処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

並走50年

2022-04-28 13:38:17 | 身辺雑記

いわゆる《金婚式》を迎えた。いや、迎えることが出来たというべきか。

タイトルを《伴走》とも考えた。が、かつて師から結婚について「見つめ合うとか手を携えてとか励まし合ってというのもいい。最も望ましいのはそれぞれが自分の使命に向かって並んで歩むことだ」と伺った。《伴走》には支えが含まれよう。《並走》は自力。で、ここではカッコよく《並走》とした。周恩来夫婦がお互いを戦友と呼び合ったことが視野に有るかも知れない。

並走の相方は勿論家内。この”家内”という呼称、長らくひと様の前で普通に口にしてきたのだが、近頃は使い勝手が悪い。”妻”と言うにはこそばゆい。”パートナー”ではビジネスのよう。”細君”は他人の妻。”女房”は昭和の匂い。で、最近は”かみさん”が多い。”連れ合い”も悪くないがまだ慣れない。

二人の記念のイベントはやはり温泉。近場を車で二泊の旅。選んだのは、熱海・伊豆山の ”ニューさがみや” と伊東の ”別邸 そらのうえ”。
ニューさがみや” はリピート30回を超える気心も勝手も知ったリラックスできる宿。お湯も眺めも料理も言うこと無し。

    

 

別邸 そらのうえ” は、ネットで《記念の日には》というキャッチに魅かれて選んだ一日4組の客しか取らない宿。どうも肉がよさそうだというのも決めた理由。

 

デザートで出して頂いたデコレーション。

この50年、振り返れば最初の40余年間、私の相方は週6日は一人で夕食。次く10年間は週4日。最近の3年間でやっと二人一緒の夕食となった。それもコロナ感染によるリモワークのお陰で。

金婚式はひと前では能天気に祝えない。伴侶を亡くした知人・友人も多い。われらもこの先いつか片方が欠ける。明日かも知れない。
これまでかけた苦労の幾分の一かは返さなくてはいけない。短い歳月だが少なくともその努力を日々積み重ねて行こう。一瞬そう誓ったのだった。

自宅を出発する直前に宅配便を受け取る。差出人は、何と一回り以上若いかつての同僚だった。私の結婚記念日など知るはずもない彼からとは・・・。結婚当時は彼はまだ入社さえしていなかったのだから。

帰宅後、改めてのお礼の電話の際に、10年前にふとした切っ掛けで結婚年月を知り、サプライズの時を楽しみにして来たと宣った。参った。恐れ入った。
〈思いやり〉とは〈思いを遣る〉ことを言うそうだが、昨今ここまでの深い心を持つ人は多くはなかろう。ただただ感謝するのみ。

ちなみに《メゾン・ジョセフ・ドルーアン クロ・デ・ムーシュ・ルージュ 2018》というブランド。ブルゴーニュの中心地ボーヌの産。いつ開けるか!誰と飲むか!暫くチョイスを楽しもう。

今の想いに相応しい曲を2つ。

『縁は異なもの』 Dina Washington

『明るい表通りで』 Louis Armstrong

 

 

 


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