後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

トランプ大統領が日本人の考え方へ与える悪い影響

2019年02月02日 | 日記・エッセイ・コラム
トランプ大統領が就任してから3年目に入りました。
アメリカの経済的利益だけを考える「アメリカ第一主義」を掲げていろいろな国際協定から脱退し、最近は欧米の非常に重要な絆の役割をしているNATO(北大西洋条約機構)からも脱退したいと言っています。このロシアに対抗する軍事同盟にアメリカはお金を使い過ぎていると言うのです。
この考えと同様にアフガニスタンから米軍を撤退させる政策を実行し始めました。アメリカの敵だったタリバンと停戦協定を締結し、アメリカが支援して来たアフガン政府を放り出したのです。

経済が破綻し大混乱になっているベネズエラのマドゥロ大統領をトランプ大統領は支持せず、代わりにグアイド暫定大統領を支持しています。それによってベネズエラにあるアメリカ資本を守りベネズエラからの300万人の難民のアメリカへの流入を防ごうとしています。
マドゥロ大統領は国民の選挙で選ばれた大統領です。それなのにグアイド暫定大統領を支持するとは民主主義に反します。
このようなアメリカのなりふり構わない「アメリカ第一主義」は日本人の国際関係に対する考え方に大きな影響を及ぼすのは当然です。
日本人は知らず知らずのうちに「日本第一主義」に染まっていきます。
日米安保条約を不信感で考えるようになりました。自衛隊の軍備拡大を多くの日本人が支持すりょうになりました。ヘリ空母を改造して垂直離着陸可能な戦闘機用の航空母艦を2隻作ろうとしています。
そしてトランプ大統領の「アメリカ第一主義」と並行して中国が台頭して来たのです。
国民一人当たりのGDPはまだまだですが、中国の総GDPは世界2位でアメリカを間もなく追い抜こうとしています。
この中国が南沙諸島に軍事基地を作り航空母艦も3隻体制にしようとしています。
そして中国の核爆弾頭搭載の弾道ミサイルの射程がアメリカ全土に届くのです。
日本人はこのような中国とアメリカの軍事対決に挟まれてしまったのです。
したがって多くの日本人は国際関係を軍事力優先で考えるようになります。自国の経済的利益だけを優先して考えるようになります。アメリカと中国だけを重視し、ヨーロッパ諸国を遠い存在と考えます。アジア諸国を忘れます。
これこそトランプ大統領が日本人へ与える悪い影響なのです。

これからの日本人は経済や軍事だけに偏らないで芸術や科学、文化の分野でも国際友好を進めるべきです。
とくに近隣の韓国と中国とは民間交流を現在以上に進め日韓友好と日中友好を促進すべきと思います。
それこそが日本の将来の安全保障になるのです。日米安保は将来も重要ですが、それだけに頼り切る考え方は危険な時代になりつつあるのです。
最近ヨーロッパ諸国を忘れがちですが、そのEUの経済力は莫大です。そのEUと日本が一緒になって関税を無くす自由貿易圏を作る協定を数日前に作りました。
それは中国の一帯一路経済圏とバランスを取る意味でも大変良いことです。
そしてヨーロッパ諸国は興味深い芸術や文化をも持っているのです。日本との文化交流も現在以上に進めた方が良いと思います。
そして世界の全ての国と軍事対決は絶対にしてはいけません。世界にある約200の国々と平等に友好外交を進める努力が重要ではないでしょうか。
米ソ対立の冷戦時代の考え方を捨てるべきです。こう書くと中国とアメリカの対立と、ロシアとアメリカの対抗は新しい冷戦構造だから昔の冷戦時代と同じくアメリカだけの味方になり旗色鮮明にすべきだと主張する人がいます。
しかし将来の日本の平和を守るためには複眼の考え方で軍事力だけを優先すべきではないのです。日本の経済的利益だけを優先すべきではありません。
将来の平和は複眼の考えで全ての分野をバランス良く考えることで達成出来有るのです。
トランプ大統領の「アメリカ第一主義」が日本人へ与える悪い影響を注意深く避けることが将来の日本の平和を守ります。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)

今日の挿し絵代わりの写真はヨーロッパを忘れないようにとシニャックの油彩画の写真です。写真は、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF より抜粋しました。
ポール・ヴィクトール・ジュール・シニャック(Paul Victor Jules Signac, 1863年 - 1935年)は、19世紀~20世紀のフランスの画家です。シニャックはジョルジュ・スーラと並ぶ新印象派の代表的画家でした。









1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-02-03 04:28:06
全ての国と軍事対決は絶対にしてはいけません。
そう思います。不景気でリストラや非正規の平成の方が良い時代だったなぁ~。にはならないでほしいと思います。
ただ、時代は防衛庁から防衛省に。外圧の影響が始まっています。
特に若い人が、不景気では洗脳されてしまいます。私は、30年も悪かったのでそれなりですが。
ロシアは10発ですべての米国民を殺害する能力がある物を開発中と発表。
イギリス、フランスなども厳しい状況のようです。
日本と中国や朝鮮半島との状況が良くないと感じるのはおかしいでしょうか?
どちらも支配力が強い地域と感じます。
今の世界ではお人好しだけでは厳しい時代なのかなと感じがしています。

それでなんでしょう、花や綺麗な景色を見れるここに来てしまいます。
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