湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

♥♡ 『タジキスタンの美少女』

2015年12月15日 22時25分00秒 | 日常・その他
このブログ記事のタイトル『タジキスタンの美少女』は
図書館から借りている本のタイトルです。

    ・タイトル:タジキスタンの美少女
    ・著者:若林 弘(ワカバヤシ ヒロシ)
    ・発行日:2013年4月5日
    ・発行所:株式会社パレード
    ・定価:900円(本体)

この本は「旅関係の本」などが並んでいるところにありました。

 背表紙に「タジキスタンの美少女」と書いてあり
 表紙にはタジキスタンの美少女(?)二人の写真が載っていました。

 はじめは美しい風景や風俗などを紹介する紀行かなにかと思いましたが、
 裏表紙の次の文章に興味を惹かれ
 本文をパラパラめくってみることもなく借りてきたものです。
 
    奈落の底で出会ったタジキスタンの美少女の
    衝撃的な優しさによって人類愛に目覚め、
    迫り来る余命を意識しつつ全財産を擲って
    ソマリアの貧困救済を目指す!
                     ※原文のまま



若林さんは退職時に抱いておられた夢の一つ「全独立国踏破(195ヵ国)」(*)を
目指しておられ、この本を脱稿された時点で194ヵ国を訪問済です。

   * : この本を書かれていた時点での数字なので、
      現在は少し増えているものと思われます。
      (今年5月にも「ニウエ」を日本が新たに承認)


別居中の奥様(著者は "愚妻" と表現されています)のことについて、
そこまで書いて大丈夫なの?と思えるくらいに辛辣な言葉が書き連ねてあります。
194ヵ国目に訪問された北朝鮮では夫婦並んでの写真が何枚も掲載されていますので、
著者のジョークなんでしょうか?


著者はこの本を書いた目的の一つを
「家族やかっての同僚、学友のような一応面識のある人々に対して
 直接コミュニケーションしている時には理解されなかった私の隠れた
 真の思いを私が生きていた証であるこの遺作を通して理解してもらいたい」とされており、

「一部の人(大国およびそれに追随する多くの国々の思惑によって搾取・収奪され、
 少なからざる犠牲を強いられているアジア・アフリカの途上国の人々)の犠牲のもとに
 築かれたいかなる物質的豊かさも平穏な生活も真の幸福ではないという問題提起を
 本邦のみならず先進国と言われる多くの国の人々に考えてもらうきっかけを与えたい」
 とも書かれています。

そして次のような内容の辛口のコメント等が沢山書かれています。

  ・優しさに溢れた気高いタジキスタンの美少女と比べて、
   日本には自己中の性悪女が多い。

  ・マニー・パッキャオが真に偉大なボクサーであり、
   強い相手を選ばない日本のチャンピオンと
   それを持て囃すマスコミは情けない。
   
  ・TVは決して真実を伝えていないばかりか、ミスリードばかり。
   正義の味方でもない。

  ・欧米発の文化を無批判に模倣したがり、アジアやアフリカの人々に
   対して根拠のない優越感や偏見を抱きがちな日本人 ・・・

                 ・・・・・・ ,etc.


    斜めにものを見る傾向がある肥後モッコスの私には、
    フムフムを頷くところも多くありました。

著者は、194ヵ国を巡る中で日本では経験することができない
数々の感涙(?)の温情を受けたと書かれていますが、
日本であっても、困っている異邦人を見かけたら、
照れることなく救いの手をさしのべる人が多いのではないかと私は思います。


  あと1ヵ国で全独立国(日本が承認している)195ヵ国を踏破されるが、
  愛想がつきた愚妻(←若林さんの表現)のことを嘆いてある若林さん。
  一方、愛想がつきないカヅちゃんはいるが日本から一歩もでたことがない私。
    色々です。