マチンガのノート

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「永遠の絶滅収容所―動物虐待とホロコースト」 チャールズ・パターソン

2013-06-11 21:07:22 | 日記
人間が、動物を家畜化してから、管理、品種改良するようになり、
動物を「物」として利用するのと並行して、
人間の奴隷に対しても、焼印を押す、耳に切れ目を入れて
印にする、管理しやすいように去勢する、などが行われて、
それが人種差別、民族差別、優生学に繋がっているとのことだ。
ヘンリー・フォードのライン生産も、アメリカの屠畜場を
見たフォードが、自動車の大量生産に取り入れたらしい。
ナチスの思想は、フォードの大量生産と相性が良く、
1938年に大十字ドイツ鷲章(ナチス・ドイツが外国人に授与する
最高級の勲章)を、ヘンリー・フォードはドイツから授与されている。
いつの時代も、戦争をするときには相手を
「野獣」「豚」「ゴキブリ」などと呼んで、人間とは違う
のものとしている。
大量生産技術と人種差別と優生学がつながり
ナチスによる、ホロコーストになり、600万人のユダヤ人
大量虐殺が行われたとのことだ。
ナチスの強制収容所を生き残った人から見ると、
家畜の大量処理は動物を「物」扱いしているので、
ナチスの収容所とそれ程変わらないようにうつるらしい。
そのような事のため、ベジタリアンの方は、肉食自体に反対するらしい。

当方は、ベジタリアンの方の肉を食べない理由は、
キリスト教か、健康のことか何かと思っていたが
動物を「物」扱いする事が、大きな理由だと知り
意外だった。