自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

森の時代へ

2010年01月01日 | Weblog
 明けましておめでとうございます。
 本年も宜しくお願い申し上げます。

 珍しく夢を見ました。今年の初夢です。以下は幼年時の12月初旬の思い出。初夢は思い出でありました。

   初冬 夕闇

かつて山の神がそばに居たころ 森はやすらぎの場であった
子供たちは木々のざわめきの中で森と交信し
森は生きものをすべて包んだ 月は雲の中に 
真っ暗な森は 手作りの松明の火の下 憩いの園であった
すべてから解き放たれ うちとけ合える異界であった

知る由もない名の巨木の周り そこが森の底であった
その底の閉じた異界で子供たちは
押し寄せる漆黒の闇を気にも留めず 
木々の精たちに誘われて 戯れた
ふだんは命令口調のお山の大将が案外の優しさをふりまいた
そこは森の底であった 安楽椅子のようであった

昏れ急ぐこの季節 はや灯がはいった里をそっと見遣るも
子供たちの心身は森にあった 
木々と子供たちと松明の赤い火が 闇に浮かんだ
そこには時間がなかった というよりも
山の神の気にいる時間があった
子供たちをわくわくさせる時間があった

雲間に月が出たとき 星がひとつ森の底へ向かって落ちた


(今年はというより、今後永く木を植え育てる時代が改めて到来したのだと思います。森や山は温暖化を抑制します。森や山は清水を貯蓄します。森や山から流れ出たプランクトンは魚を育てます。地球規模で壊してきた森や山を再興させる時代の到来を切望します。今年の合言葉は「森の時代へ」だと元旦にあたって僕は思っています。)