12345・・・無限大  一粒の砂

「一粒の砂」の、たわごと。
無責任結構・ 中途半端・ちゃらんぽらん・ 出たとこ勝負、で参りましょう!

ないないづくし

2007年05月15日 07時19分29秒 | Weblog

 本稿の題名を、なんとも悲観的な題名にしてしまった。
先日NHKで放映された番組の受け売りで、またまた遺伝子を取り上げることにした。

 レオナルド・ガレンテ博士が発見したSir2(サーツーと読む)遺伝子とは、別名“長寿遺伝子”とも呼ばれている。

 この遺伝子は、老化のプロセスを遅らせる事により、老化の調整をするとの事。

具体的には、次のようなことをするという。
1. 細胞修復たんぱく質の活性化
2. アポトーシス(細胞の死)の抑制
3. 生命維持エネルギー量の調節

酵母菌で発見され、引き続きて線虫・マウス・人間からも見つかったとの事。

 酵母菌は遺伝子数約五千であるが、人間では約3万個である。

 したがって、人間では、Sir2遺伝子以外にも長寿遺伝子があるようである。

人間では、Sir2遺伝子は、オーケストラの指揮者のような役割をしているそうである。

ところが、Sir2遺伝子は、平常はスイッチ“off”の状態なのだそうである。

酵母菌の場合、カロリーを60%にすると、寿命が1.3倍になった。

現在、カロリー30%カットのサルと通常のサルとでの実験が、継続されており、老化の抑制は認められているが、最終的な結論はもう少し掛かるようである。

カロリー制限をすると、ミトコンドリアが“NAD”という物質を多量に放出し、Sir2遺伝子に取り付き、遺伝子のスイッチを“ON”にすることが判った。

したがって、NADを薬として、摂取すれば同じように長寿になると考えられており、薬の開発も始まっている。

今年から「抗加齢医療=アンチ・エイジング医療」の学会が、日本でもスタートした。

大切なのは、ただ単に長生き(長寿)をするのではなく、健康の長さ(健康寿命)を如何に長く保つかである。

 このために、現在大切なのは、生活習慣(健康的な食事と適度な運動)であるという。

博士は、「努力のない長寿はない」と言う、これで「ないないづくし」と題した。

そのうちに、すばらしい薬も誕生することであろう、それまでは努力をしなくてはならないのである。