goo blog サービス終了のお知らせ 

後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本人のあまり知らない第二次大戦の国別の犠牲者数

2018年08月13日 | 日記・エッセイ・コラム
日本のカトリック教会は毎年8月6日から15日までの10日間を「日本カトリック平和旬間」として世界の真の平和を祈る特別なミサを全国で開催します。
そして以下のような第二次世界大戦などの全ての戦争で亡くなった方々の御魂の平安を祈るのです。
私も数日前から下の国別の犠牲者数の表を見ながら頭を垂れ、平和を祈っています。尚この一覧表は一番正確な犠牲者数として外国のインターネットでよく引用されています。

この一覧表を注意深く見ると日本ではあまり知られていない事実が沢山あるのです。
気が付いた順に記します。
(1)日本の占領地のフィリピンとインドネシアで民間人の死者がそれぞれ最大、100万人と150万人だったのです。
(2)日本領だった朝鮮の人が兵士や軍属として最大47万人以上死にました。
(3)インド人は英国兵として87000人死にましたが、民間人も250万人死にました。
(4)中国人は400万人の兵士が死に民間人を含めた合計が2000万人となっておます。この数はもう500万人追加すべきかも分からないと脚注に書いてあります。これが世界の常識になっています。
(5)ドイツに占領されたソ連では合計2400万人の人が死にました。
(6)日本人はあまり知りませんが犠牲者の多かった国々は次の通りです。
ブルガリア、チェコソロバキア、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、ラトビア、リトワニア、オランダ(インドネシアに居た人も含む)、ポーランド、ルーマニアなどです。
これらの国々の幾つかはドイツ側に立って戦争をしたのです。
(7)全世界の総合計です。兵士の死者は15,000,000人で民間人の死者は45,000,000人でした。総合すると全世界で6000万人の人が死んだのです。


下に第二次世界大戦の国別の犠牲者数の表を示します。
この一覧表では1、国の名前、2、軍人と兵士の死者数、3、民間人を含めた死者数の合計の3項目が順に示したあります。
(https://www.nationalww2museum.org/students-teachers/student-resources/research-starters/research-starters-worldwide-deaths-world-war )

Australia
39,800
40,500

Austria、オーストリー
261,000
384,700

Belgium
12,100
86,100

Bulgaria
22,000
25,000

Canada
45,400
45,400

China、中国
3-4,000,000
20,000,000

Czechoslovakia チェコソロバキア
25,000
345,000

Dutch East Indies(インドネシア)
--
3-4,000,000

Finland、フィンランド
95,000
97,000

France、フランス
217,600
567,600

French Indochina(仏領インドシナ)
--
1-1,500,000

Germany、ドイツ
5,533,000
6,600,000-8,800,000

Greece、ギリシャ
20,000-35,000
300,000-800,000

Hungary、ハンガリー
300,000
580,000

India、インド
87,000
1,500,000-2,500,000

Italy、イタリー
301,400
457,000

Japan、日本
2,120,000
2,600,000-3,100,000

Korea(朝鮮出身の日本兵や軍属)
--
378,000-473,000

Latvia、ラトビア
--
227,000
Lithuania、リトワニア
--
353,000

Malaya、マレーシア
--
100,000

Netherlands(オランダ)
17,000
301,000

Philippines、フィリピン
57,000
500,000-1,000,000

Poland、ポーランド
240,000
5,600,000

Rumania、ルーマニア
300,000
833,000

Soviet Union、ソ連
8,800,000-10,700,000
24,000,000

United Kingdom(イギリス)
383,600
450,700

United States(アメリカ)
416,800
418,500

Yugoslavia、ユーゴスラビア
446,000
1,000,000

全世界の総合計
Battle Deaths
15,000,000
Battle Wounded
25,000,000
Civilian Deaths(民間人の死者)
45,000,000
脚注;Worldwide casualty estimates vary widely in several sources.
The number of civilian deaths in China alone might well be more than 50,000,000.

20世紀の世界では第一次世界大戦もありました。朝鮮戦争やベトナム戦争もあり大きな戦争が絶えなかったのです。
そして上の表では強制収容所で命を奪われた6百万人のユダヤ人は含まれていません。
はかり知れないほどの無数の死者のかたわらに家族の悲嘆の山並みがつづいているのです。

ですからこそ日本のカトリック教会は毎年8月6日から15日までの10日間を「日本カトリック平和旬間」として世界の真の平和を祈る特別なミサを全国で開催しているのです。戦争で亡くなった全ての方々の霊の安らかなことを祈るのです。
「日本カトリック平和旬間」は次のようないきさつで36年前に制定されました。
1981年2月23日~26日、教皇ヨハネ・パウロ二世は「平和の使者」として日本を訪問し、多くの人々に喜びと希望を与えました。特に広島では、「過去を振り返ることは、将来に対する責任を担うことである」と言われ、日本国内外に平和メッセージを発信しました。戦争を振り返り、平和を思うとき、平和は単なる願望ではなく、具体的な行動でなければなりません。
そこで日本のカトリック教会は、その翌年(1982年)、もっとも身近で忘れることのできない、広島や長崎の事実を思い起こすのに適した8月6日から15日までの10日間を「日本カトリック平和旬間」と定めました。
毎年の平和旬間にあたり、ともに平和を祈り、平和を考え、平和について語り、平和のために行動する機会になるように祈っています。
この「平和旬間」に広島教区と長崎教区では、全国から司教をはじめとして多くの信徒が集まり、「平和祈願ミサ」がささげられます。また全国の各教区でも、平和祈願ミサや平和行進、平和を主題とした映画会、講演会、研修会、平和を求める署名などが行われています。
わたしたちが望む平和とはまだまだ程遠い状況ではありますが、聖ヨハネ・パウロ二世教皇の思いを新たにし、その心を心とするためにも各教区・地区で行われます平和祈願ミサや様々な行事を行っているのです。

そんな訳ですので、今日は、
再び絶対に戦争が起こらないようにお祈りします。そして全ての戦争で犠牲者になった方々のご冥福をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

犠牲者の御霊に夏の花の写真をお供えします。