京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

「温暖化?」を食い物にする?

2008年12月03日 | 地球温暖化
別冊宝島の1507号が
「『温暖化』を食いものにする人々」(08年3月7日発行)という特集を組んだ。
「環境大国・日本が食いものにされる!」
「CO2を減らせば、温暖化は本当に止まるのか?」
「温暖化も、CO2責任説も仮説にすぎない」と仰々しい。

「あとがきにかえて」では、
「そもそも、地球が温暖化していることも、温暖化がCO2などの温室効果ガスによって起こっているとすることも仮説であると同じように、温暖化してないと考えることも、温暖化の原因は太陽であると考えることも仮説なのだ」と珍論を並べている。
珍論などと書いて申し訳ないが、
「地球が温暖化していることも」「温暖化してないと考えることも」
仮説なのだということは、
私は全く意味のないことを言っています、ということと同じではないか。
それでいて、「CO2削減騒動の終着点は原子力発電」「世界を見渡すかぎり、そのエネルギーは原子力発電しかない」と
ここだけは、はっきりしている。

宝島の立場をはっきりしてほしいと思う。
「地球は温暖化している」のか、「温暖化してないと考える」のか
宝島としては「わかりません」なのか。
「温暖化」問題に関して見ると
紙面では、「温暖化している」というデータが圧倒的だ。
6p<IPCC第3次、第4次報告の要約により作成>の2100年までの世界地上気温の上昇予測のグラフ
これはよく見るグラフで、もちろん上昇。その後のシナリオ予測が4パターンで記されている。
12p<出典:NASA-NASAゴダード宇宙研究所が集計した地球の気温の推移>のグラフ
「1950年~1960年の平均気温を0として、気温の変化をグラフ化したもの。このグラフにより、1970年から2000年までに0.5度C上昇したと考えられている」
17p<出典:R.AKeer,サイエンス,307(2005)828-829年輪を用いた過去の1000年間の気温の変化>
「ここでは、複数の研究グループによる過去1000年間の気温の変化を示している。1900年以前は気温の変化が激しく、温暖化と寒冷化を繰り返しており、各グループの結果にもばらつきがあるが、20世紀後半には一様に気温は上昇傾向にある。この結果を見る限りは地球は温暖化しているように見受けられる」
24p<太陽黒点の数と気温の関係><太陽黒点の数と海面水温の関係>
これを「温暖化」論との関係で見ると、明らかに「北半球の平均気温の変化」は1860年から2000年にかけて上昇(図4)、図5でもそれは明白。
宝島で、温暖化への疑念として出されているグラフは、
唯一、15pの<アメリカの田舎の気温の推移-テキサス州ダブリンとアーカンソー州サビアコの1886年から2003年(サビアコは1897年からの比較)>のみ
これを見ると、「宝島」に掲載された資料からは
「地球は温暖化している」。






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