まれていないので、含むようにしました。
fcitx-anthy…Raringにはパッケージがないので、experimentalから持ってきて4/3現在のmaster相当になるパッチを当てています。これで候補ウィンドウが縦に表示されるようになりました。
mozc…fcitx-mozc.patchを最新版(fcitx-mozc-1.6.1187.102.3.patch)に更新しています。1.10.1390.102+fcitx-mozcのgit master相当(4/7分)にアップデートしています。さらに候補ウィンドウが縦になるパッチを当てています。

○どんなバグがあるの?
fcitx…ツールバー(状態パネル)の入力モードとかをクリックすると表示されるサブメニューは、もう一度入力モードとかをクリックしても消えない(仕様?)。ただし仮想キーボードは消える。
fcitx-anthy…入力モードをクリックするとツールバー(状態パネル)が消える。これはトグルするのが正解。トグルしないでオフになるのが仕様っぽい。あとはキーバインドの変更が機能しない。例えばATOKキーバインドにして変換キーを押しても半角にならない。これは致命的。 一番良く使う変換キーが機能していなかっただけで、キーバインドの変更は動作している模様。 仮想マシンだとATOKキーバインドだとエンターキーを押しても確定できない。これも致命的。修正済。Microsof IMEも同じで、こちらは未修正
fcitx-mozc…今のところこれといった不具合は見つかっていない。Mozc側の裁量が大きいので問題ない可能性がわりと高い ツールバー(状態パネル)にある半角/全角切り替え機能がよくわからない わかった。動作してる。でも機能自体必要ない気がする
全体……翻訳できないstringがいくつかある(けど私がわかってないだけかも

○突っ込みたい場合はどうするの?
翻訳に関しては私に何らかの方法で伝えてもらうか、transifexでメンバーになって直接変更してください。私はコーデイネーターなので承認できます。
バグは……どうしましょうか?

○FAQ
fcitx-skkは?…ソースはある。あとは頑張れ。特に実装。というかfcitx-kkcだと……?
GNOME Shellユーザーなのですが…このあたりから何とかしましょう。個人的にはこれなしのほうが好きですけど。
ツールバー(状態パネル)が小さすぎるのですが…darkスキンまじオススメ

○終わりに
やっぱりネイティブの開発者が欲しいところではあります。C++ですが、誰か開発に参加してみませんか?
ちなみにfcitx-anthyはscim-anthyのソースを取り込んでいたりします。

追記:
fcitx-mozcがなんかおかしいっぽいです。あとで直します。

さらに追記(2013/04/06):
fcitx-mozcがおかしいのはmozc-dataをdependしていないからでした……_| ̄|○ 修正版をアップロードしました。

さらに追記(2013/04/06):
/usr/share/locale/ja/LC_MESSAGES/fcitx-mozc.mo/ja.mo ってなんぞ……?
fcitx-mozc.installを見ると
out_linux/Release/obj/gen/unix/fcitx/po/ja.mo usr/share/locale/ja/LC_MESSAGES/fcitx-mozc.mo
out_linux/Release/obj/gen/unix/fcitx/po/zh_TW.mo usr/share/locale/zh_TW/LC_MESSAGES/fcitx-mozc.mo
out_linux/Release/obj/gen/unix/fcitx/po/zh_CN.mo usr/share/locale/zh_CN/LC_MESSAGES/fcitx-mozc.mo
と書いてある。何が悪いのか私にはわからない……。

さらに追記(2013/04/06):
Fcitx ConfigからMozcの設定ツールを呼べたらいいなぁ

さらに追記(2013/04/06):
Fcitx-mozc を試してみた
+1 参考になる。

さらに追記(2013/04/07):
dh_installのmanを読むと、インストール先はdirじゃなきゃダメって書いてありますね。これは困った。

さらに追記(2013/04/07):
fcitx-anthyでEnterキーでの確定ができないのはATOKキーバインドの問題でした。masterで修正済。

さらに追記(2013/04/07):
いくつかの問題を修正したfcitx-anthyをアップロードしました。
fcitx-mozcというかmozcを1.10.1390.102にアップデートしましたが、現在master相当の修正を行った新バージョンをアップロード中です。
fcitx-anthyのMicrosoft IMEキーバインドにもEnterキーで確定できない不具合があります。
fcitx-anthyのATOKキーバインドで変換キーでオン/オフのトグルができないのは現在の制限事項とのことです。

さらに追記(2013/04/07):
git master相当にアップデートしたmozcをアップロードしました。
これでNyaRuRuさんご指摘による問題(の多く?)が修正されています。

さらに追記(2013/04/07):
その2に続く
コメント (9)
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