湯冷め（ゆざめ）

親の話となすびの花は、千に一つも無駄がないと言います。
たしかに、親の言うことはほとんどが正しいことだと思いますし、なすびの花もキュウリとは異なり、全て実になるようです。
でも子供の頃に、風呂上りに服を着ないでウロウロしていたときに、親から湯冷めするから早く服を着なさいと言われた経験があるが、
どうやらそれは間違っているようです。

◆伝導熱や放射熱よりも気化熱の方が圧倒的に大きい
　水分が蒸発する時に、多くの熱エネルギーが（気化熱として）奪われることは周知されていると思います。
　ということは、風呂上りに汗が出ている状態でそのままいれば、体温はどんどんと奪われるということは正しい判断です。
　だが、湿った身体で衣服を身に着けると、身体の熱が（伝導熱や気化熱で）簡単に奪われてしまうのだという。
　だから風呂上がりには、すぐにはパジャマを着ずに、汗をまめに拭いて汗が引くのを待ってから何かを着るのが正しいそうだ。
　要するに、風呂上がりの水分や発汗を完全にふき取ってから衣服を着るのが正しいことらしい。

　→なるほど、してみると、幼少期に風呂上りに裸で走り回っていた日々は、正しい生活の知恵だったということなのか。
　　親の話や言い伝えの中には、ごく一部非科学的なこともあるのかも知れませんね。