ふぶきの部屋

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ロミオとジュリエット1

2011-09-18 08:20:02 | ヅカOG その他舞台

♪ 小池は狂った 狂気の沙汰だ

  携帯にパソコン

  小池は狂った 勘違いしている

  やりすぎた演出

  チケット代高い 何とかしてほしい やめてーー♪

・・・・というわけで山崎育三郎&昆夏美の「ロミオとジュリエット」を見てまいりました。

 

 どうして設定が近未来に?

私、個人的には「ロミオとジュリエット」はあの時代の物語だから成立したと思います。

つまりシェイクスピアの時代のイタリアの話だから

携帯もパソコンもフェイスブックもない時代。ゆえに一目で恋に落ちて死に至る事が

可能だったのではないかと。

「家」同士の争いなんて今の時代には無縁だし。だから「ウエストサイドストーリー

は人種差別が争いの原因になり、小さな町のリトルギャングという狭い社会の

出来事として語られているのではないかと

(「WSS」にだって電話も電報も電車も車も出てこない)

それがいきなり、台詞や音楽がほぼ同じで、設定だけが「近未来」?

ロミオは携帯を操って女達をふり、フェイスブックに登録すればいい彼女が出来るかも

といわれ、神父様はパソコンで「アロマ」を研究し、そのくせ睡眠薬を作る。

「薬」といえばドラッグで、最終的に神父様が作ったのは強力なドラッグ?

一番ぶっとんだのは、ジュリエットがロミオの死に驚くシーン。

神父様のメールを受け取ってないの?」

いやはや・・・1幕で「アドレス教えて」というロミオに失笑が起きる・・・そう、いちいち

携帯やらメールやらパソコンが出てくるたびに会場は笑いが起きる

経験あるなあ。こんなの。あ「バラの国の王子」で霧矢野獣が、ベルに

「あなたの屋敷です」と言った所で笑いが起きた・・・つまりチグハグな印象がそこに

あったという事で

冒頭、「♪ 小池は狂った・・」と書いた私ですが、ついでに「狂ったか小池!」と

叫びたくなりました。

 

そもそもフランス版も、宝塚版も衣装が現代的で、そのくせ話が古典的。それは

よくあることですが、その逆バージョンはきかない。

モンタギューもキャプレットも豹だのチーター?だのをイメージしたごてごてクラシック

衣装なのにやる事は現代的

ゆえに矛盾が生じます。

 神父様が薬草を栽培しているのはおかしい → アロマ研究

 ジュリエットは携帯を持っていない・・18歳になるまで禁止・・だそうです。

 神父様から連絡がいかなかった理由 → 携帯を壊された。

パソコンが使える時代ならジュリエットはロミオの顔くらい知ってるんじゃないかとか

何でメール?電話すればすむはなし?神父様、そりゃ犯罪でしょ。大公閣下、

殺人を犯しておいて追放だけ・・・などなど、埋めきれない矛盾が噴出すわけです。

何でそんな設定にしちゃったの?わかりません。

 

 キャピュレット家の事情

多分、宝塚版でキャピュレット夫人がジュリエットに結婚をすすめるシーンで

♪ 夫を愛したことなどないわ ♪ と歌った所を、乳母が歌うので

キャピュレット夫人がより夫を嫌いな理由、そして甥のティボルトを愛人にしている

理由として、「実はジュリエットは夫との子ではない。これが私の復讐」

歌わせているんでしょう (韓国ドラマにありがちな設定)

でも、同じ思いを娘にさせたいと思う母親がいるでしょうか?私がもしキャピュレット

夫人なら娘にだけは愛する人と結ばれて欲しいと思いますが。

 

また2幕には、キャピュレット卿が

ジュリエットを実の子ではないと知って殺そうとしたけど出来なかった。愛していた」

という歌を歌うのですが、何だかつけたしみたいで。

今時だど女子だから家の跡継ぎにはなれないって事はないですから

ティボルトの「跡継ぎ」の正当性を得るためにこんな風にしたのか?とも思い・・・

何にせよ、近未来設定では矛盾が多すぎましたね。

 

 あらゆる所に「エリザベート」の影が

結局、小池先生はいまだに「エリザベート」から抜けきってないわけね。

ゆえにワンパターンになるわけ。

「愛」と「死」を「死」だけにしたのもトート閣下のようで、ヅカ版より鮮明に。

ジュリエットのソロもシシィの自殺しようとしたシーンによく似ているし

鏡の間のようなセット。などなど、あらゆる所に「エリザベート」の影が濃くて。

 

 何でこんなに迫力不足なの?

今回、期待していた事に、男女混合の舞台ならではの「迫力」があります。

みんな踊れて、みんな歌えて、「世界の王」とか「マーキューシオの死」とか、さぞや

迫力ある舞台を見せてくれるだろうと思ったのですが、大いに期待外れでした。

宝塚版は星はDVDしか見ていませんけど、あの真剣さとか、明るさとか・・・

ハンパじゃなく集中して見せてくれて物語の中にどっぷりとはまりこんだものですが。

また雪組版を大劇場で見て、キャラの違いはあるにしてもやっぱり、どっぷりと

物語の中に引き込まれてしまいました。

でも、今回は一人ひとりの技術はそれなりに素晴らしいのでしょうが、振り付けに

まとまりがなく、切迫感がない為、駄目駄目状態

ヅカ的群舞が出来ないなら、フランス版的アクロバティックなブレイクダンスを

みせてくれなくちゃ

「世界の王」は間奏部分のロミオのソロだった所が改悪されて、何だがごちゃごちゃした

だけーー「♪ ティボルト ティボルト 息の根を・・・♪から先は、どういうわけか

喧嘩のシーンにまとまりと迫力がなく、え?誰が誰を刺したの?何をベンヴォーリオは

普通に突っ立てるんだ?みたいな印象を持ちました

 

 衣装が・・

衣装がね・・・ジュリエットの衣装こそ、お花が一杯ついててかわいいドレスでしたが

他は動物をモチーフにして色分けされているのですが、どれもまだら模様なので

両家の違いがはっきりしなかった。

さらに一番ひどかったのは、ロミオ達主役クラスの男子が全く目立たなかった事

歌ってる時、思わず探してしまいましたよ・・・・・

仮面舞踏会のシーンも期待してより華やかさに欠け(鶴美真夕みたいにバトンを

やれとはいわないけど)もうちょっと何か欲しかったし、地味だった理由のひとつが

多分「仮面」にあったのでは

みんな、同じような仮面をかぶっており、それがまた「ライオンキング」なんだよね。

全体的にあまりセンスのいい衣装とはいえなかったのでは?

 

 

   


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6 コメント

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生オケじゃないのでガッカリ (スナッチャー)
2011-09-18 08:58:19
おはようございます。


時代設定が近未来にし、携帯・パソコンを・・


小池さん
もしかして宝塚でも、コレやりたかったけど

“観客の年齢層やら、あれこれ”をを考えて、

あえて外部でやってみたのかしら?


でも、笑いは“失笑”ですよね。

宝塚DVDで、“お口直し”がしたくなり
Unknown (ふぶき)
2011-09-19 12:05:44
>スナッチャーさま
そうそう、生オケじゃなかったですね。
小池先生のチャレンジ精神は買いますけど、こんなの、どこでも受け入れられないと思いますよねーーという事で私もDVDでお口直し。
携帯はいらなかった… (koharu)
2011-09-20 01:08:52
はじめまして。
楽しく観劇日誌見させていただきました。
携帯にフェースブックはやりすぎ…と思っていたのは私だけではなかったのですね。安心しました。

私は城田優・昆夏美の組み合わせで観ました。
城田さんはかなり熱いロミオかなという気がしました。昆さんも小柄な見かけに似合わずパワフルですね。ただ二人が並ぶと大人と子供みたいでしたが…。

このミュージカルの設定で「?」なのは、キャピュレット家の両親は、娘の結婚を知っているにもかかわらずパリスと結婚させようとするところなのですが、誰も重婚の罪(下手すると神父さまさえ!)を気にしてなさそうなのですが、いいんでしょうか???まさか、そのための近未来設定だったのでしょうか…。


Unknown (ふぶき)
2011-09-20 19:08:16
>koharuさま
絶対に携帯とフェイスブックは余計でした。城田君のロミオ、さぞやかっこいいでしょうねとうっとり。
「重婚」問題ですけど・・・どうなんでしょう。式は挙げたけど入籍してないとか?
Unknown (HARU)
2011-09-22 10:32:05
ショックです!!

今はじめて知った。内容。

梅田芸術劇場で星公演を見てチエさんはあんまり好きじゃないんですが、感動し。

大劇場で大好きなKEIさんロミオで、ほろっと涙を流し、

本当に男女混合の迫力と、ハマコの歌を楽しみに、ハウトゥサクシード公演中の梅芸で早めにロミジュリのチケット買ったのにぃ

仮面の男の初日に放心したみたいにならないように、今回は心の準備をして観に行くようにします。
Unknown (ふぶき)
2011-09-22 17:56:51
>HARU様
まあ・・携帯とかは無視して歌だけ聴いてて頂きたいかなと。

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