子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

J2リーグ第3節 コンサドーレ札幌 VS ジェフユナイテッド千葉【4:0】

2011年08月17日 22時08分20秒 | サッカーあれこれ
前回の対戦で完璧にやられた千葉に対して,逆にお釣りが来るほどのゴールラッシュでリベンジに成功した札幌。
何処が変わったのかと問われれば,ジオゴがワントップに入って,献身的にボールを追いかけたこと。更に言えば,前半早々にトリッキーなCKから先取点を奪えたことによって,選手のボールに食らいつく意識がこれまでにない程高まり,ボールは廻されても最後まで楽にフィニッシュはさせなかったこと。この二つに尽きるのだが,それにしてもたったそれだけのことで,こういう試合展開になるとは正直予想できなかった。1週間前,同じ会場で目撃した(ある韓国紙では「札幌の惨劇」と形容されたという)日韓戦にも驚いたが,やはりサッカーはやってみるまで分からない。

ワントップに入ったジオゴだが,はっきり言って技術,スピード,どちらも二級品だ。くさびを受けてから,自ら突破するスピードもドリブルのテクニックも,強烈なシュートも持ち合わせていない(ようだ)し,上がってくる選手に預けるパスも上手いとは言えない。
だが,何処がと言われても困るのだが,佇まいがとにかくFWらしいのだ。DFやボランチがボールを入れたくなるような間合いと,体格も含めたフィジカルが,自然にボールを呼び寄せるような場面が何度となくあった。しかもゴール前にいるだけで,何となくどうにかなっちゃう(してくれる,ではない)ような空気がある。実際,砂川のクロスを内村が頭で合わせた2点目も,前でジオゴが相手DFを引き付けて潰れたプレーに,0.5点あげたいくらいだったし。
相手のDFラインを献身的に追いかけるプレーも良かった。それによって相手が詰まった感じになったところに近藤がタックルを仕掛けてボールを奪った場面は,コンサの守備とは思えないくらいアグレッシブな迫力があった。

そんなジオゴのプレーが鼓舞したためか,最終ラインやボランチの玉際の守備も今日は活き活きとしていた。
千葉は佐藤勇人とファン・ゲッセルから前線の青木や深井に,流れるようなボールが絶妙のタイミングで何度も入っていた。特に後半3:0になってからは,一方的と言っても良いくらい攻められたのだが,アタッカーへのプレスは最後まで緩むことはなかった。決定的なシュートチャンスは,後半に2度あっただけだと思う。

という訳で,するすると連勝を3まで伸ばした札幌は,いつの間にか昇格圏の3位まで勝ち点差4という位置に付けてしまったようだ。失点の少なさで見ればリーグ有数を誇る守備ラインの貢献が大きいのだろうが,リーグ終盤でもつれた時には,ここぞという場面で点を取れるかどうかが昇格の分水嶺になるはずだ。
今のところはまだ「FWらしい」レベルに留まっているジオゴが,自ら「真のFW」へと脱皮するか,あるいは自らの身体を張って,「最前線のダニルソン」として内村か近藤を輝かせることが出来るかどうか,鍵は彼が握っているような気がする。


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