餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

時代の美、摩耗の美

2017-05-20 22:29:06 | アート・文化

「悉有仏性-全てのものには仏性がある-」を見て来ました。

展覧会でも仏像ブームかな。美しいだけではない、変わった仏像展示も増えています。この間の「ひょうごの美ほとけ」もそうでしたが古くなって欠けた仏像がそのまま展示されていました。これはさらに上をいきます。佐藤辰美さんって方レコード好きが高じて仏像まで集め始めます。中国から日本から仏像のみならず欠片や修理の際出た部品まで。本人曰く、ジャンク中毒だそうで。使われて汚れたり摩耗した物に愛着を感じると。今で良かったかも。昔だったらお風呂のたき付けにしていますよ(こらこら)。でも推理する楽しさはあるります。菩薩の結った髪のてっぺんの部分とか、袖の一部とか、指の第一関節とか。わずかに見える截金細工ですごく鮮やかな衣だったんだろうなとか思いました。

王城夕紀「青の数学 2」読了。

数学者ってロマンティストだと思います。見ている世界が美しい。時に残酷ではありますが。推理物だとは思わなかったのにそうだったのかと驚くところも。ずっと読んでいたいのにこれでひとまず終わっているようです。残念。