阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

言葉の力を競い合った民主党代表選挙-野田佳彦新総理誕生へ

2011年08月30日 00時56分40秒 | 政治

 今日行われた両院議員総会で野田佳彦財務大臣が民主党代表に選任されました。私は、最初の投票で前原誠司前外務大臣に、決選投票では、野田佳彦氏に投票しました。

 政策の背景にある政治的価値観、そして人間としての魅力、生き様を軸に判断しました。民意は前原氏への期待が圧倒的でした。マスコミ等の調査では、50%前後の支持があり、2位の方には5~10倍の差をつけてリードしていました。必ずしも「民意」が反映されない結果になったことは残念ですが、私は今回の結果には満足しています。

 候補者の演説では、馬淵澄夫前国土交通大臣の演説が圧巻でした。総理大臣候補者になるなど政界の常識では有り得なかった当選3期の馬淵氏ですが、その場の空気を圧倒的に支配する演説に、民主党の人材の厚さを感じて頂けたのではと思っています。

 野田氏の演説もまた、味のある素晴らしいものでした。馬淵氏の演説が、準備に準備を重ねた上に、聴衆との共同作業で「ゾーンに入った」ような、オバマ大統領の演説を彷彿させるものであったのに対し、野田氏の演説は、まわりも、そして自分自身のことも良く見えていて、自分のカラーを客観的にネタにもできる名人芸とも思えるものでした。決戦投票での大逆転勝利は、この演説力で議員の心を捉えたことも大きな要因だと思います。
 
 「増税派」とされている野田氏を中心に大きなテーマになった景気回復と財政健全化の議論ですが、私は中長期的な財政再建のビジョンを示した上で、この数年間は、財政政策と金融政策を総動員して、経済成長とデフレからの脱却に集中的に取り組むべきだと考えています。この点では、私は前原氏の考えに近いのですが、インフラの海外展開を中心とした経済外交の必要性を説く前原氏に対し、野田氏の「一国財政主義」ではなく世界経済を見据えた政策を行っていく考え方にも共感しました。この二つの考えは根底では繋がっていると思います。

 これからは全員で野田佳彦総理大臣を支えます。できる限り長く野田総理大臣に頑張ってもらうことがベストです。しかし、進化し、強くなった「前原カード」、秘密兵器としての「馬淵カード」を持って次の闘いに臨めることは、私たちにとっては大きな成果です。 


 今夜は闘いを終えた前原誠司候補、馬淵澄夫候補の反省会にも参加。本人とも率直な意見交換をして、先ほど議員会館に戻ってきたところです。後少し、明後日からのラオス、中国出張の準備をしてから帰ります。