Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『ジョニーは戦場へ行った』

2006-02-27 22:04:16 | 映画 「い段」
『ジョニーは戦場へ行った』 1971年 Dalton Trumbo監督

 "衝撃的な映像" と言われていたので、グロいのかと勝手に想像していたが、決してそんなことはなく、淡々と進むストーリーに徐々に引き込まれた。

 観て良かった。
 反戦がテーマのように言われているが(きっと監督もそう思っているのだろう)、自分は "死の選択" について考えてしまった。

 ここにいるのに、生きて存在しているのに、自分の意思を伝えることができない。死を選択することさえできない。これこそ究極の孤独だ。

 『海を飛ぶ夢』とはまた違った "生かされ方" "孤独感" がたまらなく痛い。

人間っつーのはほんとに醜い生き物ですな。
外見じゃなく、中身が.....

意味の無い孤独

2006-02-26 18:32:52 | 死・自死
 自殺をする人がいる。
 「孤独だ」と言って死んでいく人がいる。

 その人がどんなに人気者だとしても、「孤独だ」と感じてしまうらしい。そして、死んでいく。皆がその人を慕っていても、それでもその人は「孤独だ」と感じる。自分の居場所が見えなくなっているのだろうか。大勢の人が慕っているにも関わらず、自分の存在に意味を感じなくなってしまうのだろうか。成功したように見える人、いわゆる有名人・著名人となり、人にチヤホヤされ、欲しい物を手に入れ、大金も手に入れた人。それでも孤独に耐えられないのか。
 人は元来孤独のはずだ。だれもが、日常の中で孤独を感じる事がある。それでも、その度に人が死んでいるワケではない。その孤独を孤独だと表現することに自己満足を覚えることさえあり、孤独を友人に吐露することで孤独を紛らわすこともある。
 それなのに、「孤独だ」と言って死んでいく人がいる。孤独でいることに疲れてしまったのだろうか。それとも孤独でいることが無意味に思えしまったのだろうか。
 人に孤独だ孤独だと吐露することにも飽きて、ひとりで孤独を噛み締めることにも飽きて、孤独でいることがつまらなくなったのだろうか。そして「孤独だ」と言って死んで行くのだろうか。

 自殺をする人がいる。
 「生きることに意味が無い」と言って死んでいく人がいる。

 その人がどんなに人気者で楽しい人に見えても、「生きることに意味が無い」と感じてしまうらしい。そして、死んでいく。皆がその人を慕っていても、それでもその人は「生きることに意味が無い」と感じる。自分がやりたかった事、やりたい事が見えなくなっているのだろうか。大勢の人が慕っているにも関わらず、自分の存在に意味を感じなくなってしまうのだろうか。
 生きることは元来意味のあることばかりではない。日常の中で意味が無いと感じる事もある。それでも、その度に人が死んでいるワケではない。その意味の無い現状を人に愚痴ることに自己満足を覚えることさえあり、つまらない自分を肯定することさえある。
 それなのに、「生きることに意味が無い」と言って死んでいく人がいる。意味が無いこと自体に疲れてしまったのだろうか。それとも意味が無いという状態に孤独を感じてしまったのだろうか。

 「孤独だ」と感じる人が、それ自体を意味が無いと感じてしまうと死にたくなるのか?
 「生きることに意味が無い」と感じる人が、そのことに孤独を感じてしまうと死にたくなるのか?

 きっと、「孤独だ」と感じることと「生きることに意味が無い」ことのどちらか一つなら、人は死を選ばないのかもしれない。もう一つくらい改善策が残っていそうな感じがするのかもな。
 でも、その両方が自分の中に根を張ってしまうと、どちらか一方がもう一方の背中を押してしまうんだろう。
 どちらか一方を手にしてしまった時、もう一方を手にしないうちに、自分を動かせるといいんだけどな。そんな余裕あるだろうか。

 人は死ぬために生きている。だから、生きることに不満足な死に方はしたくないんだよな。できることなら、気持ち良く死を受け入れたいものだが、無理だろうな。


 何だか、ワケの分からない文章ですな。支離滅裂。しかし、書きたいことを書くと決めたBlogなので、書きたいままに書いてUPしてしまいます。

映画 『ミュンヘン』

2006-02-25 11:32:08 | 映画 「い段」
『ミュンヘン』 2005年 Steven Spielberg監督

とにかく全編に渡って暗い。人を殺す仕事をしているのだから、明るくても困るけど、心理描写もとにかく暗い。
全てが暗くて立ち直れない。

だめなんだよな、こーゆーの観ると、人間って生きてる価値あるのだろうかとか考えちゃうんだよ。だってあんなことやって報復に報復を繰り返していたら、いつまで経っても流血は止まらない。そんなこと子供でも解る。なのに、大の大人が率先してそんなことやってる。平和なんか来る分けないんだよ。

ミュンヘンオリンピックは1972年らしいけど、自分は生まれたばかりだから、記憶は無い。そんな自分はもういい歳だ。けれど、イスラエル・パレスチナ問題は今だ解決を見ない。あきれるよな、人間って。

人間に存在価値はあるのだろうか。
とっととくたばった方が良さそうだ。

生きる

2006-02-24 22:50:55 | 
「生きる」

日本語に複数形は原則的に無く、
人間であれば人間達とでも言うのか
女であれば女達
父親であれば父親達
愛する者なら愛する者達
友人なら友人達、友達。
物であればどうだろうか、
数冊の本、何足かの靴、山盛りのみかん、
いくつかの雲、たくさんのビルヂング、
ほこりだらけとか落葉がいっぱいとかもある
がらくたや宝物は一つかも知れないが複数なイメージを持ち易い
渋滞や混ぜご飯、森などは一つでもたくさんのものを中に含んでいる。

なるほど

では、完全なる単数はあるだろうか、
「人生」は?
一人には一つかも知れないが
人はたくさんいるので「人生」はダメだ
じゃあ
「生きる」は?
動詞?
いやいや
動きを持って生きている人なんていないものな
みんな見て見ぬ振りとか、無力感とかのかたまりだもの
動詞なはずはない
「生きる」の複数
いくつかの生きる、山盛りの生きる、生きるがいっぱい・・・
どれも変だ
そうだ
「生きる」だ。

「生きる」は完全なる単数。完全なる孤独だ。

生き様

2006-02-23 22:17:53 | 
「生き様」

僕はそうやって生きてきた

泣きたいなら泣けばいい
しかし涙は出てこない

欲しい時に欲しい物がない
必要な時に必要な物がない
疲れ果てた時に癒しもなく
哀れな時に慰みもない

必要な時に欲しい物がない
挫折の時に助言もなく
迷いの時に導きもない

欲しい時に必要なものがない
間違いの時に赦しがない

僕は救われること無く生きてきた

生き方

2006-02-22 23:52:12 | 
「生き方」

右に行くことが正しいのなら
左を見る事を忘れぬ様に

前に進まねばならぬ道なら
後ろの用心を怠らぬ様に

一歩前へ踏み込む前に
その地の硬さを予測せよ

きっと
つまらない人生が
あきれた人生に変わるであろう

映画 『クラッシュ』

2006-02-20 22:05:07 | 映画 「う段」
『クラッシュ』  2005年 Paul Haggis監督

この映画に主演ってのはいないよーだ。
アカデミー賞にノミネートされたのも、助演男優賞としてのマット・ディロンだし。主演賞にはノミネートないし。

ある事故を中心にその前後の人間模様を描いてるみたいなことがチラシに書いてあった気がしたので、てっきり自分の人生のベスト3のひとつである『アモーレス・ペロス』のパクリなのでは?と疑っていたが、まったくもって誤解だった。

人間には "子孫を残す欲求" というものがあるのだから、潜在的な部分にはきっと差別意識は持っているのだろうな。
しかし、人間には "知性" と "理性" もあるはずだから、潜在的な差別意識を超えたところで、心を通わすことができるのだろうな。
でも、心を通わす以前に社会的影響から差別意識を強く持ってしまっている人もいる。
人種の坩堝アメリカ合衆国には様々な教育を受けた人々が暮らす。教育を受ける機会の持てなかった人々も暮らす。様々な宗教を信じる人々が暮らす。様々な肌の色の人々が暮らす。日本に住む自分にはなかなか理解し難い環境だろう。
それだけ様々な人が暮らしていれば、差別意識を持つ人も、持たない人もいるだろう。無意識に偏見を持っている人もいるだろう。

この映画はそういう様々な人々を描いている。単純に人種差別だけではなく、様々な意識を持った人がいて、それぞれが様々な環境で生活していて、それぞれが日々の出来事に惑わされ、流され、影響を受けて、心が変化していく様を描いている。
本当は触れ合いたいだけなのに、何故かぶつかり合って(クラッシュ)してしまう。

人は死ぬために生きている。
生きるために日々葛藤している。

この映画には、天使が出てくるよ。

地獄ですべてを語る

2006-02-19 21:06:37 | 言葉・本
 地獄にあってひとはすべてを語る。そもそも、どこかが地獄であるとわれわれが認識するのは、そこでひとがすべてを語るという点においてなのだ。 ( ・・・・・ ) 形を成すか成さないかという状態の言葉を僕がいくつか口にしえたということ ( ・・・・・ )、その幸福が、僕を決定的に傷つけた

ロベール・アンテルムからディオニス・マスコロへの手紙 1945年6月21日
マスコロ『ある記憶の努力の周囲に』(1987)所収


すべてを語る恐怖を人は常に持ち続けている。自分の表面を繕うことに命を賭けている者にとって、本心からを語ることは何よりの恐怖であり、それ以上の恐怖無くしては、決して語ることはない。

映画 『ジャーヘッド』

2006-02-18 19:53:42 | 映画 「い段」
『ジャーヘッド』 2005年 Sam Mendes監督


ジェイク・ギレンホールは一作品ごとにイイ男になって行く。ピーター・サースガードもしかり。二人共名優になるんだろうな。ジェイミー・フォックスもクリス・クーパーもおいしいとこ取りな感じだし。そーいえば、『24』の大統領出てましたね。

戦争がいかに無意味かということより、戦争がいったい何を理由に始まって何をもって終りとするのか?大義として何を救おうとしているのか?ワケわからなくさせてくれるところが良い。

途中、多くの黒焦げの遺体を目にしたとき、一人が言う 「逃げようとしたんだ...」 戦火を逃れて逃げようとした市民が空爆によって黒焦げになった。そしてスワーフは言う 「忘れるんだ」 そうしないと、自分たちのしていることに疑念が浮かんでしまう。忘れるしかない。

ラストで 「手が銃を覚えている・・・」 みたいな事を言っていた。そのシーンを観ていて、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』のやはりラストに近いシーンを思い出した。「元の生活には戻れないことはわかっていた」とかなんとか...
ジャーヘッドの彼らも、決して世間で言われるところの "日常" には戻れないんだろうな。 大した事の起きない "普通の生活" には身体がなじまなくなって.....

人を殺していない、人に向かって一度も引き金を引いていない彼らでさえそうなのだ。戦場で人を殺してきた人々が正常でいられるはずが無いじゃないか。あのバスに乗り込んできたベトナム帰還兵がそのままだ。

最近こんなことばっか言ってる感じするけど、アメリカ合衆国っつーのはまったくもって馬鹿ヤローだな。

善き暴力と悪しき暴力

2006-02-17 20:22:34 | 言葉・本
 他者のうちの誰かが迫害されているとき、私はこの人物を防衛するために暴力を振るわざるをえず、その場合、「非暴力は最悪の暴力」(デリダ)であるからだ。したがって、善き暴力と悪しき暴力があることになる。ただ、自分に正当性があるときにも、いや、そのときこそ、この正当性に居直ってはならないのだ。
   エマニュエル・レヴィナス

そうなんだよ、居直っちゃいけないんだ。
正当性に居直る、最悪だよ。

映画 『チームアメリカ★ワールドポリス』

2006-02-16 22:01:02 | 映画 「い段」
『チームアメリカ★ワールドポリス』 2004年 Trey Parker監督

アメリカ合衆国の最近の動向は、かなり帝国主義的でヤバいのではとは思っているので、こーゆー風に合衆国の内側から、自国のやってることを省みて批判的な意見が出るということは、いいことなのかもしれないと思わないでもない。

しかし、あまりにも自虐的で、批判を通り越してしまってる感アリ。 ここまでやられると、あまりにも自国のやってることが国際社会の中で受け容れられないほどヤバ過ぎるからと、自暴自棄になり、元々病んでいたアメリカ合衆国の人々が、今まで以上にオカシくなってしまったのでは、と、ちょっと心配してしまう(笑)

まぁ、そうは言っても笑って観てたけどね。

思えば、カトリーナの後の略奪や発砲。終いにはハリケーン被害をスマトラ沖地震の津波や広島の原爆投下に例える輩までいるような国。 "世界の模範" なんて、いったいどの口が言ってるんだか!ヘッ! 笑っちまうぜ

『デイ・アフター・トゥモロー』を、思い起こすな.....

小説 『指輪物語』 より

2006-02-15 20:57:34 | 言葉・本
ガンダルフ
「かれは同時に圧制者であり助言者であることはできない。陰謀が熟せば、それはもはや秘密のままにはしておけない。ところがかれはこの落とし穴にひっかかったんじゃ。」


作者 : J. R. R. トールキン  原題 : The Lord of The Rings


ここで言う彼とは ジョージ・ブッシュ現アメリカ合衆国大統領を指すと思われます。

行方不明兵 (MIA)

2006-02-14 20:45:43 | 戦争・紛争・内戦・テロ・虐殺
戦争って簡単には終われないんだよな。

朝鮮戦争で行方不明になった米兵は現在8,000人以上にのぼり、ほとんどが北朝鮮国内で死亡したとされる。兵士の遺体・遺骨は休戦後の1954年、米国主体の国連軍と、中国が支援した共産軍の間で交換。その後、北朝鮮は1990年から国内に残っている米兵の遺骨返還を始めた。96年からは米朝合同の発掘作業となり、計25回の調査を実施したが、返還されたのは178遺体にすぎない。

やめときゃいいんだよ、最初から。 民主資本帝国主義的正義感から、勝手に戦争始めてさ。 いつも泥沼じゃんか。 解決されないことばかり。 頭悪いんぢゃねーの? 同じ間違いばっか繰り返してさ。

自衛隊 日米共同作戦

2006-02-13 19:41:48 | 戦争・紛争・内戦・テロ・虐殺

"作戦" だからね。 怖いね。
やろうと思えばいつでも戦争できたんだね。 怖いね。


★これまでの日米共同作戦計画

84年
5051 極東ソ連軍の侵攻。北海道への陸上部隊の集中

95年
5053 中東有事の日本への波及・海上交通路の防衛など

02年
5055 朝鮮半島有事・米軍への支援、重要施設の警護など


まぁ、自衛隊とは名ばかりで、軍隊だからね。
"作戦" も色々あるワケですよ。
しかし、"有事" って言葉もかなり背筋が寒くなりますな。


映画 『ザ・インタープリター』

2006-02-12 23:21:15 | 映画 「あ段」
『ザ・インタープリター』 2005年 Sydney Pollack監督

邦題は思いっきり変ですが、映画はかなり良い。

ニコール・キッドマンが良いです。とても良い。
あのアクの強いショーン・ペンさえもどこかにやってしまうほど、ニコール・キッドマンは美しく、たくましい。

舞台は国連本部。
犯罪を未然に防ごうと、ただただ懸命になっているように見える女性。
しかし、年齢を重ねている人間に過去が無いはずはなく、それを見抜こうする男。
人には、必死に守りたい過去があり、真実を知りたい欲求もある。そして、信じている人をこれからも信じ続けたいという願いも。
強すぎる願いが、人に思わぬ行動をとらせてしまう。例えそこで自分の命が絶たれることになろうと、強すぎる願いはそれを肯定するだろう。
善と悪という二元論に納めない終盤。

アメリカ合衆国の人にこそ見て欲しい。