このようにして組織されたPTAの進展を現在まで振り返ると、時代的に次の3つに分けることができる。1つは、昭和20年代(1945~)の学校現場の環境整備に全力を傾けた時代。2つは昭和30年代(1955~)から昭和50年代(1975~)前半にかけての教育界の思想的、政治的対立の調整に勢力を奪われた時代。3つは昭和50年代(1975~)後半から現在までのPTA本来の姿を求めて研修と実践を深めた時代、となる。
PTAの本来の活動内容を具体的に挙げると、①保護者の成人教育、②児童・生徒の福祉、③教育環境の整備となっている。昭和20年代(1945~)には戦後の混乱の中で、地方財政は極度に貧弱であった。新制中学校の建設をはじめ、老朽校舎の営繕や給食施設の整備、学校図書館の設置、ピアノの購入、産業教育施設の充実、視聴覚教材の整備、プール建設などではいずれもPTAの資金援助がものをいった。(続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます