佐々木充(二宮和也)は、「最期の料理人」として顧客の「人生最後に食べたい料理」を創作して収入を得ていた。絶対味覚を持つ天才
でありながらも、彼は料理への熱い思いを忘れかけていた。そんな折、彼のもとにかつて天皇陛下の料理番だった山形直太朗(西島秀俊)
が作り上げたという、“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現する仕事が舞い込む。
予告やあらすじを見て、正直そこまで期待していませんでした(すみません)。料理人の話なんだな、テレビ局が作る作品だしなと・・・
それが予想をを大きく大きく裏切られました。。。良い意味で
過去の偉人が生み出した味を追求する、ただの料理映画だと思っていました。レシピを探す旅というつもりで観ていると予想外の展開が
次々と起こり、見事なまでに過去と未来が繋がっていく。ですが、話はもっと壮大で、国家の歴史のほか、そこで生きる人々の血の繋がり
仕事や家族に対する想いの連鎖などが、深く繊細に描かれており、とても身に染みるお話でした。
ストーリーも、ですが演者の方々の演技のすばらしさ、二宮君や西島さんの大切なものに気付いた時の目の強さや、料理に対する愛情がとても
伝わってきて、心揺さぶられました。また、オーディションで受かったという兼松さんの演技にも惹かれました。違和感がなさすぎて(満州人が)
日本人ということに驚きました。映画の序盤に流れたシーンがもう一度流れるところがありますが、真実を知ってからだと見え方が全然違う
のですから面白い。料理人としてだけではなく、一人の人間としての成長や大切にしていくべきなど、良いもの物がたくさん詰まっていた作品
でした。是非、劇場に足を運んでください。
愛を知らない天才料理人が、多くの人間に支えられながら一歩を踏み出す感動作です。さすが滝田監督 「おくりびと」以来の感動作でした
予告だけで判断せず是非沢山の人に観ていただきたいです ☆☆☆☆☆
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