畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

哀れ小さき命よ

2014-03-10 04:36:39 | 自然

 朝、駅前の駐車スペースで灰色のゴミのようなものを見つけた。
近付いて見ると、小さな鳥でうずくまり頭は首を曲げて背中に隠している。
氷点下に気温が下がった朝で、思わず手のの平で掬いあげた。


 少しでも、暖かな空気に触れさせたら元気になるかと思い、休憩室に連れて行く。
微かに身体は動かすけれども、小さな指先でスベルべの指をしっかりとつかむ。


 けがをした様子は無いから、前日まで続いた低温と吹雪で体力を落としたのか。
元気を取り戻すような気配は無い。


 時折り目は開くが動く様子は出てこない。


 除雪の機械も動かさなくてはならず、幸いな事に陽も昇ったので、
何時も小鳥たちが来ている、近所のオジサンの「南天」の繁みに小さな身体を預けた。


 しかし、除雪の仕事を終えて様子を見に行くと、土の上に身を横たえ息絶えていた。
哀れ、小さな命と魂はこの青空に吸い込まれてしまったのだろう。

 まだ図鑑も見ていないけれど、身体の大きさから見て「ヒヨドリ」だと思う。
毎年、この春が近づき餌の無くなる季節には庭の「南天」を食べにくるからだ。
雪国の暮らしは、人にも、動物にも、小鳥たちにも辛くて厳しいのです。

コメント (4)
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