後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

後藤健二氏の運命と、日本社会への衝撃と深い影響

2015年01月28日 | 日記・エッセイ・コラム
昨夜、また衝撃的が映像が流れ、後藤健二さんが24時間後に殺害されるかも知れないと言っていました。多くの日本人は衝撃を受けたことと思います。今日はこの事件が日本の社会へどのような影響を与えるかという問題について少しだけ書いてみます。
その前に以下の短い文章を是非お読み下さい。
シリアへの出国を翌日に控えた昨年の5月27日、後藤さんへのインタビューです。
・・・・後藤さんが神を信じ、キリスト教の信仰を持ち、救われたのは、何がきっかけだったのだろうか。そのきっかけは、ある冬のクリスマス礼拝だったという。当時、クリスマスの「イベント」の一つとして、教会を訪れた後藤氏は、そこで何か大きな存在がこの世にいることに気づき、そして今までのどこか傲慢であった自分の人生を大きく悔いたのです。それは1990年代初めの出来事であった。
すでに、国際ジャーナリストとして駆け出していた彼は、常に「死」と隣り合わせにいた。そのことを不安や恐怖に思わなかったわけではない。紛争地に出向くときは、ほとんど一人で飛行機に乗り、現地で通訳やドライバーなどとチームを組む。しかし、日本から一人で危険地帯に出向き、そこで死を迎えるようなことがあれば・・・。
もし、取材先で命を落とすようなことがあったとき、誰にも看取られないで死ぬのは寂しいかなとも思いました。天国で父なる主イエス様が迎えてくださるのであれば、寂しくないかな・・・なんて、少々後ろ向きな考えで受洗を決意したのは事実です」と後藤さん。しかし、当時の牧師に「われわれの信じる神様は、われわれが死ぬときのためにいらっしゃるのではないのですよ」と咎められ、はっとした。それからは、毎日生きていることに感謝し、神様に守られ、今も生きていることに感謝しているという。(以上の文章の出典は、http://www.christiantoday.co.jp/articles/13401/20140530/goto-kenji.htm です。)
下の写真はトルコとの国境に近いシリア北部の都市アレッポでの取材風景です。(写真:INDEPENDENT PRESS)



後藤健二さんは間違いなく善人です。先にイスラム国に捕らわれた友人の湯川遥菜さんを助けるために危険なラッカへ行ったのです。死を覚悟して行ったのかも知れません。
自分の死をも辞さないで友を助けに行く後藤さんには感動せざるを得ません。
彼の無事、生還をお祈りいたします。
さて今回の衝撃的な事件は日本社会へどのような影響を与えるでしょうか?
雑な言い方をすればアメリカ主導のテロとの戦争に日本が本気で参加するようになります。その方向へ賛成する人が増えると思います。日本社会が右傾化する方向へ動くと思います。
この社会的な影響は安倍総理の考えている方向と一致するのです。
日本政府が湯川さんや、後藤さんを本当に助けたいのならトルコ政府にお願いすべきです。トルコは今迄、数人の人質解放の交渉に成功しているのです。実績がその交渉能力を証明しているのです。それをこともあろうにイスラム国を空爆しているヨルダンに協力をお願いしたのです。ヨルダンはアメリカ空軍と組んでイスラム国を空爆しているのです。これでは人質解放交渉が難航するのは必至です。
今回の事件で日本人が感情的になってイスラム国との戦争に参加するようになったら大変なことになります。
中東地域の戦乱は複雑怪奇で日本人の理解を越えているようです。日本は後方支援と難民支援だけに徹し冷静、かつ賢い対応を堅持すべきと思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)

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