ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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ロジェ2・ROCK ON

2010-08-23 09:39:01 | 宝塚コラム

 出演者について

水夏希・・・ロジェ

      とてもかっこいい役ではあるけど孤独感がありすぎて、さよならで

      こんなに一人ぼっちの舞台に立たせなくても・・と思いました。

      ロジェは他人に心を開かない。ネロは結局自分の身勝手さに

      親友を死に至らしめてしまったわけですが、ロジェよりはネロの

      方が「いい人」だし感情移入しやすかったと思います。

      ロジェの「家族を殺され物語」はナチのユダヤ人虐殺のの前では

      小さな事に見えてしまうし、戦犯を逃がす組織を追いかけつつ

      そういう個人的な恨みつらみに拘っている小さな人間・・みたいな?

      ダンサーなんだけど印象的な振り付けもなかったしね。

音月桂・・・リオン。下級生の頃から音月は正塚作品の中では常に

         インパクトのある役で登場し、おいしい場面をかっさらって

         行ったような気がします。「マリポサ」のリナレスもいい役

         だったし。

         ところが二番手に昇格した途端、「主役の知り合い」程度の

         役を振られ、しかもがっちり組む事もなく、恋愛話の一つも

         なく・・・一体どうしちゃったんだ?次期トップだよ?

         生え抜きだよ?せめてトップさんから引継ぎみたいな台詞の

         一つくらいあったっていいじゃないのさーー

愛原実花・・・レア。

            さよなら公演なのにどうでもいい戦犯組織を調査する人。

           ロジェとはタンゴを踊ろうにも断られ、好きなのか

           そうでないのかもわからず・・・アンサンブルの長として

           踊っている方が多かったような気がする程。短い間だったとは

           いえ、娘役トップだったんだしね。もう少し何かねーー

早霧せいな・・・クラウス。

              わけわからない殺し屋。とりあえず台詞はあったけど

           出番は?うーん、印象的な部分なし。

緒月遠麻・・・シュミット。出番が少ない割りに重要な役柄で。こっちが

           次期二番手?と思えちゃったくらい。

           シュミットは人道的なお医者さんだったけど、ナチの収容所

           を脱走し、お腹が減って屋敷に飛び込んだらそこに

           ロジェのお父さんがいて・・・で、反動的に殺してしまったと。

           この辺りの延々と語る部分はいいなーーと思いました。

           この物語の見せ場ってここだけなんだものね。

沙央くらま・・・マキシム。

            またもボケ役。「マリポサ」でも「馬が死んじまうデヨ」

            と同じようなアクセサリー的な役に終始。

            主役と絡むというより足蹴にされてる感じでした。

舞羽美海・・・マリア。シュミット先生の病院のナース。

           それなりに可愛らしくて存在感がありました。でも先が

           わからない扱いでしたね。

 

 

 ROCK ON 

 

 宝塚とロックって

正直、宝塚とロックってすごく微妙だなと思います。ジェンヌさんの発声

方法はクラシックだし、そういう人に無理やりロックだのジャズだのを

歌わせてもよくないような?

月組の「ジャズマニア」がよかったのは香寿たつきの声の質がよく合って

いたからで、東京公演の方はいいと思わなかったもの。

同様に未来・彩吹が抜けた雪組でロック及びジャズ系の歌を激しく歌って

踊るっていうのは・・・どうにも似合わないなあと。

でも、とりあえず1場はそれなりに迫力があってよかったと思うけど。

 

 抜けた歌唱力を補ったのは・・・

美穂圭子さんだったのです。

音月の声はロックには合わない。ゆえに歌わせてもあまり上手に聞こえない

のよねーー芯で踊った音月。こんなに野暮ったかった?と言うほど

あまり踊れていないような?人一倍アイドル的でスターだった音月は

幻だったのかしら?

で、抜けた歌唱力を補った美穂さん。とにかく歌いまくり。

でも男役声2人と専科女役の声では違いすぎます。

「何か足りない」と思わせるには十分でしたよね。

たった二人抜けただけで、歌唱力が格段に落ちてしまう雪組。

まっつが入って果たしてリベンジになるのかなあ。

 

 薄すぎるさよなら色

前述したように、前作までの雪組は「さよなら」にはそれにふさわしい

感動的な場面が色々与えられて、ファンでもそうでなくても素直に

「卒業おめでとう」とか「寂しくなるね」とかそういう感慨に浸る事が

出来たのですが、今回のショーはあまりにもそういう場面がなさすぎ。

ラスト、燕尾服で銀橋を渡る水を男役人が舞台で見送ると言うシーンが

あったのですが、これって「カクテル」のパクリ?劣化した「乾杯」じゃ

ないかと思った程度。

相手役との最後のデュエットダンスもなく、組子にさよならを告げるとか

音月に引き継ぐとか・・・なし。

まあ、VISAの貸切だったのでアドリブで「さあ、今日は音月に仕切って

もらいましょう。なんせVISAガールだから」と言い、音月の掛け声の

後は「よろしく」と指差した程度。

個人的には「カルネヴァーレ睡夢」の「灰色の水曜日」の方がよっぽど

さよなら色が強かったように思います。

本人が湿っぽいのを望まなかっただけかもしれないけど、それにしたって

歌劇団への貢献度が高かった水夏希へのはなむけとしては消化不良。

 

雪組といえば、96期夢華あみの件もあるし、音月のトップ就任が

彩吹を追い出す結果になってしまったような・・・ある種の後ろ暗さと

いうか、あまり大々的に音月を上げちゃうとバッシングされるかなーーと

いう配慮があったのかもしれないけど、だったらそんな人事を最初から

やるなよと言いたいです

スカステの大劇場楽後の番組でゆみこちゃんは最初から最後まで

目を真っ赤にして今にも泣きそうな顔だったし、WOWOWのプルミエール

で「いつ退団を決心したのか」という質問に対して

劇団からあなたをトップにしないと言われた時」って言って、ぼろぼろ

泣いていたんだよ・・・

そんなこんなでただですら印象が悪くなった宝塚。

VISAの貸切だっていうのに席が空いていたのは静かなる反抗?

実は私が座っていた席1列が愛原実花のサイン色紙に当選したんですが

その発表の瞬間、誰も何も言わずシーン・・・ちょっと気の毒でしたしね。

 

せっかく何年もかけて水夏希が築き上げてきたもおんが、一晩で

おじゃんにされたような気がして。一人でその「業」を背負って水は

退団していくのかもしれません。

宝塚の集客が非常にまずい事になっているのは、劇団内部の人間じゃ

なくてもよくわかります。

今までは「ムラは悪いけど東京は・・」と安心していたけど、東京ですら

「ヅカ熱冷めた」という人が増えて、96期問題、夢華問題でとどめを

刺したような状態。これを挽回するのは並大抵の事ではありませんよね

 

まあ・・・私の彩吹真央はグランアーツという井上芳雄、伊礼彼方が

所属する事務所に決まり、本格的に女優活動を始めるようです。

もしかして帝劇で彼女の姿を見る日があるのかしら?だったらいいな。

今月の「レプリーク」には、自然な女性らしさが漂う彼女の写真が。

そうそう、前を向いて行くしかないんだよねーー

次回は「パル・ジョーイ」女性役で「肩で風切って歩いちゃうかも」とは

言ってたけど、きっと大丈夫 

落ちたヅカ人気をOGで挽回させようなんて歌劇団は考えているのかも

しれないけど、そうはいかないからねっ

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