2月の甲州は・・・、春を今か今か・・・と待ちわびている!
今頃から、甲州では情緒豊かに”梅の花”が鶯を呼び始める!そして・・・風流の梅花が咲く!
千野の里、雨宮家の庭には、紅白の八重の梅花が咲いている!
甲州市千野・・、雨宮家の玄関前に、樹齢数十年余りの古木を継いだ薄紅と白梅の梅がある。
薄紅梅に数少ないが4つ房と3つ房の梅が実る。この梅は座論梅ではないかと思われる!?
薄紅梅(八重咲きの座論梅!?)
白梅(同属の根分けだが結実は少ない)
雨宮家の梅の花の名をご存知なら・・・教えて下さい。
雨宮家の座論梅と思われる薄紅梅
事例参照:湯之宮の座論梅(白)
白梅は、宮崎県新富町湯之宮の天然記念物「座論梅」とそっくり!
この梅は水戸偕楽園の座論梅と同じような実をつけるのです!
三つ房(品字)の実がついた雨宮家の庭梅!※2015年4月28日撮影!
座論梅~
水戸偕楽園の座論梅は、結実が”品字”に似ていることから「品字梅」という。
座論梅は、紅白二品あり、八つ房梅の類。
座論梅は、花座論(紅)と実座論(白)があり、実座論は白花で立派な実がなる。
花や結実を比べると、雨宮家の梅とそっくりではないか!?
注)雨宮家の紅梅は花座論に似ているが多少結実もする。
八つ房梅の形が円陣に座して人々や家族が話し合う情景に似ていることから、
人の和(座論)を尊ぶ仏の教えを説き、幸せを導く梅と云われる。
八つ房梅は、結実の一房(粒)は殆ど数ミリ程度で、極少の実が生長して大きく
なる過程でお互いにはじき合って落果し、八つ房が二~三粒になることが多い。
こんな浪漫と風流があることを、素人ながら見聞きしていくうちに・・・、
「たかが梅、されど梅」として、浪漫と風流があることがわかってきた。
筆者も、梅を通じて”風流”が少しずつでもわかり始めてきたのだろうか!?
奈良時代に遡る梅の風流は到底わかるハズもないが、現代の風流と思えばまた楽しです!
水戸偕楽園の座論梅と雨宮家の庭梅を写真データー化して比較をして見ると良く似ている。
どなたか、この梅の品種をご存知の方がおられましたら、どうぞ教えて下さい!
甲州の2月・・・
甲州では”いちご狩”も始まり、「甘草屋敷」では、人気の”雛飾りと桃の花祭り”
で賑わっている!
周辺の里山には、”座禅草”が雪を割って咲き始め、福寿草が黄金色に咲く!
3月下旬頃から山梨の四大桃源郷(塩山、一宮、白根、新府)は桃の花盛りを迎える!
観光シーズン到来前の今日この頃・・・、
人々は春を待ちわびて、春一番は梅林の名所に賑わす!
しかし、春一番は、静かな里山の風流を楽しむのも一興!
風流の梅花(香)を楽しめる梅林が”山梨”にはある!
甲斐市の丘陵地にある静かな梅林「敷島梅の里」!
~敷島梅の里~ 筆者のお気に入り
「敷島梅の里」梅林の風景
快晴なら南アルプスが覗く!
甲府市に近く、甲斐市の丘陵地にあって、殆ど観光客が訪れない里山だが、
日本画のように美しい「敷島梅の里」がある。注)アクセスは事前確認要。
ここには都会の人達も参加して、名産「甲州小梅」の生産を促進している
処もあり、収穫の季節には敷島矢木羽湖で「小梅もぎとり体験」もできる。
詳しくは、甲斐市観光協会へ・・・梅花の見頃は3月上旬~中旬頃
http://www.kai-city.com 「小梅もぎ採り体験」は5月頃。
山梨県の梅花の見どころ!
甲州は「桃源郷の里」として・・・、春のシーズンを迎える!
その前触れとして梅花は奥ゆかしく咲くも・・・、温和しい!
山梨の梅は、銘木もあり、伝説の梅も・・・また楽しめる!
①甲府市酒折の「不老園」(有料)開花2月上旬~3月下旬
富士山と梅の花のコラボが売りもの。JR酒折駅下車。
風流と浪漫の梅見の旅~筆者のお薦め注)一般観光客向きではないが。
②山梨市牧丘、金峰山洞雲寺の「八つ房梅」※山梨県天然記念物
古来より伝わる「八つ房梅」は梅の珍種で、開花は四月上旬頃、
結実は4月下旬~5月上旬で、シダレ桜の花と同じ時期に結実する。
八つ房の梅の結実は全国でも珍しい。
この梅果の結実を見た人には「幸せが訪れる」と云われています。
その結実を見る梅果は、あまり馴染みがないでしょうが・・・、
特に洞雲寺は境内爛漫の桜と八つ房梅を見ることができるので、
旅の趣向を変えて、金峰山洞雲寺を訪れて見るのもお薦めです!
注)ネット情報検索では・・・、注)結実の写真は公開ネット複写
「八つ房梅」は越後阿賀野市旧京ケ瀬にある親鸞聖人ゆかりの名刹
「梅護寺」が毎年開花・結実している情報を発信をしているのみで、
その他の八つ房梅伝説はあるものの結実しない梅が殆どのようです。
梅護寺の八つ房梅5月6日結実
梅護寺の八つ房梅6月に三つ房に!
注)2015年越後の梅護寺ネット公開写真の一部掲載
結実の様子は年々変化しているようです。
注)この三つ房も雨宮家の梅と良く似ている。
③甲府・岩窪の「八つ房梅」※山梨県天然記念物
武田信玄の火葬塚(仮墓)址
昭和34年2月9日指定の天然記念物になった伝説の梅銘木。
瀟洒な八重の梅花が咲くが、最近は結実は殆ど見られないと云う。
ご当地ゆかりの武田信玄に興味がある方には、一度この地を訪ねる
ことをお薦めです!
西山梨郡誌によると・・・、
「武田信玄が、信州川中島で上杉謙信と戦った時、戦の最中に、
喉が乾いたので従者に水を求めたところ、水の用意がなかった
ので、梅を差し出した。
信玄公はその梅を口に入れ、梅を噛むと、実は八個に割れたと言う。
その実をその場に捨てたところ、やがて芽が出て、成木し、梅の実
をつけるようになった。
しかも、その梅の木は一つの花が咲いた後、八個の実を結ぶように
なったと言う。
信玄公の遺体を火葬にしたと言う「岩窪の信玄公火葬塚」廟所に、
その梅樹が移植されたと伝わるが、昔、枯れて接ぎ木で再生した
ような話も聞くが、山梨県天然記念物指定なのに、残念ながら、
今は八重の花が可憐に咲くものの、殆ど八つ房の結実はないらしい。
甲府武田神社を訪ねる機会があったら、梅の花を楽しみ、信玄公
の火葬塚伝説(史実に残る仮墓)を予め予備知識をもって訪れて
見ると良い。梅の木一本で浪漫と風流、わびさびの一端を楽しめる!
④甲斐一宮浅間神社(笛吹市)
見頃:2月中旬~3月 夫婦梅と呼ばれる珍しい梅果!
夫婦和合と子宝祈願に訪れる参拝客が多い。
⑤放光寺(甲州市)
見頃: 2月中旬~3月 花の寺と云われ、古木の梅が咲き続ける。
源氏の安田義定公の菩提寺でもある。
⑥古渡の梅(都留市)
見頃: 3月中旬~4月上旬 古渡地区にある果実栽培の梅林。
その他・・・芦川鶯宿の甲州古梅栽培の梅果も穏やかで美しい。
梅の雑学あれこれ
①梅は、災難除け・・・
梅は災難を払う力があり、屋敷の鬼門に梅を植える習慣があった。
②梅の語源
古来中国から伝来した「梅」は、平安時代にはウメを「ムメ」と表記、
ムメがウメとなって、梅の語源になった説もある。
③梅の別名: 文人達が好んだ梅、春を告げる梅・・・、
好文木、木の花、匂い草、風待草、春告草、初名草とも呼ぶ。
いかにも”春を告げる草”に相応しい、春一番を告げる梅である!
④梅の縁起と由来
梅は、七世紀頃(大和時代)中国(唐)から渡来したとされる。
中国伝来の梅は白梅で、紅梅は9世紀頃我が国で改良したもの。
梅は寒中に耐えて香り良い花が咲く。これらは清廉潔白、節操
という文人の理想を表現する。紅白の梅は幸の象徴と云う。
⑤梅の花言葉
高潔は心、忠実、気品、澄んだ心、忍耐、独立、上品、艶やかさ、
厳しい美しさなどがある。※フローラセラピスト森理恵氏調べ
⑥梅の品種は約300種以上
園芸的には、花梅3系9性、実梅は8性に分類されている。
明治38年「梅花集」には、318品種が記載されていると言う。
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