餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

変じゃない人なんて

2023-12-31 15:02:04 | 本と雑誌

9/11分です。
吉永南永「その日まで 紅雲町珈琲屋ごよみ」読了。
コーヒー豆と和雑貨の店「小倉屋」のまわりではいろんなことが起きます。小倉屋を営むおばあちゃん杉浦草は関わっているうちに関わったり関わらなかったり。もう定番のほのぼの日常の謎だと思うじゃないですか。しかし結構シビアなことに。草さんも謎をすぱっと解くタイプではなく関わっているうちにわかってしまう感じです。控えめで本来よそはよそうちはうちなのですが。出て来る雑貨が素敵だし御飯が美味しそうなのが良いです。
本屋さんを歩いていたら「世界でいちばん透きとおった物語」の隣に「ヨギガンジー『生者と死者』」が並んでいたので思わずニヤリとしてしまいました。誰ですがこんな絶妙の取り合わせに並べたのは?と思いましたが、待てよ、これ両方の内容を知らないと全然わからないぞと。かと言ってどこが似ているかなんて言えないし。つまりすでに読んでいる人にしか通じない。全然販促になっていないぞ。まあいいか楽しかったから。


あって欲しいけど…

2023-12-31 14:59:22 | アート・文化

9/10分です。
「神ワザ12人の彩りスタイル 超・色鉛筆アート展」に行って来ました。
写真にしか見えない超絶技巧が並んでいるんだろうなと行ったら、いきなりこれ油絵?という絵で驚きました。色鉛筆で油絵の質感も出せるんだ。幅が広いです。シズル感たっぷり熱々の湯気が出ているハンバーグとか、これ写真でしょうという薔薇や犬猫。風景画や浮世絵風。スマホに撮ると立体になる絵。静物画。もう子供の画材では片付けられないです。猫のケガとにかくふわふわ。リアルです。トラも写真でした。蛇の鱗もすごかったし。進化しているのね。
「オオノマユミ展『LITTLE PROFESSIONALS』」「さぶさちえ切り絵展『森の中へ』」「たけうちちひろ絵本原画展 ボローニャ国際原画の世界」へまとめて画廊巡り。今回はいづれもボローニャ国際絵本原画展入選作家さんです。
「オオノマユミ-」この方の絵本はとにかく楽しいしかわいい。白やチョコ色のケーキの土台にクリームやジンジャークッキー、イチゴ、生クリーム、サクランボなどシールを貼って行く絵本とか大好きです。しかし私が欲しいのはいづれも英語版で高くて買えません。ううう。どっか日本語版出して。作家さんが来ておられたのですが大谷や他の画廊に出かけられたまま帰ってこないとオーナーの方が困っていました。回りたいよね。
「さぶさちえ-」切り絵絵本の方です。今年受賞、ですが初期の作品に金魚物が。ううう、出版はされていないそうです。森がわさわさとか海がジャブジャブとかが美しい。
「たけうちちひろ-」この方も切り絵絵本。工場とかアパートの中の一日とか、システム感がリズミカルで楽しい。動物とその骨の絵本も。「COLOR」という絵本が様々なものの中から指定の物を探すという絵本でした。オレンジの中に金魚が1匹紛れ込んでいる。原画が来ていました。可愛いこれ欲しい。英語版しかない上に売っていませんでした。日本語版プリーズ。


色んな係数が上がる

2023-12-29 01:56:28 | 本と雑誌

9/9分です。
寄らなきゃいいのに、古本屋さんの前を通った時ふと福田美蘭さんの画集はないかなと寄ってみました。画集はなかったですがつい絵本と目が合ってしまいました。フレーベル館がキンダーブックとして毎月出した絵本ですね。ざざーっと何冊も。2冊買いました。「しぜん6 きんぎょ」「しぜん8 なつの くさばな」金魚は平成27年6月、草花は平成24年8月発行です。見たことがないと思ったら書店では販売していない本みたいです。
「きんぎょ」は体の色は色々、顔も色々、尾びれも色々、みーんな金魚。どのページもみーんな可愛い写真大集合です。金魚すくいのドアップや赤ちゃんから育つまでのアルバムとか、金魚鉢のアップも。可愛すぎます。金魚新聞と金魚の飼い方が簡単にまとめてあります。監修がアクアマリンふくしまでした。それはいい金魚が揃っていますわ。見つけてよかった。
「なつのくさばな」は割とリアルな絵です。様々なシチュエーションで生えている草花を紹介してあります。植物のアップ画は葉脈や棘まで細かく描いてありますが、自然の中にある姿は割とすっきり描いてあります。描きこんだ背景の中ですっと草花の姿が目につきます。ガードレールのそば、フェンスのほとり、夜の原っぱ。いい絵だなと。大片忠明さんだそうです。夏の草花を使った遊び方もついています。
蓮見恭子「メディコ・ペンナ 万年筆よろず相談」読了。
「あなたの人生がかわります。万年筆よろず相談」就活に悩んでいる砂羽はまた不採用で落ち込んでいる時雨まで降ってきます。何か食べようとそばの元小学校だった体験型観光スポットに入り込みます。そこで「文具フェア」があり、ふとそんな言葉のブースが見えました。気になって入ったもののそのブースはお客さんと万年筆の話をしながらでっかい音を立ててペン先を削っていました。結局見ていただけでしたが看板にこんな言葉がありました。「万年筆には、人の生き方を変える力があります。あなたの人生変えてみませんか?」。後日大学でまだ内定の決まらない友人にそのことを話したら面白がられて一緒にその店を探していくことに。
何これ?危険な小説です。美味しそうな実在するカフェがいっぱい。うちのエンゲル係数が爆上がりしたらどうしてくれるんです。先生!(誰?)。さすがに万年筆には手を出しません。できるかっ。でも欲しいな。


笑うに笑えないオチ

2023-12-29 01:54:10 | 本と雑誌

9/8分です。
ニセマツカサ貝が殻だけに。こらーっ!魚どもっ!まったく。
CoCo壱番にマッサマンカレーがあったので食べてみました。スパイスカレーはあまり食べないのですがマッサマンなら大丈夫だろうと。ジャガイモが入っていたのが嬉しい。
細川貂々「お多福来い来い」読了。
ネガティブ思考クイーンの漫画家細川貂々さん、旦那さんは落語好きでよく聞いていましたが貂々さんは素通りしていたそうです。しかしイベントで聞きに行くことに。どこで笑ったらいいのかわからないし落ちがわからなかったどうしようとか。案の定落ちがわからなかったのですが、自分の思っていた落語とは違うと付き合ってみることに。聞いていくうちにあまりに主人公にダメ人間が多いのを知ります。なるほど落語の世界だと主人公になれるかもと想像し希望が持てたそうです。
色々な落語が紹介してあるのですが、聞いたことないのか忘れているのか知らない話もちらほら。
「弱法師」が一年経つところを物売りの掛け声で表しています。
「たぁ~けの子蕗やぁ~」
「スイカ~スイカ~種まであっかいよ~」
「金魚ぉ~え金魚~」
「栗屋焼き栗丹波渓の短栗」
「ミカンどおじゃい甘いミカンどおじゃい」
「おおーしめ縄飾り縄」
金魚のところに金魚と水紋のイラストが。かわええ。
「後生うなぎ」ではさる大店の旦那がお寺の説法を聞き殺生をしないようにとお説教を聞きまじめに守ろうとします。うなぎ屋さんのうなぎを買って前の川へポチャーン。毎日続くのでうなぎ屋は仕事もせずお金が入ると喜んでいたら旦那がばったり来なくなり。どうしたことかと女房が慌てているところへ久しぶり旦那がやって来る。ところがうなぎは仕入れていない。何か生きているものはないかうなぎ屋は慌てます。
「どじょうは?」
「今朝味噌汁の具にして食べちまったよ」
「金魚は?」
「ネコがとっちゃった」
「うんじゃ赤ん坊だ」
生きているものならいいだろうと赤ん坊を裸にしてさき台の上に置きます。
「おいおい、その赤ん坊どうするんだ?」
「へぇ、蒲焼にするんで」
「ばかやろう、何てことしやがる。これいくらだ?」
「百円」
旦那は生き物の命にゃかえられないと赤ん坊を百円で買い取り前の川にボッチャーン。
貂々さん笑っていいのかわからずずっと悩んでいました。ブラックだよね。色々なことに衝撃を受けたそうです。うーん、今ではコンプライアンスに引っ掛かりそうなのいっぱいあるしね。しかしうなぎ屋さん普通に金魚を飼っているのね。


世界に本物の味を…

2023-12-28 01:20:20 | 映画

9/7分です。
映画「高野豆腐屋の春」を見て来ました。
ポスターは豆腐屋さんらしいのに何故高野豆腐店何だろうと思っていたら「たかの」豆腐店でした。映画のチケット買う時に高野豆腐下さいと言ってしまったよ(豆腐屋さんか)。尾道にある豆腐屋さんの話です。頑固おやじと出戻り娘が働いています。商店街のおじさんたちが集まっては話をしています。娘の再婚をすすめられるのですが、親父さんは一蹴。しかし心臓の具合がよくないのでお見合いのつてを彼らに頼みます。喧嘩したり病院で知り合ったご婦人と話したり、進展がないようでゆっくりと季節は過ぎていきます。豆腐が美味しそうなのが何よりいいですね。
菅沼理恵「黒猫茶房の四季つづり 僕と偽執事と職人のこしあん事情 弐」読了。
ああーっ!2巻だ。字が小さくてわからなかったよ。通りで知らない設定があるような。抹茶味でこしあんの和菓子しか出さない喫茶店のお話です。しかも月替わりで1種類だけ。よくそれでやっていけるなとは思いますが、店長の黒猫が可愛いからか。色んな事情のある人がやって来ます。でも確かに月に一度は行きたい喫茶店かも。