事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ひょうたん島航海記PART2

2016-06-09 | アニメ・コミック・ゲーム

PART1はこちら

ただ、この武井さんがやさしいだけの人なのか、といえばそれもちょっと違うようだ。なぜなら、彼はなかなかの戦略家でもあったのだ。

自分が準備を始めている連続テレビ人形劇の企画について、須田さん(ひとみ座代表)たちにお話ししました。すると、TBSテレビで放送中の「伊賀の影丸」という番組の人形を見せてくれました。すっきりとした、シャープな作りの人形です。これなら「チロリン村」の人形とはだいぶ雰囲気が違うなと思いました。とにかく、新しい番組をスタートさせる時のポイントは、なによりも、前の番組とは似ても似つかないものにすることだ、と私は考えていたのです。

チロリン村というのは、ひょうたん島の前番組「チロリン村とくるみの木」のこと。黒柳徹子や八波むと志などが声を担当した人気番組。さすがにわたしは一度も見たおぼえがない。二十代で制作をまかされた若きプロデューサーは、それなりに気負いこんでいたようだ。それは声優選びにも顕著で……

(大統領ドン・ガバチョを演じた藤村有弘について)
ドン・ガバチョ大統領の声の藤村有弘さん。この人の評判は、ディレクターの間ではあまりかんばしくありませんでした。遅刻常習、態度尊大、無自覚無反省、などなど。

……それでも、彼の起用にこだわったわけだ。結果的にそれは奏功した。彼のキャラこそがひょっこりひょうたん島の魅力の中心だったからだ。

「~ですぞー!」

という(誰も信用していない)彼の演説は好きだったなあ。大人になってから、彼の性的指向、病気、金銭的苦境などを知ることになったわけだけれど、たとえば「紅の拳銃」における

「お国離れて何百里」

なんて妙な中国語的日本語こそ彼の真骨頂だったわけで、タモリが彼のフォロワーであることが十分に納得できる。以下次号

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