Hirakata turezure 四季のなにわ

あるとき、ときどき、いろんな思いをふっと向ける事柄があります。

I prefer aisle seats to window seats(切符はいつも通路側の方ですね。)

2011年02月27日 | 日記
新幹線で東京に出張するときはいつもN700系、500系、レイルスターを問わず全てD席と決めて切符を予約している。
特に理由はないのだが、通路側は電光掲示板のニュースが見やすいし、携帯電話が入った時も(希望していないのに拘らず)デッキに素早く移動出きるし、なにより窓際より窮屈ではないからである。
これをD席を取る理由を聞かれた際の表向きの理由にしようと思っている。
しかし、私ごとの理由が他にあって、以前、(もう大分以前の話しであるが)、担当していた業務から偶然、ある山で仕事に携わったことがきっかけとなっている。これが、今までずっと尾を引くことになり、東京行きの出張で新幹線を利用する時にD席を選ぶ一つの理由となっているのだ。
その名は伊吹山である。
業務を離れてからもずっとどこか印象に残る山となってしまったのだ。
のちに読み漁るいろんな歴史小説に再三、登場してくる「関が原」に母のごとく構えそびえるこの山の歴史を知るにつけ、より身近で神々しい山となってしまったのだ。
このようなこともあり、新幹線を使う時は必ず行きも帰りも伊吹山麓側となるD席に座ってこの山にご挨拶をさせて頂くことを心に決めているからである。関が原を通過、もしく差しかかることになる新幹線はこの伊吹山近辺は最高速度で通過している様子であり、その眺望の時間は限られたものとなっている。が、この辺りの線形は富士山よりも、より近くを走行しており、しばしその雄大な山を窓に固定したまま通過しててくれることになる。

 最近、知人から「東京出張の流儀」なる内容(戦国武将の思いを馳せて新幹線に乗っているとする著者思いを綴ったY紙のコラム)を頂いたが、その内容に近い形で、かつ、自分なりの流儀で乗っていたことになる。
その知人には、勝手な自己流の流儀で新幹線を利用していたことを再認識させて頂いたことに感謝をしつつ、今回も往き帰りともこの山にご挨拶をすることが出来た。

冬の伊吹山は特に美しく、また、雄大であり、まだ雪が山頂部に残っているこの時期は帰りの時間によっては山頂が西日に輝いて赤く染まる神々しい山となっていることがある。

今回は出張先の東京で偶然「春一番」を体験出来た。それを裏付けるごとく関が原を過ぎて右手に見えてきた伊吹の山麓はすでに春を感じさせる色合いとなっていた。

 『三成の本拠の跡に春一番』(柳子)

 『春風の名に合いし伊吹山』(柳子)