はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

アニメドラよどこへ行く

2006-04-22 23:54:19 | アニメドラ感想
 4月21日は、約一ヶ月ぶりに「ドラえもん」が放送された。
 例年ならば、この時期は映画公開もほぼ終了して、久しぶりにレギュラー放送を落ち着いて観ている時期なのだが、今回は「新生ドラえもん 一周年記念スペシャル!!」として、通常通りの30分枠ではあるものの、中編新作+おまけ映像という形で放送された。

 アニメの新作は「未来の国からはるばると」で、話のセレクトとしては悪くない。昨年のリニューアル第1回はアニメのパイロット版として作られた「勉強部屋のつりぼり」のリメイクだったから、放映一周年という一つの節目に、ドラとのび太の出会いを描いた原作第1話をアニメ化する事は、面白い。
 問題は、昨年2月、アニメドラのリニューアル直前に大山時代のリメイク版「未来の国からはるばると」を、再放送してしまっている事だ。今回、さらにリメイクしているとは言え、たった1年でまた同じ話を放送されると、くどく感じてしまう。

 そして、おまけ映像は「27年の歴史を振り返って」の名場面ベスト10。リニューアル後の「わさドラ」ではなく、大山時代からのセレクトとなっている。OP前のアバンタイトルではドラえもんが「ぼくらのアニメが始まって27年」と言っているが、強い違和感を覚えた。
 番組としては最終回を迎えずにリニューアルを行ったのだから、27年で間違っているわけではないが、アニメ作品として見れば、メインスタッフ・キャストが入れ替わった、大山ドラとわさドラは別作品だ。ひとくくりにして扱われているのを見ると、それは違うと思ってしまう。
 リニューアルして1年経ったとは言え、まだまだ大山ドラの印象は強く、少なくとも私自身は、わさドラに完全には馴染んでいるとは言えない。せっかく映画は上々の成績だったのだから、今は更にわさドラの定着を推進していくべき時期のはずなのに、わざわざ大山ドラの映像を出して昔を思い出させてしまっては、逆効果ではないだろうか。

 今年に入って、サブタイトルの煽り文句、映画に合わせての恐竜話オンパレードなど、アニメドラでは、露骨かつ稚拙なテコ入れが多く見られたが、今回のスペシャルを観ても、その路線が続いていると感じた。本編の出来は悪くないだけに、わざわざこのような無理な煽り方を見ると、テレ朝自身が「「ドラえもん」は、こうでもしないと売れない」と思っているかのように感じてしまう。
 アニメドラのリニューアルが、大きな冒険であり、テレ朝としても今後を心配しているのではないかとだと言う事は想像できるが、これからも長く続けていこうと考えるのであれば、なおさら目先の話題に頼った番組づくりをするべきではないと思う。それで注目されても、あくまで一時的な物だ。この一年間、原作路線に回帰したアニメドラには楽しませてもらっただけに、なるべく続いて欲しい。だからこそ、あえてここで苦言を呈しておく。


 なお、今年に入ってアニメドラの感想を休止していたが、今回の「未来の国からはるばると」については、大山時代の2作との比較を交えつつ、久しぶりに感想を書いてみたい。明日あたり、大山版を観返してから、書くとしよう。