阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

ノーサイドの精神と呑み込む力-大阪W選挙が終わった今こそ

2015年11月23日 23時26分05秒 | 政治

 昨日行われた大阪W選挙では、知事選の松井一郎候補、市長選の吉村洋文候補が自民党の推薦候補に圧勝しました。関係者の方々の努力に敬意を表します。

 さて、今年の5月に行われた大阪都構想の住民投票、維新の党はまさに一致結束して応援しました。残念ながらわずか0.8ポイント差で否決。維新の原点である都構想に再挑戦する今回のW選挙でも再び応援するつもりだったのですが、思いもかけず維新の党が分裂。私自身は、自民党に対峙できる改革勢力の結集、そして野党再編への強い思いから維新の党に残ることになり、直接応援する状況にはなりませんでした。

 私の5年3か月の国会議員経験の中でも、政党は政策や方針の違いから離合集散を繰り返し、昨日まで仲良く政策実現に向けて協力していた仲間が、突然敵同士になることが何度もありました。本当は、プライベートの関係は変わらなかったりするのですが、組織への忠誠心もあって、公の場ではお互いを全否定し、より良い日本、そして地球社会を作るという政治家本来の仕事ではないことにエネルギーを費やす状況に忸怩たる思いをすることも多々ありました。これは非常に非生産的であり、結果、国民の信頼を失うことにもなります。この負のスパイラル、何とか止めなくてはと思います。

 今回の分裂劇には、W選挙に注目を集めるための橋下市長の戦略もあったのかもしれません。その中で結果を出したのは見事としか言えませんが、多くの関係者にとっては寝耳に水の事態。闘うべき対象は他にもあるはずです。もともと掲げていた政策が変わらない以上、都構想の実現を含め、お互いの政策実現には協力できる関係に早く戻したいものです。

 11月6日に行われた維新の党の意見交換会では、私は国際的紛争解決の視点で『正義の回復』と、中立な第三者を交えての『和平プロセス』を維新の党こそが主導すべきと訴えました。ちょうど前後に選挙監視で訪れていたミャンマーでは、まさに選挙によって示された民意をベースに、長年独裁的な手法で圧政を行ってきた政権与党USDPと、選挙で圧勝し政権交代を確実にした野党NLDが対話と協力を始めようとしています。こちらも予断は許しませんが、私たちの党に活かすためにも今後も注視していかなくてはと思っていたところです。

 闘うべきところはしっかり闘う。しかし、試合が終わればラグビーのノーサイドの精神で、お互いが必要な協力は継続していく。分裂した維新の党がそんな成熟した関係に進化することを望みます。


11月6日に行われた維新の党の意見交換会で

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