はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

ついに揃ったカラコミ「ドラえもん」

2006-03-22 23:14:45 | 藤子不二雄
 長年集めていた、カラーコミックス(以下「カラコミ」)版「ドラえもん」全6巻を、ついに揃える事が出来た。
 本来この記事は、先月末に書くつもりだったのだが、書こうとした矢先に体調がおかしくなってしまい、速報性のある内容ではないため、延ばし延ばしにしていた。他のネタならこのまま書かずに終わってしまったかも知れないところだが、私にとって、カラコミ版ドラを揃える事は長年の目標だった。入手から一ヶ月近く経ってしまい、手に入れた時の興奮は、やや薄れてしまっているが、やはり書いておきたい。


 そもそも、現在では「カラーコミックス」をご存じないと言う方も多そうだが、カラコミが何であるかに関しては、こちらをご覧いただきたい。要するに、シンエイ版のアニメでドラブームが起こった頃に、週刊誌サイズで出された低年齢向けの単行本だ。サイズこそ違うが、現在は「ぴっかぴかコミックス」に受け継がれている。
 マニア的な視点から見ると、てんコミやFFランドにも未収録の作品が入っていたり、カラー作品がカラーで収録されている点などで貴重なのだが、私にとってはそのような事よりも、「生まれて初めて読んだ「ドラえもん」単行本」として、ドラ単行本の中でも最も思い入れが強い。

 刊行当時は幼稚園~小学校低学年だったのだが、1巻から4巻までを、まさにボロボロになるまで読み返しており、現在手元に残っている1巻と3巻は、最初と最後の数ページが無くなって、表紙も取れてしまっている。2・4巻は、残念ながらいつの間にか紛失してしまっていた。これだけ読み込んだせいもあって、「ばくはつこしょう」「はなバルーン」「サウンドバカチョン(てんコミでは「サウンドカメラ」)」などは、現在でも大好きなエピソードだ。
 そして、私にとっては、続く第5・6巻は幻の本だった。刊行当時、雑誌(学年誌かコロコロ?)で見かけたカラコミの広告で、手持ちの4巻で終わりではなく6巻まで出ている事を知って、親に頼んで書店に注文して貰ったのだが、一ヶ月以上待たされたあげく書店からは品切れと言われて、手に入れる事が出来なかった。この時は、非常に悔しい気持ちだった事が今でも思いだせる。それから当分の間は、5・6巻に未練が残っていた。今思えば、広告が出ていた時点で、すでに6巻が出てからいくらか時間が経っていたのではないだろうか。

 その後、カラコミ自体が出なくなってしまい、てんコミ版の単行本も集めるようになったが、この時点で「カラコミにしか入っていない話」が多く存在する事は認識しており、私にとってはカラコミもてんコミも、どちらも大事な「ドラえもん」の単行本だった。


 その後は、ドラ以外の藤子作品も読むようになり、FFランドにも手を出したが、特にカラコミを集めようと言う気持ちはなかったと記憶している。せいぜい、FFランドに、昔カラコミで読んだ作品が入っていて、懐かしく思った程度だ。
 再び、カラコミを揃えようと思ったのは、大学に入って「ドラちゃんのおへや」を開設してからの事だった。開設当初から単行本リストはあったが、カラコミに関しては当時かろうじて持っていた1・3巻の情報しか載せていなかったのだ。それが、メールで他の巻の収録情報を貰ったり、さらには同じ県に住む某氏から「○○市の古書店に2巻が売っていた」と言う情報までいただいた。それで、あわててその店に駆けつけ2巻を確保したものだ。同時期に、偶然1巻も入手する事が出来て、本気でカラコミを探そうと思うようになっていった。

 しかし、実際に探してみると、カラコミを集めるのは容易な事ではなかった。その後は、大学を出て最初の春に5巻を、その3年ほど後に3・4巻を個人的なルートで入手したものの、そこで止まってしまった。それから長い間、最後の6巻が、どうしても手に入らなかったのだ。この間、何度かネットオークションで6巻が出品されていたが、いずれも異常な値上がりで手が出せなかったし、漫画専門古書店でも4巻くらいまでは比較的買いやすい値段なのだが、5・6巻は高値安定だ。カラコミ後期の本は、いずれも部数が少なく、あまり出回っていないようだ。1巻は4刷まで出ているのに、だんだん売れなくなっていったのだろうか。

 このような状態だったので、6巻を手に入れる事をほとんど諦めていたのだが、先月、タイミングと運に恵まれて、ようやく入手する事が出来た。価格は納得できる範囲だったし、本の状態も、かなりいい。「努力すれば願いはかなえられる」という事を実感した。
 そんなわけで、ようやく本棚にカラコミ「ドラえもん」全6巻を並べる事が出来た。さらに、ドラ映画原作4冊と「怪物くん」全3巻&映画原作2冊もすでに入手しており、カラコミ藤子作品が全部揃っている様子は、実に気持ちがいい。


 いままで、第6巻については収録作品等の情報しか知らなかったが、実物を見てみると、色々と興味深い点があった。それらについても、ここで取り上げるつもりだっただが、今回は個人的な思い出話だけで、かなり長くなってしまったので、また次回に、改めて書かせていただく。