はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

第7回藤子ファン関西懇親会に参加

2009-01-18 21:53:22 | 藤子不二雄
 正月と夏の年2回恒例行事となった藤子ファン関西懇親会が、1月10日に開催された。

 既に、それから一週間も経ってしまっている。本当はもっと早くブログに書きたかったのだが、名古屋に帰ってきてから風邪を引いてしまい、特に週の後半は仕事に出るのもままならず、家で寝ていた。
 ここまで本格的に体調を崩したのは久しぶりで、かなりつらかった。この冬の寒さを甘く見ていたのがよくなかったようだ。先週まで、暖房器具はコタツしか使っていなかったくらいだからなあ。今週になって、ヒーターを押し入れから引っ張り出した。
 それはともかく、今日には体調がいくぶんましになってきたので、ようやくこのエントリを書く事が出来た。



 関西懇親会も通算で7回目となったが、これまで私は夏の方にしか参加しておらず、新年開催の方は今回が初参加だった。
 と言っても、やっている事は基本的に夏と変わらない。まんだらけうめだ店に集合→向かいの喫茶店へ移動→夕方からメインの飲み屋と言う流れは、いつもと全く同じだ。だから、新年だからと言って特別な事もなく、いつも通りに楽しむ事が出来た。


 参加メンバーも7割方はほぼ固定されているが、毎回初参加の方も何人か来られている。
 それは今回も同様で、初参加の方が二人いらっしゃった。そのうちの一人はPさんと言う女性だったが、この方がA先生の描かれた『プリンス・デモキン』を持ってこられて、皆で読ませていただいた。なかなか読む事のできない作品だけに、大いに盛り上がった。

 『プリンス・デモキン』は学研の「トップラーン」に付録として別冊小冊子の形で連載された作品で、全96話・8年間もの長きに渡って描かれていたが、単行本は2巻で中断しており、また発表形式が雑誌付録だったせいもあって図書館にも未所蔵で、今となっては単行本未収録エピソードを読むのは難しい。
 私自身は、未収録分どころか単行本も持っていないので、『プリンス・デモキン』自体ほとんど読んだ事がなかった。今回は、主に連載後期のエピソードを中心に読んだが、他の藤子A作品の主人公をモチーフとしたゲストキャラが各回に登場してデモキンと対決しており、ある意味で藤子A作品の集大成とも言える豪華さがあって、その点には非常に心惹かれた。
 そのゲストキャラの一部を紹介すると、たとえば「モグロくん」と言うキャラが登場して、デモキンと念力対決を繰り広げている。名前だけでもう説明の必要は無いかも知れないが、『笑ゥせぇるすまん』でお馴染み、喪黒福造が子供になったキャラクターだ。まん丸ほっぺになっているので、弟の喪黒福次郎も混ざっているのかもしれない。

 「モグロくん」は名前からしてそのまんまだが、他にも薔薇模様の服を着た魔太郎もどきや、猿もどきのゴルファーなど、A作品のファンなら思わずニヤリとするようなキャラクターが目白押しで、「今度の話はどんなキャラが出るのだろう」と、その場にあった全ての『デモキン』を読みふけってしまった。
 単行本になっている初期のエピソードでは、まだこのようなゲストキャラは出ておらず、連載が長期化してからお遊びを入れるようになったらしい。NUの作品紹介などを読んで、『デモキン』はありきたりな藤子A児童漫画だと思っていたが、こんな作品なら「トップラーン」を購読して読んでおくのだった。

 今回『デモキン』を持ってこられたPさんには、感謝感激だ。それに、『デモキン』をこれだけまとめて持っている人がいるというだけでも驚かされた。このような思わぬ出会いがあるのだから、人生は面白い。



 『デモキン』の話が長くなってしまったが、それ以外にも藤子の話題を中心として、色々な話で盛り上がる事が出来た。

 たとえば、会の主催者・Nさんは、あの『パンダラブー』の作者・松本正彦氏が描いたもう一つのひばり書房ギャグ漫画『かあちゃんキック』を持って来られた。
 『かあちゃんキック』は、中身を見れば一目瞭然なほどに露骨な『ダメおやじ』のパクリ漫画なのだが、『パンダラブー』にも通じる投げやりすぎる独特な絵と話の展開には何とも言えない味があり、ネタ漫画としては大いに楽しませていただいた。
 ただ、強烈な個性の主人公を生み出した『パンダラブー』と比べると、『かあちゃんキック』は『ダメおやじ』の劣化コピー(+松本流味付け)に留まっており、インパクトでは『パンダラブー』には及ばない感じだ。

 それでも、『パンダラブー』が局地的に人気を得た影響なのか、『かあちゃんキック』も古書価は上がっており、今回の懇親会の集合場所だったまんだらけうめだ店では、税込み4,200円で売っていた。1,000円くらいならともかく、さすがにこの値段では買う気にならない。どこかで安く売っていれば欲しいものだ。『パンダラブー』同様に青林工藝社が復刻してくれないものだろうか。


 また、何人かの方は藤子作品の掲載された雑誌の切り抜きやコピーなど貴重な品を持って来られて、それらをきっかけにしても色々と話がはずんだ。特に、雑誌には漫画本編のみならず予告や煽り、広告記事など見どころが多く、眺めているだけで楽しい。
 私自身は、完全に参加させていただいただけなので、皆さんが色々と用意しているのを見て、申し訳ない気分になってしまった。非常に「濃い」メンバーが集まる会なだけに、何か持って行くにしてもネタの選定が難しいが、次の機会には何か話のタネになるようなものを用意しなければ、と変な方向(?)でやる気が出てきた。



 次にこのメンバーが集まるのは、3月の映画『新 のび太の宇宙開拓史』鑑賞&感想(反省?)会@名古屋になる見通しだ。
 今回と違って、愛知県在住組が関西メンバーを迎える立場になるわけで、私も出来るだけの協力はしたい。昨年秋以来となる名古屋での集まりがどうなるか、楽しみだ。