極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ナノカーボン電子工学千一夜

2016年10月19日 | ネオコンバーテック

 

  

 

                倉廩が実つれば礼節を知り、衣食足れば栄辱を知る

             倉廩實、則知禮節;衣食足、則知榮辱  
                                 
                          牧民 / 管子          
                     

                            

                                                     管子 Guan-zi   720–645 BC

 

 Oct. 06, 2016

【温室効果ガスのメタン、排出量推定の2倍 ?】

十月に入り、米国では秋の涼しさが少なくなっていることが話題となっている(下写真ダブクリ)。そう
いえば、強力な温室効果ガスのメタンの全世界排出量が、現在の推定値の2倍である恐れがあるとする研
究論文が5日、科学雑誌「ネイチャー」に発表されている。論文は、気候変動を抑制する取り組みへの課
題が上乗せされたとしている(上写真ダブクリ)。
産業活動由来の排出と地質学的な自然要因による排出
を合計したメタンの全排出量は、現在の推定値より60~110%高い
この研究結果は、11月4日に
発効の「パリ協定(Paris Agreementeement)」でも掲げられている。平均気温上昇値を産業革命前比で「
2℃未満」とする地球の温暖化抑制に向けた目標への世界的な取り組みに深刻な影響を及ぼす恐れがある
と指摘。

メタンは、二酸化炭素に次ぐ地球温暖化の原因。18世紀半ばに産業革命が始まって以降の積算温度の約
5分の1に寄与。なお、湿地や山火事、シロアリ、野生動物などの自然要因も、年間のメタン排出量では
大きな割合を占める。ただ、大気中のメタンの大半は、化石燃料の生産や畜牛、埋め立て地、水田など、
人間の活動によって排出されたもので、その濃度はこれまでの推定値の最大約2倍に上る。

 Oct. 05, 2016

● 温暖化で秋の涼しさが消えていく!?



● 日本発アレルギーフリー大豆チーズ

食用油脂大手の不二製油が、豆乳を発酵させたチーズの量産に日本で初めて成功(読売新聞 2016.10.19)。
牛乳から作る本物のチーズと同様に、加熱するととろける。学校給食用などに10月から売り込んでおり
乳製品アレルギーの悩みから解放されそうである。この発明の特徴は、
豆乳に含まれる発酵を妨げる油分
の分離。チーズにするのが難しかった油分を含む生クリーム状の「豆乳クリーム」の分離することで、牛
乳由来と遜色ないチーズに仕上がる。尚、詳細は今のところわからない(参考:特開2015-065949 大豆蛋
白質含有チーズ様食品 不二製油株式会社)。これは何を意味するのか? 大豆などの種子で、乳製品、食
肉製品のアレルギーフリーの付加価値を加えた代用品として賄えるという日本発の食品革命が勃興する?


尚、
文部科学省が2013年に行った調査では、食物アレルギーに苦しむ児童・生徒の割合は07年から
1.9ポイント増の4.5%(約45万人)に増えた。給食でチーズを食べた児童が死亡する事故も起き
ているとこの記事は伝えている。

  Oct. 08, 2016

 【ナノカーボン電子工学千一夜

 昨夜の「ナノカーボン電子デバイス工学の此岸」では、ローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Ber-
keley National Laboratory)の研究ブルー婦らが、カーボンナノチューブをゲートとして使用し「世界最小」
のトランジスタの開発に成功(2016.10.07)を取り上げている(下図ダブクリック)。この発明の特徴は、
これまでの最小のトランジスタの寸法が5ナノメートルと考えられていたものので、カーボンナノチュー
ブのゲー
を採用することで限界を打ち破ることに成功していることにある。尚、同研究所のAli Javey
授は、米国特許(US9299940B2Carbon nanotube network thin-film transistors on flexible/stretchable substrates
Mar.29,2016)を公開しているので願参照の程。
 

  Oct. 07, 2016

● 多孔質グラフェン電極の量産

国国国国内でも、ナノカーボンなどの領域の研究成果があいついで報告されている。まず、11日には、東北大
学原子分子材料
科学高等研究機構(WPI-AIMR)の伊藤良一准教授らの研究グループが、ワンステップで
大量作製が可能な3次元構造
をもつ多孔質グラフェン作製手法を開発し、またその多孔質グラフェンから
水素発生電極を作製に成功。それによると、現在水素は二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーとし
て注目されており、さらに、再生可能エネルギー電力を貯蔵・運搬するエネルギーキャリア――貯蔵でき
ない電気を化学物質に変換し、エネルギーの貯蔵・運搬を可能にする化学媒体。例えば、水素、アンモニ
ア、メタン、ギ酸、過酸化水素、アルコール、ジエチルエーテル、トルエンなどの化学物質があり、燃料
電池などを用いてそれらの化学物質から再度電気が取り出せる物質――の有力候補として期待されていま
す。しかし、水素を発生させるために必要な水の電気分解装置は高価で希少な白金を水素発生電極として
使用しており、より安価な代替電極の開発要求に応えることができる。

 Oct. 08, 2016

その製造方法はの特徴は、(1)ニッケルナノ粒子を加熱することで多孔質化しそのまま連続してグラフ
ェンを蒸着させ
ることで作製工程とコストを削減できる。(2)さらに、曲率半径50ナノメートルで曲
がったグラフェンの格子が化学ドーパントを吸収しやすい特性を利用して従来の2~3倍以上の化学元素
種をドープする手法を開発し、従来のグラフェンでネックだった触媒特性の改善する。この新たな多孔質
グラフェンを用いると効率よく水素発生できる電極(白金フリー)で安くて環境負荷が少なく、また大量
生産できると期待されている。

 Oct. 11, 2016

※ "Correlation between chemical dopants and topological defects in catalytically active nanoporous graphene”

 
DOI: 10.1002/adma.201604318

   Oct. 12, 2016

● 3次元集積化グラフェントランジスタ――従来比千倍、軽量で省電力なデバイス

12日、前出原子分子材料科学高等研究機構の田邉洋一助教らの研究グループは、次元ナノ多孔質グラフ
ェンを
用いたグラフェントランジスタの3次元集積化に成功する。従来の炭素原子一層からなる2次元シ
ートであるグラフェンは優れたトランジスタ性能を示するが、実用的な性能を得るには何千枚ものグラフ
ェンを集積化し実用レベルまで性能を向上させる必要があり、多孔質を持つ3次元グラフェンをトランジ
スタに用いることで、集積してない2次元グラフェントランジスタの最大1000倍の電気容量を達成で
きる。近年、携帯情報端末の普及や小型化・高性能化に伴い、省電力で軽量かつ高性能なデバイスの開発
が求められています。グラフェンは2次元のシート材料であり、安価で軽量かつその優れた電気特性から
トランジスタなどの半導体集積回路に必要不可欠なシリコンの代替材料として有力視されているが、応用
研究や商品化では、必ずしも2次元シート状が最適ではない。



3次元ナノ多孔質グラフェンを用いて電気2重層トランジスタを作製しました。そしてこのトランジスタ
が従来の平面構造のグラフェントランジスタと比較して100倍高い伝導度の応答と1000倍高い電気
容量を示す(上図1)。3次元ナノ多孔質グラフェンはシリコン基板に比べ、表面積あたりの重さが1万
倍程度軽く、高い易動度から消費電力の低減が見込まれていることから、省電力かつ軽量・高性能なデバ
イス開発に寄与する。この
研究では、3次元ナノ多孔質グラフェンの表面積を最大限に活用するために、(1)ナ
ノ多孔質構造を破壊しないように臨界二酸化炭素乾燥させたナノ多孔質グラフェンを作製し、(2)こ
れをトランジスタの伝導経路
(チャネル)と作用(ゲート)電極に用い、室温で安定な陽イオンと陰イオンか
ら構成される液体(イオン
液体)を試料全体に浸透させることにより、図1に示すような作用電極とチャネ
ル間に電場を印加することでチャネル
の電子濃度を変化させる電気2重層トランジスタを作製。

 DOI: 10.1002/adma.201601067

図2(c)の3次元ナノ多孔質グラフェントランジスタの振る舞いからは、ディラック電子を利用した電界
効果トランジスタの特徴である電気伝導度の極小と伝導キャリアが電子型から正孔型に反転するという2
次元グラフェンシート特有の現象が観測。(図2(b))このことから3次元構造を持つグラフェントランジ
スタは2次元グラフェンの特性を良く保持する。図2(d)の静電容量の測定からは、これまでの2次元グ
ラフェンシートを用いた平面構造のデバイスと比較して100-1000倍程度高い値を示すことが分か
りました。これは、今回のデバイス構造を用いることで高度に集積化されたグラフェンシート全体の電子
状態を制御することが可能である。

さらに、3次元ナノ多孔質構造の特徴を考慮した理論を用いることで、異なる電子濃度状態で測定した磁
気抵抗効果とホール抵抗が1
つの曲線で表されることを観測(図3(a), (b))。これは、「曲面上に閉じ込
められた伝導電子が外部からかけた磁場方向に対して様々な向きを持つ」という3次元ナノ多孔質グラフ
ェンに特徴的な振る舞いである。今回開発したトランジスタは電子の易動度が、必要とされる性能値20
0cm/Vsをはるかに上回る5000-7500 cm/Vsである。この成果は、ゲート電圧に対し
て非常に直線的なデバイス動作と十分な電子数の制御幅を併せ持つ高密度集積型グラフェントランジスタ
の動作と輸送現象を世界で初めて実現・実証し、グラフェンを用いたシリコンや貴金属への代替デバイス、
例えば光応答デバイスや高集積された立体回路、さらには、光-電気変換デバイスの性能を飛躍的に向上
させる可能性がある。

以上、グラフェンやナノカーボンなどのの非黒鉛系炭素電子デバイス開発成果事例を足早に俯瞰する。シ
リコン系を上回る品質と価格特性をもつ。研究開発と同時に、コストレス、プロセスレス技術を伴走開発
させるならば、世界のトップランナーとなることはできるだろうと。そう思える。

  

【我が家の焚書顛末記 Ⅹ:中国思想 管子】   

    牧  民    ――民を養うには―― 

  「牧」は「牧場」「牧畜」の牧、つまり飼育するという意味。「牧民」とは、要するに、人民を
 育することである。きわめて即物的な考え方だが、古代社会では当然のことであったろう。
それはと
 もかく、この篇は『管子』の思想大系の中で枢要な部分を占めている。
 
 
 ことば

 「およそ地を有し民を牧する者は、務め四時に在り、守りに倉廩在り」
 「倉廩が実つれば礼節を知り、衣食足れば栄辱を知る」
 「政の興るところは、民心に順うに在り、政る廃るところは、民心に逆らうに在り」
 「予うるの取るたるを知るは、政の宝なり」
 「民を御するの轡は、上の貴ぶところに在り、民を道くの門は、上の先んずるところに在り。民を召
 くの路は、上の好悪するところに在り」

 「衣食足れば栄辱を知る」

  一国の支配者たるものは、四季を通じて生産計画を円滑に進ませ、経済を豊かにさせるよう配慮し
 なければならない。
  物資が公営な国には、どんなに遠くからでも人民は集まってくるし、間発が迎んだ国からは、逃げ
 だす人民はひとりもいない。日々の暮らしにも事欠くものに、礼儀を説いたとてなんになろう。生活
 にゆとりができさえすれば、道徳意識はおのずと高まるものだ。
  君主が財政上の無理をしないこと、これが民生安定の根本である。生活が安定すれば、人民は礼・
 義・廉・恥の徳をよく守り、かくして、君主の威令は国のすみずみまでゆきわたる。
  支配者たるものは、なによりも経済を重視しなければならぬ。刑罰などは二義的なものにすぎない。
 まず民生を安定させ、道徳意識を高めること、これが国家存立の基礎である。さてその上で.神霊・
 宗廟・祖先を崇拝する。つまり宗教心を涵養し、人民を教化することだ。

     牧民の方程式「倉廩実つれば礼節を知り、衣食足れば栄辱を知る」-まず物質的な基礎を固
    めることだ、というのは今日では新しい考えでもなんでもないが、紀元前七世紀ごろ、これを
    は
じめて解明したのは、まさに卓見であった。春秋中期いらい、鉄の使用が普及しはじめ、農
    業生産力
と交易の発展がいちじるしくなった。この時代的な背景を的確にとらえたのが管子で
    ある。
人民を治めるには、抽象的なお説教ではなく、①生産を奨励して物質的に豊かにする→
    ②その結果、自然に人民が集まり、生活が豊かになれば道徳が高まり秩序がととのう→②物質
    的に恵まれ道徳的に高められた人民をさらに教化すれば万全である。――これが管子による牧
    民(人民飼育)の方程式であった。

  ------------------------------------------------------------------------------------------

 凡有地牧民者,務在四時,守在倉廩。國多財,則遠者來,地辟舉,則民留處;倉廩實,則知禮節;衣
 食足,則知榮辱;上服度,則六親固。四維張,則君令行。故省刑之要,在禁文巧,守國之度,在飾四
 維,順民之經,在明鬼神,祇山川,敬宗廟,恭祖舊。不務天時,則財不生;不務地利,則倉廩不盈;
 野蕪曠,則民乃菅,上無量,則民乃妄。文巧不禁,則民乃淫,不璋兩原,則刑乃繁。不明鬼神,則陋
 民不悟;不祇山川,則威令不聞;不敬宗廟,則民乃上校;不恭祖舊,則孝悌不備;四維不張,國乃滅
 亡。 
 

 -------------------------------------------------------------------------------------------

    国を支える四本の綱

  国家は四本の綱によって維持されている。
  四本のうち一本切れると安定を欠く。二本切れると危機に瀕する。三本切れると転回する。日本と
 も切れると滅亡してしまう。安定は、とりもどすことができる。危機は、脱することも可能だ。転覆
 
したところで建てなおす方法はまだ残されている。しかし、滅亡してしまったものは、どうすること
 ができようか。
  四本の網とはなにか。
  礼・義・謳・恥の四つの徳がそれだ。礼とは節度を守ることである。義とは自己宣伝をしないこと
 である。廉とは自己のあやまちをかくさないことである。恥とは他人の朋影にひきずられないことで
 ある。
  みなが節度を守るなら、身分秩序は安泰である。だれも自己宣伝をしなければ、うそいつわりはな
 くなる。自己のあやまちをかくす考がいなければ、不正はおのずと影をひそめる。他人の憑事にひき
 ずられる者がいなければ、だいそれた悪事も企みようがない。

 ------------------------------------------------------------------------------------------

 國有四維,一維絕則傾,二維絕則危,三維絕則覆,四維絕則滅。傾可正也,危可安也,覆可起也,滅
 不可復錯也。何謂四維?一曰禮、二曰義、三曰廉、四曰恥。禮不踰節,義不自進。廉不蔽惡,恥不從
 枉。故不踰節,則上位安;不自進,則民無巧軸;不蔽惡,則行自全;不從枉,則邪事不生。 
 

 ------------------------------------------------------------------------------------------

   民心を得る基礎

  人民の願いを・祭して、それをかなえてやること、これが政治の要諦である。人民の願いを無視し
 た
政治は、ゆきづまらないわけがない。
  人民はだれしも苦労をいとう。だから君主は人民の苦労を除く方法を講じなければならない。
  人民はだれしも貧乏を嫌う。だから君主は人民の生活を豊かにさせなければならない。
  人民はだれしも災難を逃れたい。だから君主は人民の安全をはからなければならない。
  人民はだれしも一族滅亡の憂き目を見たくない。だから君主は人民の繁栄をはからなければならな
 い。

  以上の条件が満たされた結果はどうなるか。
  苦労を除いてくれる君主のためなら、人民はいかなる苦労もいとわないだろう。生活を豊かにして
 くれる君主のためなら、人民はいかなる貧乏にも耐えしのふだろう。安全をほかってくれる君主のた
 めなら、人民はいかなる災難をも甘んじて受けるだろう。繁栄をはかってくれる君主のためなら、人
 民は合をかけても闘うだろう。

 ------------------------------------------------------------------------------------------

 政之所興,在順民心。政之所廢,在逆民心。民惡憂勞,我佚樂之。民惡貧賤,我富貴之,民惡危墜,
 我存安之。民惡滅絕,我生育之。能佚樂之,則民為之憂勞。能富貴之,則民為之貧賤。能存安之,則
 民為之危墜。能生育之,則民為之滅絕。故刑罰不足以畏其意,殺戮不足以服其心。故刑罰繁而意不恐,
 則令不行矣。殺戮眾而心不服,則上位危矣。故從其四欲,則遠者自親;行其四惡,則近者叛之,故知
 「予之為取者,政之寶也」。 

 -------------------------------------------------------------------------------------------

古代・春秋時代の中国と現代の中国がことなる、なので「倉廩が実つれば礼節を知りうるか、衣食足れば
栄辱を知りうるか」と反問する必要があるというのが、内村剛介の問題提起であり、わたし(たち)にい
まも問われているようである。これがわたしの主テーマでもある。
                                                                                この項つづく 

 

【世界の朝食:今日は韓国】

● Typical Korean Breakfast

 

 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 非公開情報下の国会中継 | トップ | 世界最強の小水力発電 »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
機械工学パラダイムシフト (地球環境直球勝負)
2017-07-31 18:12:37
島根大学の客員教授である久保田邦親博士らが境界潤滑(機械工学における摩擦の中心モード)の原理をついに解明。名称は炭素結晶の競合モデル/CCSCモデル「通称、ナノダイヤモンド理論」は開発合金Xの高面圧摺動特性を説明できるだけでなく、その他の境界潤滑現象にかかわる広い説明が可能な本質的理論で、更なる機械の高性能化に展望が開かれたとする識者もある。幅広い分野に応用でき今後48Vハイブリッドエンジンのコンパクト化(ピストンピンなど)の開発指針となってゆくことも期待されている。
オートモティブサイエンス (ナノベアリングファン)
2020-11-08 15:48:27
近年まれにみる二次元格子電子系物質の工学的制御に成功し自動車のエンジンのピストンリングに社会実装され始めているようですね。
ああいえばこういうChatGPT (神はサイコロ遊びをする)
2024-03-13 00:11:25
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。多神教的などこかなつかしい日本的なものたちによって。

コメントを投稿

ネオコンバーテック」カテゴリの最新記事