Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

ダルフール危機

2006-05-23 07:14:58 | 戦争・紛争・内戦・テロ・虐殺
約20万人の命が奪われた 「世界最悪の人道危機」

 日本に住み、何の不安も持たずに外出し、毎日のようにコンビニに寄り、仕事が忙しいと愚痴を言う。
 そんな生活をしているのに、こういうニュースについて語れるかと言われれば、確かに上手く語れない。新聞からの受け売りの知識しかないからな。
 それに、ニュースを読んで、大変だと思っちゃいても何にもしてないし。
 そんな自分がちょっと情けないから、下手でもいいからちょっと語ってみようかと。
 普段新聞読まない人がいて、その人がたまたまここに来て、たまたま時間があるからって読んでくれれば、この話を知ってる人が一人増える。それでもいいかな、と。
 自己満足なのは分かっちゃいるが。

 国連世界食料計画スーダン局長に日本人が任命されたってニュースが飛び込んできたところだし。

 ま、ぼちぼちと、知ってることから始めてみませうか.....


 スーダン西部にはダルフール地方ってとこがあって、そこでは03年2月に反政府勢力が武装蜂起してる。
 理由は腐敗した中央政府と戦うため。
 ところが、政府軍に支援されたアラブ系民兵が、ダルフール地方から黒人住民を追い出して、土地を略奪したりするために大勢を組織的に殺戮、暴行、強姦した。難民キャンプさえ襲われたそうだ。
 そこで去年の3月に安保理が紛争の責任者を国際刑事裁判所で裁くことに決めて、先月制裁の実施が決まった。
 こういう決議をしなくちゃならないってことは、それだけ大変なことになってるって事なんだ。隣の国のチャドにも影響あるらしいし。
 で、いつもこういう話につきものなのが、紛争から逃れた難民。200万人。和平交渉をしているはずなのに、今年に入ってもまだ5万人近く増えている。
 その難民に対する食料援助も、寄付が思う様に集まらず、資金不足で減らされてるらしい。ここ数年、大規模な自然災害が多くて、世界が「援助疲れ」してるとの事。その結果、最初に犠牲になるのはきっと子供なんだろうな。
 スーダン政府と反政府勢力はアフリカ連合の仲介で和平交渉をナイジェリアでやってるんだが、なかなか合意できず続行中。やっぱり政府が権力を手放さないんだろうか...
 いちお政府と反政府勢力の「スーダン解放軍」の主流派は合意したらしいけど、他の勢力とか分派とかはまだ拒否してるらしいよ。
和平文書の内容は...
○反政府勢力の政府軍への統合
○ダルフール地方への一時金3億ドルと年間2億ドルの交付金
○家を失った住民への補償金
○自治を問う国民投票の実施
○親政府のアラブ系民兵組織の武装解除
 とにかく、政府が支援した民兵をきちんと解散させないと話にならない。
 アフリカ連合だけでは事が進まないので、スーダン政府は国連平和維持部隊を受け入れることにしたらしい。
 なかなか前に進まなかった和平への道だけど、少しずつ動き出した感もある。
 でもな、スーダンでは南部でも83年から内戦が続いてて紛争だらけの国なんだな。
 平和と言う言葉を掴むのにはまだまだ時間も努力も必要みたいだ。


 地球を外から眺めたらどんな風に見えるのだろう。
 日本でこんな生活してる自分と、難民キャンプで食料を待っている人々。
 ほんとに地球って丸いのかなぁ。