後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

田中一村の絵画世界

2009年09月29日 | 写真

田中一村の絵を前にして私は言葉が出ません。ご覧下さい。出典は、http://www.ne.jp/asahi/yoshida/gaia/tanaka/frm.htm です。このHPを書いている方の文章もぜひお読みください。そしてこの方のHPの全て:http://www.ne.jp/asahi/yoshida/gaia/index.htm の数々の随筆も是非お読みください。

今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。  藤山杜人

註:田中一村、1908年ー1977年、69歳で没。以下の出典はWikipedeaより。

1955年の西日本へのスケッチ旅行が転機となり、奄美への移住を決意する。1958年、奄美大島に渡り大島紬の染色工で生計を立て絵を描き始める。だが、奄美に渡った後も中央画壇には認められぬまま、無名に近い存在で個展も実現しなかった。

没後に南日本新聞NHKの「日曜美術館」の紹介でその独特の画風が注目を集め、数年前から全国巡回展が開催され、一躍脚光を浴びる。鹿児島県は奄美大島北部・笠利町(現・奄美市)の旧空港跡地にある「奄美パーク」の一角に「田中一村記念美術館」を2001年オープンした(館長宮崎緑)。生誕100年にあたる2008年には、奈良県高市郡明日香村奈良県立万葉文化館[1](館長中西進)で「生誕100年記念特別展 田中一村展―原初へのまなざし―」が開催された。

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国分寺より古い関八州三大不動の高幡不動の散策

2009年09月29日 | 写真

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9月26日に高幡不動と裏山の高幡城跡を散策して来ました。広い境内では数台の車を並べて交通事故除けのお払いや、多くの信者を堂内に上げて護摩を焚いていました。なにか凄く庶民の為に色々なことを多角的にしているようです。商売繁盛と言えば失礼になりますが、兎に角人気の高いお寺です。その上、梨のたたき売りの屋台などが出ていて活気のあるお寺です。

関東三大不動は征夷大将軍が関八州を支配していた頃の大宝年間の701年より以前に創建されたと言われています。またの言い伝えでは奈良時代に行基菩薩によって開基されたとも言います。いずれにしても武蔵の国の国分寺が完成したのは760年以降ですから、それより古いお寺です。3不動とは高幡不動、成田の新勝寺、埼玉県、加須の總願寺の3つです。すべて不動明王を本尊にしていて、人々へ取りつく悪鬼や不運や事故を追い払ってくれます。

天皇の命令で作った国分寺はすぐに荒れて、縮小してしまいましたが、3大不動は庶民の信仰と経済的支援によっていつの時代も栄え続きました。最近も境内には豪華絢爛たる五重の塔が建設されています。同じ庶民の素朴な信仰にささえられて存続している長野や飯田の善光寺とは雰囲気が違います。高幡不動や成田不動は賑やかで活気があるお寺ですが飯田や長野の善光寺は静かな祈りのお寺です。皆様はどうのようにお感じになっていらっしゃいますでしょうか?  例によって家内が写真を撮りましたので数枚掲載いたします。

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茶道での偽物と本物の間の色々な品々

2009年09月29日 | うんちく・小ネタ

抹茶をたててゆっくり飲むのが好きです。父方の祖父が田舎のお寺の住職だったので抹茶を飲む習慣を持ったのかと思います。家人がお茶を習っていたこともあり、お付き合いで飲む機会も度々あります。しかし堅苦しい作法は省略です。

この前の記事で、「「開運!なんでも鑑定団」で偽物が多い本当の理由」 という文を掲載しましたところ、茶人の せんしゅうさん から興味深いコメントを頂きましたので以下にご紹介します。

せんしゅうさん は趣味人倶楽部というSNSのマイフレンドです。以下の文章を読むと、偽物か本物かと単純に言えない色々な品々が存在することが理解できます。偽物と本物の明確な定義をしなければなりません。その問題はもう少し考察を深めてから別記事でしたいと思います。何方か、ご意見を頂ければ嬉しく思います。

====せんしゅうさんから頂いた「茶道具の真贋の色々な事情」====

絵画についての深い洞察に感心です。
参考までに・・・茶道具については多少趣が違うようです。一般的には、30万円以上のものでは(有名店では50万以上の価格になると)、贋作があり、やはりお金儲けのためです。あまり市場価格が安いと、手間賃が出ません。
ただ、京焼色絵の茶碗などは、依然350年前の仁清、乾山の真似をして現代有名作家が作っており、未だにそれを超える作家が出ていません。茶人もそれを承知で購入しているので、贋作ともいえません。
有名な魯山人の作品では、自作と言っても工房の職人が作陶していたので、没後短期間ですが、残された本物の印を使い、工房の人が作って売ったものもあります。これは実質的には本物ですね。
陶磁器以外でも、有名な茶道具作家では一子相伝なので、芸術的な力が無く、代作をしている場合も僅かですが見られます。
私が持っている蒔絵道具で、力量がある専門作家に見てもらったら、それはその先生の友人が有名茶道具作家の下作をやっていて、問屋筋から流されたのではとの推測、でも本物よりも出来がよいとの評をもらいました。
消息ではかなり複雑で、茶聖といわれる利休は没後100年から高名になっていきますが、そのため茶人たるもの利休筆跡の一つでも持たないと一流ではないという風潮になり、自筆の写し物が大量に作られました。鑑定団に出ている鑑定者の師匠にあたる方は、現存する利休自筆はせいぜい10点、あとの8001000点は自筆ではない(但し代筆は幾分ある)、と言っていました。
また大名家では、先方に宛てた手紙を借用して写しを作り、先祖の記念に所蔵してきたので、それも放出されて社会には出回っています。悪意の贋作ではありません。
儲けるための贋作以外に、そんな事情も背景にはあります。

====せんしゅうさんのプロフィール=========

茶道、茶花、ハイキング、旅行、温泉、グルメ、陶芸、古美術、蒔絵、絵画、美術館、ドライブ、文筆、クラシックが趣味です。昔は役者で伝統演劇の舞台に出てました。東京・上野駅そばの茶道に縁があるお寺、徳雲院の茶室で茶道教室を開いています。
毎月定例茶会も開催(於:新松戸)、また茶道の心を磨く「茶道の心を味わう研究会」を指導し(於:上野駅傍の徳雲院にて)、茶席のメインテーマやお客様を迎える心を表現した床の間の墨蹟を紹介することもやっています。
日々はもっぱらボランティアです、フィリピンの少数民族の子供たちを支援するNGOに参加、今は専門分野のボランティアや地域づくりNPOの仕事も。 
茶道の心は思いやり、茶道は日本文化を総合したもの、その心を会得することで、心安らぎ、円熟した自分作りが進みます。
現代社会は合理性、効率化、ストレスの場です。茶道の世界は、不合理、非効率、癒しと安らぎの場です。ぜひ一緒に茶道を嗜んでいきたいですね。

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「開運!なんでも鑑定団」に贋ものが多い本当の理由

2009年09月29日 | インポート

Cafeterrace_2 テレビの番組に「開運!なんでも鑑定団」というものがあります。私はよく見ています。書画骨董を本物と信じている人が鑑定団によって偽物と鑑定される場面が多い番組です。贋作をその瞬間まで本物と信じていた出場者の落胆する様子が面白いという場面がある番組です。しかしそれだけではありません。無名の画家を発掘したり、歴史の闇に消えた芸術作品を探しだしたりもします。芸術というものに対する深い考察もあります。かなり高尚な部分がちりばめてあるので長い寿命を誇っています。それにしても贋作の多いのには驚いています。古今東西、何故そんなに贋作が多いのでしょうか?お金儲けの目的だけならこんなに多いはずが無いと信じていました。人間には何故か贋作を作りたくなる遺伝子があるようです。そんな私の疑問の解答を見つけました。この解答は私の疑問の一部だけへ答えたものですが大変愉快な理由なのでご紹介します。なんだっ亭さんのブログに書いてありました。URLはhttp://wp1.fuchu.jp/~zenshoji/d_main_t.htm です。

=====なんだっ亭館主独白============

私、体験的に思いますに、贋作の喜びは以下の3点です。
1. 贋作をしていると、その絵を少しずつ食べている ような気分になれます。
2. 贋作しなければとても見つけられないような 小さな物を発見できます。
3. 贋作ではありますが、何か美の創造に関わって いるような気分を味わえます。

以下は、生来不精な私が本業の合間を縫って描いてきたいくつかの贋作品でございます。しかしこの程度で贋作と称するなど、その道の本職の方に大変失礼かなとふと思い、以下は「模写」という、素直な表現に変えさせていただきます。

========以下省略================

これでなんだっ亭さんの話は終わります。

画家本人が模写だ!模写だ!と叫んでいます。しかし、お金儲けをしたい人々は、その叫びを無視して、模写を安く買います。そして、模写にサインや落款を書き入れて本物として他人へ高額で売りつけるのです。こうして世の中には贋作があふれるのです。

なんだっ亭さんのブログにはご自分が模写した印象派の有名画家や日本人の画家の作品が数十枚展示してあります。そして非常に愉快なのは模写する時に苦労した点が解説されているのです。絵の好きな方々にとっては抱腹絶倒しながら、描くテクニックの勉強にもなります。尚、なんだっ亭さんのご自分のオリジナル絵画も多数展示してあり、その素晴らしさに感動しました。特に天草、五島列島地方の天主堂の見える風景画は、自分がカトリック信者なので余計感動的です。是非皆様もご覧になり、なんだっ亭さんの絵画世界をお楽しみ頂ければ嬉しく思います。(続く)(上に挿絵として出したゴッホの「夜のカフェテラス」の出典:http://stephan.mods.jp/kabegami/kako/CafeTerrace.html


国土交通省の官僚は神様?前原大臣頑張れ!

2009年09月29日 | 日記・エッセイ・コラム

数年前に、私は茨城県の商工労働部長のKGさんの地元経済振興の情熱に感動して、その仕事のほんの一部を協力したことがあります。その方は中央省庁の経済産業省から出向していました。各地の県庁の種々の部局へ中央省庁から2,3年の任期で官僚が交替で出向しているのです。多くの出向者は県庁では波風立てないで、任期を無事終えて帰って行きます。

ところがKG部長は情熱のあまり県庁では前例のない新しい独創的な政策を次々に打ち出して実行していきます。県庁のお役人はいやいや協力はしますが、困ったものだと囁いています。

そして彼らが何時も褒めるのは国土交通省から出向している土木建設や運輸関係の部長さんでした。「なにしろ、国交省から県庁へ持って来るお金がKGさんより2ケた大きいのです。その上、政策は全て県庁へ任せています。神様のような人です!」と、囁きます。このセリフは何度も聞きました。当時は「つくばエキスプレス」という都心と茨城県をつなぐ新しい鉄道を建設中なので茨城県は必死で沿線活性化の政策を実行していました。頼りになるのは国土交通省の膨大な予算です。国交省のお役人が神様の見えたのも無理はありません。

その頃は中央省庁の官僚と少しお付き合いがあり吃驚するような話も聞きました。例えば、「官僚の偉さは所属する省の予算規模によって決まる」と真顔で言い放つのです。そして、「一番偉いのは国交省の官僚、農水省、外務省なととランクが下がります。一番偉くないのは環境省の役人です。文科省もダメですね」と言います。このランキングは少し違ったことを言う人もいましたが、全て獲得予算の規模で考えていました。違いは特別会計の大小まで総合的に考えるかによって生じます。外務省のランクが意外に上なのは膨大な発展途上国への援助金を持っているからだそうです。日本のODAが他国に比して大きいのは官僚と自民党の族議員の暗躍による予算獲得戦争の結果であります。決して外国の貧民層を助けようという目的ではありません。

中央省庁で肩で風を切って歩いている神様のような官僚は国交省の官僚なのです。

それなのに前原大臣は無駄なダム建設は止めると明言しました。無駄な地方空港の特別会計は根本的に見直すと言っています。前原さんは民主党が野党の間も、国交省の建設予算と特別会計を現地へ見に行って、色々研究してきたようです。酷い迷惑を受けた地元住民の救済は徹底的に行うべきですが、ダムや空港は無駄です。

前原大臣、頑張れ!と大声でエールを送りたいと思います。なにせ相手は自分のことを神様のように思っている官僚組織なのです。皆で応援しないと前原さんが負けてしまいます。皆様とどのようにお考えでしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。   藤山杜人