子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2010年のベスト10(音楽):怒濤のリマスター盤に対抗し得る強靱さを持った10枚

2011年01月02日 00時01分17秒 | 音楽(新作レヴュー)
2009年のビートルズのリマスター盤一斉発売に続いて,昨年は赤盤・青盤,ジョン・レノン,更にはストーンズ,スプリングスティーンと,殿堂級ビッグ・ネームのリマスター盤発売が相次いだが,現役組も硬軟取り混ぜた多彩な反攻を見せ,なかなか楽しい1年だった。

1 Brian Wilson:Reimagines Gershwin
2 Joanna Newsom:Have One on Me
3 Jónsi:Go
4 Kanye West:My Beautiful Dark Twisted Fantasy [Explicit]
5 Quantic Presenta Flowering Inferno:Dog With A Rope(写真)
6 Rumer:Seasons Of My Soul
7 Shugo Tokumaru:Port Entropy
8 Sufjan Stevens:The Age Of Adz
9 Vampire Weekend:Contra
10 The XX:XX
(アルファベット順)

1は日本盤未発売。日本中何処にいてもインターネット経由で手軽に輸入盤が入手できる時代に,国内盤の発売に拘る必要はないのだが,それにしてもこの充実盤が何故?という疑問は残る。2は本体のシガー・ロスよりもカラフルな音色が印象的。
3は3枚組というヴォリュームながら,前作よりも浮遊感はアップ。4はやはりさすがの重量感。それにしてもキング・クリムゾン使いには意表を突かれた。
南国の路地裏から聞こえてくる田舎っぽい響きが最高だった5は,好みから言えばNO.1。俯き加減のカレン・カーペンターという感じの6は,年末のバーゲンで入手したのだが,有馬記念のブエナビスタ並の末脚で追い込んだ。
7は時計台ホールで観た楽しいライブとの合わせ技で,国内組唯一の入賞を果たした。8は文句なしの大傑作。繊細な構築力に馬力が加わって,まさに敵なし。
素晴らしいデビュー作がフロックだったかどうかが試された9は,そんなプレッシャーを吹き飛ばすような成長振りを見せた。10は,ヤング・マーブル・ジャイアンツを想起させるような地下系ギターバンドのデビュー作。思わず拍手。

その他では,伸び代の大きさに期待できるバンド・オブ・ホーシズ,相変わらず高いクオリティを見せたアントニー&ザ・ジョンソンズ,名前を覚えるのが大変だったが面白かったAriel Pink's Haunted Graffiti(まだちゃんと覚えられない),自作曲が素晴らしかったジョン・レジェンド&ザ・ルーツ,本国で出ているトリビュート盤を凌ぐ出来だったジム・オルーク編集のバカラック集などをよく聴いた。
ライブは3月のディランと,RSRで観たyanokami。来日したウィルコかフレイミング・リップスのどちらかで良いから,生で観たかった。不況が続く中,地方のライブ事情がどんどん厳しくなってきているのを肌で感じた1年。映画同様に,楽しい出会いがたくさんあることを祈りつつ,Chilly GonzalesのピアノでA HAPPY NEW YEAR!


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