毎年、この時期に
日本のSS企業のデータベースの再整備をしています。
過去の企業名と一致させながらの再検証作業なのですが、業界動向を知る上で非常に勉強になります。
閉鎖したSSのデータを検証してみると、小規模経営のサブ店企業が多いことがよくわかります。
SS運営企業よりも閉鎖SS数の方が多いのは当然ですなのが、
中堅以上の特約店企業でも経営合理化のためにSSを閉鎖していますし
さらに元売り販社統合などで企業名が変わっているところも増えており業界動向が急激に変化しています。
業態に関する構造的な変化も進んでいます。
外食産業やカーライフ関連ビジネスなどへの新規参入も増えていますが、
意外なのは、
カーライフビジネスのレンタカー、中古車販売などはここにきて一段落のように見受けられます。
最近の動向としては
「パトロール給油」の業態が急速に勢いをつけているようです。
この分野では、SSを保有しない専門企業が急速に業績を伸ばしておりますが、
最近では、大手ディラーが本格参入することから、業界動向も変わる予感がします。
パトロール給油の業界では、
大手ゼネコンなどの広域対応も迫られるため、代行、非代行業務の必要性が求められており、
これまでの元売りを中心とする系列とはかけ離れた広域的な業務ネットワークが進んでいます。
これらの動きは、元売りや商社の直売部門などとも連携しながら急速に変化する様相です。
SSの閉鎖や淘汰、さらに「セルフ化」の進行により
全国各地で、SSによる配送体制の弱体化やほころびが生じており
外販配送に対するニーズが急速に高まっていることから今後はさらに成長する分野となります。
インターネットで、「パトロール給油」を一度検索してみることをお勧めします。
予想以上の企業数に驚かされるかもしれません。
かつてのように、運営するSS数で特約店オーナーが大きな顔をする時代は終焉したのでしょう。
これからの時代は、まずは企業としての「収益力」がポイントです。
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