30年前いや20年前まで、日本の街のいたるところに”純喫茶”というものがあった。
学生時代には、コーヒー一杯80円。4人が2組向かい合って中にテーブルの形や、電車のように二席並列で同方向に向く配列のもの。いずれも天井が高く、調度品もしっかり物。
多くはクラシックのレコード流され、店内は薄暗く、ウェイトレスは白いブラウスに黒スカートという装いっだったか。ステンドグラスも印象にある。
店の名前で多かったのが ’田園’ ’白鳥’ ’古城’。この ’らんぶる’は銀座にもあり、仕事の合間に暑いと言ってはアイスコーヒー、寒いといってはレモネード、眠いと言っては30分の仮寝に、面白小説の大詰めの読書、と重宝したものだった。つまり、さぼりの拠点。
この’らんぶる’は新宿に現存する。椅子席200。男女のウェイター、ウェイトレスは昔ながらの黒白衣装。入った途端に時が止まる不思議な空間。
どこかのどなたかの”純喫茶”のブログを拝見した。都内に限らず、遭遇した”純喫茶”をエントリーしていて、実に懐かしかった。今や絶滅種。記録に残す意義大いにありだ。
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