阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

「行動する小集団」インターバンドの精神と私の活動

2012年06月09日 19時20分51秒 | ボランティア

 昨日は、私が理事を務めているNGO、インターバンドの今後の活動について、議員会館を訪ねてきた今井ひなたさんとお話をしました。私が講師を務める予定のミャンマー(ビルマ)の民主化支援の在り方を考えるセミナーについて、また、アウンサンスーチー議員が日本に期待している民主化支援を政治とNGOがどのように連携して実現していくか、今井さんと意見交換をしました。

 私自身、国会の中でミャンマーの民主化支援を考える勉強会を発足させ、民主化勢力の方々の意見を定期的に聞いてアクションを起こす場を作っています。国会議員である私はどうしても国会に拘束されますから、ANFREL(Asian Network for Free Elections)などと連携してフィールドで活動する部分はインターバンドに集う人々と協力していきたいと思います。

 インターバンドは紛争によって統治が困難になった国の平和構築や民主化支援を目的として首藤信彦衆議院議員が設立したNGOで、私も2001年から3年間ほど事務局長を務めていたことがあります。その当時は、首藤信彦衆議院議員の政策秘書もしていたので、昼間は国会の仕事をして、夜や休日にインターバンドの仕事をする。また国会が休会中はプロジェクトのマネジメントや調査のため海外で活動するというサイクルで365日活動していました。

 当時はカンボジアやパキスタン、東ティモールやアフガニスタンなどに大規模な選挙監視ミッションを派遣したり、カンボジアにおいて除隊兵士の社会復帰を支援するプログラムを実施したりしていました。

 ピーター・ドラッガーによると人類が最初に作った組織(バンド)は狩りをする組織だそうです。「数人がひとり何役もこなし、状況によって役割を臨機応変に変えながら、ひとつの目標に向かって走りながら考える」そんな運動エネルギーにあふれた個人の集合体を目指しているのがインターバンドです。日本政府の方針として、その国の内政干渉につながる可能性のある「民主化支援」という領域には踏み込まずにきています。従って、そのような分野で活動するNGOはおのずと政府から独立した立場になります。従って私たちは政府からのファンドを獲得することや組織を大きくすることではなく、いつでも必要な時にアクションを起こせる「行動する小集団」を目指しました。

 実は、企業献金集めや政治資金パーティーを行わず、自分自身が「行動する小集団」の一員であるべきとの私自身の政治活動のスタンスも、このインターバンドの考え方そのままでもあります。

 一方で、私は特にミャンマーにおいては、民主化支援や法整備支援を行って、環境や人権などの分野により多くの人々の意見が反映される状況を作ることが、日本のビジネスを行う上で、中国などへの優位性につながると考えています。従って「インターバンド」という場を効果的に活用して、現地の方々が求める社会の実現に、日本の政治や行政、ビジネスなどが連動して貢献できるような状況の礎をつくりたいと考えています。