Hirakata turezure 四季のなにわ

あるとき、ときどき、いろんな思いをふっと向ける事柄があります。

3・7・7・6

2013年06月22日 | 日記
Mt・Fuji



A⇒「田子の浦ゆ うち出でてみれば真白にぞ 富士の高嶺に雪は降りける」 山部赤人(万葉集)
B⇒「田子の浦にうち出でてみれば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ」 山部赤人(新古今集)

どちらが高校時代の古典に載っていたのか今となってはわからない。
いずれにせよこの和歌に出でくる田子の浦は新幹線新富士駅を出て富士川を通過する頃から見える富士山の真下(真南)に位置する。
従って山辺赤人(やまべのあかひと)が見た富士山、白雪もほぼこの動画の姿であったに違いない。

 万葉集編纂の時期の富士山ビューポイントはこの和歌からもこの田子の浦近辺であったことが連想されるが、時代や土地の変容を経たのであろうか、「富士山を見るうえで最もよい場所の1つで、文化的な価値も高い場所」として富士山の世界文化遺産にセットアップされて三保の松原が議論され、最終的にこの松原を含めた形での世界遺産として富士山が登録されることに決まった。

田子の浦も三保の松原も訪ねたことはないが、安藤広重の浮世絵等からもそこから眺望する たおやかな容姿は撮影してストックしておいて今回貼り付けた、あっという間に終わってしまう動画と同じく絶景の富士であったであろう。

 少しばかり話を飛躍させる。自動車のナンバープレートに国土交通省の粋な計らいによる「ご当地ナンバー」があり、山梨、静岡の両県で使う「富士山」ナンバーが以前からあった。
今回、富士山が世界文化遺産となったこともあり、該当地域のユーザーには、このご当地ナンバーの取り付けを希望する御仁も増えるのではないかと思う。

 大阪にもこのご当地ナンバーが存在している。ご存知の「堺」ナンバーであり、また、使用の本拠地を管轄する自動車検査登録事務所が付与する「なにわ」ナンバーで、実に両ナンバーとも大阪らしいナンバーではあるまいか。こんなナンバーが一杯街中を走っていることを改めて認識したい。
 
少し前に世界遺産となった熊野古道と同じような古い文化的価値、資産を含んでいるような呼称ではあるまいか。

サザエさん一家

2013年06月16日 | 日記
サザエさん一家


少し難しい話になって恐縮である。
今年1月に出た、政府税制改正大綱に新車を購入する時にかかる自動車取得税について消費税5%から(8%の増税を経て)10%にあがる平成27年10月に廃止されることが決まった。(自動車重量税は今後引き続き検討される)
自動車ユーザーの願いがほんの少しだけ前進したことになるが、暫くは消費税との二重課税になる。日本社会運営の基盤といえる現行の税制度とはいえ、少しでも安くという願いは国民全ての感情であることには相違はない。

さて、いままで数回訪れている長谷川町子美術館がある東京世田谷の桜新町駅前にあるサザエさん一家の銅像がまたまた話題になっている。

前回は銅像の損壊であり、その修復に対する話題であった。中味は波平の毛3本の行方不明事件であった。結末は知らないが、その被害額より一般紙を含むマスコミの報道、宣伝活動の威力もあって、その商店街、銅像に逆に付加価値が出た事件でもあった。

 今回は、この銅像に固定資産税(「償却資産税」)が、資産の評価額の1.4%の税率で課税され、約五十五万円の納税通知が所有者の商店街組合に届いたという話題である。

今後の顛末については、サザエさんもきっと気になって注目することになるが、なんと無粋でノーセンスな世田谷都税事務所の課税決定ではなかろうか。

以前このブログで触れた(「真夏の夜の夢」)御堂筋の銅像群が非課税の大阪市所有でよかったのと思ったのと、今回の桜町、サザエさん一家の銅像の前に募金箱等が設置されないように願うばかりである。

市立手塚治虫記念館

2013年06月01日 | 日記
市立手塚治記念館



閉館ぎりぎに宝塚市立手塚治虫記念館に滑り込んだ。いつかは行ってみたいミュージアムではあったがアトムにも再会出来た。しかし、閉館時間まで残り少なかったこともあり駆け足での鑑賞となった。

鉄腕アトムの生誕は原作では2013年4月7日生まれ、その後、改定されて2003年4月7日とされたことになっている。後者をとったにせよ、つまり、平成生まれで今年で10歳になったことになる。

 出版時は知らないが、アトムがレギュラーとなっていた頃は私も含めてみんながSFの世界に入り物語の展開を回し読みをした少年雑誌の中で追っていたと思う。

 それにしても原作者手塚治虫の近未来の日本を人間の生き様も含めてロボット社会になることを予測し、しかも、完璧に的中させたことになる。
 おりしもドキッとするような美人の人造ロボットが出現している。語り、笑い、まばたきし、えくぼまで作っている。どなたかアトムと対談させるセンスのあるプロデューサーでも出現しないものか。

 このようなアトムを創作された手塚治虫も全てが原子力依存型の世界になることを肯定されていたわけではないことを以前、何かの記事で読んだ記憶がある。

 東日本大震災で甚大な被害を受け多くの市民を巻き込んでしまった原子力発電所の現状、憂いを手塚治虫はどう感じるのか、また、どんなコメントが出されたのか聞きたかったものである。
多くの手塚治虫のファンがそう思っていると思う。







「マーブルのキャラなつかしき意匠かな」(柳子)