ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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MITSUKO1

2011-06-19 10:43:35 | ヅカOG その他舞台

土曜日で阪急貸切のわりには席が埋まってなかったような?

成瀬こうき&汐美真帆がご観劇・・他、関係者らしき人が多数。

 

 MITSUKO 

脚本・作詞・演出が小池修一郎という事で期待値も高い舞台であると思います。

でもあえて書かせて下さいね。小池先生はオリジナルは書かない方がいいです

2幕通してみるのは正直辛いっていうか・・楽曲がいいだけに残念で。

 

 一体誰が主役なの?

当然「MITSUKO」ですって言われたらそれまでですが、私にはMITSUKOが主役に

見えませんでした。

むしろ、ハインリヒとその遺志を継いだリヒャルトが主役なんじゃないかって

1幕目・・・ハインリヒが日本に傷心を癒すために来てミツコと出会い、たちまち恋に

      落ちて結婚。ボヘミアに渡り、子供を育て自分も勉強。

      でも後半は、ハインリヒがユダヤ人差別を批判した著書を書く事がメインに

      なって、ミツコが何をどう思い、夫婦関係がどうであるという事は一切描かれず。

      リヒャルトのナレーションによる「絵巻物」になってしまいました

      ミツコって一体どんな性格なの?気が強くて頑張りやなのはわかるけど、

     非常に薄っぺらい描かれ方をしているので、感情の変転がわかりません。

2幕目・・・こちらの主役は完全にリヒャルトで、彼の「汎ヨーロッパ主義」の説明と

      世界情勢が描かれ、歳をとったミツコは脇役に回ります

      なにゆえにミツコはああも偏屈な人間になってしまったのか・・というのが

      リヒャルトとイダの結婚のせいだけってのはあまりにも極端。

      また他の子供達がなぜ母親に辛くあたってしまうのか・・・という事に関しても

      よくわからず ミツコの思想、ミツコの母としての思いが全く伝わってきません。

小池先生は2幕を通して「ミツコ」を描きたかったのではなく、ユダヤ人差別を

批判するハインリヒとその影響を受けたリヒャルトを描きたかったのでは

 

 外国人及びハーフを多用するのは

  いいんだけど・・・・

マテさんの日本語には限界があり長台詞の一端を成人したリヒャルトが言うという

場面もあります。

また、マテさんを始め、リヒャルト、イダ、をハーフが演じるというのはリアル感が

あっていいのかもしれないけど、男性アンサンブルが全員「おかしな外国人」に

見えてしょうがなかったです 特に髪の色が問題・・・・主要キャストをそこまで

リアルに拘るならアンサンブルもヨーロッパ系を使うべきだし、ボヘミアでハインリヒが

日本語を使っているのも変じゃないか?と思ったりして

舞台は「嘘」の集大成を本物に見せる空間だと思っています。中途半端にリアル感

が入ると観客は夢を見られないのです。

 

 ナレーションで流れていくという手法

うまくいった例の代表格が「エリザベート」でしょうね。

ルキーニという狂言回しをうまく使って、あちこちの場面に絡ませていく。

でも日本人がこういうスタイルをとると、なかなか難しいのかも。

和央ようか主演の「ディートリッヒ」や大地真央主演の「ガブリエル・シャネル」も

そうなんだけど、自分語りをさせたり、親友を登場させたりで、次第にどっちが

主役かわからず、ナレーション付きのドキュメンタリーみたいになってしまう

そうなると山場もないし、だらだらした印象のみが残ります。

今回、特に2幕目はリヒャルトがでしゃばりすぎましたね

最後は「もう汎ヨーロッパ主義の事はどうでもいいからMITSUKOはどうなった?」

って思いましたもん。(最後に「カサブランカ」の「我々は生きている」でも唄えば?)

他にも兄弟が沢山いるのにそっちの事は一言で終わりって・・・あんまりなっ

 

 演出について

セットは大きな額縁の中についたてが並べられて、そこに映像が現れてという

小池先生お得意の分野。大道具や小道具を使うとお金がかかるから?

最近、この手の手法が増えていて、それはそれで綺麗だけど、あまりにそればかり

っていうのは寂しいよね 手抜きされてる印象で。

明治の日本とハプスブルク終焉のヨーロッパを何とか説明しようと、歌や踊りで

そりゃあ沢山やってくれたけど、あまり意味があったとは思えません。

1幕最初こそ「おおーー宝塚みたい」って思ったけど、あとはテンションが下がりっぱなし。

うるさ方の親族とミツコの直接対決もなく、かっちり分けてしまった事もよくなかった。

主役は勿論、外国から呼んでるマテさんに見せ場をあげないといけないのはわかるし

2幕目からしか登場しないAKANE LIVも大事にしないといけない・・・とか

あっちこっちに「見せ場」を要求されて集中できなかった感があります

小池先生らしいダイナミックな演出が見られなかったのが残念。

 


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2 コメント

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ハッキリ欠点を指摘すれば・・ (スザンナ)
2011-06-20 23:15:07
成瀬さんと汐美さんが居たのは
御覧に成った公演の前に
観劇前の?トークショーが有って
それに出てたからだと思われます。

私が思うに~悪いのは・・・2幕のシナリオだと~~

初めて国際結婚をして海を渡った女性を描く 
1幕 旦那が生きてるウチは まだラブロマンスに成ってます。
マテさん、日本語歌唱に苦戦してましたけどね。

2幕~ 未亡人に成って親戚との裁判に勝ち
伯爵家を守りながら~息子や娘と疎遠に・・
この辺りが観客として感情移入出来ないんですね。
ヒロインが単なる陰険ババアで・・

日本人だから~ミツコにオーストリア貴族の教育が出来ない!
そう周りに思われたくなくて
子供達には必要以上の厳格な教育を施した。

成人した子供達には誰よりもオーストリア人として
恥ずかしくない生き方をして欲しかったのに
頼みの長男 次男が 当時差別されてたユダヤ人の
それも年上で~職業婦人で~×1の女と結婚してしまった。

私は何の為に頑張って異国に暮らして居るの?
日本から取り寄せた童謡を聴きながらナミダするミツコ

こんな風に持って行けば 
観客の心に訴えかける事が出来ただろうに・・ザンネ~ン!

Unknown (ふぶき)
2011-06-21 08:21:32
>スザンナさま
私もスザちゃんがおっしゃるような展開を期待していたのですが、二幕目は完全に「汎ヨーロッパ」一色でしたよね。なかなかミツコと子供達の確執が見えてこないっていうか、単に子供が冷たかっただけ?それともミツコが頑固すぎるの?どっち?みたいな。
今を生きる人たちの共感を得ないとダメですよね。

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