子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2009年の10枚(音楽):来年はディランのライブだ!

2009年12月29日 23時01分31秒 | 音楽(新作レヴュー)
年の瀬なのに,取り敢えず年賀状を出したらもう新年の準備が終わったような気になってしまい,天皇杯の準決勝で日本サッカーの将来を担うかもしれない吉田(名古屋)のプレーをチェックしようと思って,TVの前へ。結局その後のガンバVS仙台も続けて観てしまい,二試合観終えたら,外はもう真っ暗。貴重な年末年始をこんな調子で過ごして良いのかと自問してはみるが,まぁ大体毎年こんなもんでしょう,という内なる声に導かれて,大掃除以上に大切な「10作選び」に精を出した結果が以下の通り(アルファベット順)。

1 Andrew Bird「Noble Beast」
2 Animal Collective「Merriweather Post Pavilion」
3 Bob Dylan「Christmas In The Heart」
4 The Cribs「Ignore The Ignorant」
5 Joe Henry「Blood From Stars」(写真)
6 Melody Gardot「My One And Only Thrill」
7 Mika「The Boy Who Knew Too Much」
8 Super Furry Animals「Dark Days/Light Years」
9 T-Pain「Thr33 Ringz」
10 Wilco「Wilco (the album)」

1はシカゴのシンガー・ソング・ライター。フィールドの広さ,アレンジの柔軟性,声,どれを取っても驚きのクオリティ。今まで知らなくて御免なさい。
3のディランは,もう一枚の「Together Through Life」も素晴らしい出来だった。ロス・ロボスのデヴィッド・イダルゴとの相性も最高なのだろう。
5はアメリカの良心,ジョー・ヘンリーの最高傑作。ブルーズに正面から挑んでいるが,近年のプロデュース業で拡げた引き出しを目一杯使って,見事な作品を作り上げている。毎回見惚れてしまうジャケットの写真は,今回はユージン・スミスだった。
7を評価する声はあまり聞かれないが,ポップの王道を悠々と歩む姿は眩いばかりだ。前回は「クイーン」だった冒頭のシングル曲,今回は「ボストン」だった。なるほど。
9は,JAY-Zが批判を繰り広げたロボ声用のソフト「オートチューン」を全面的にフィーチャーした2008年末作。一般的には失敗作とされたカニエ・ウェストの昨年作と同様,機械声なのに聴けば聴くほど味が出てくる不思議。

その他では,前衛ファンクと化したThe Flaming Lips,渋くて強靱になったArctic Monkeys,本物のアーティストの風格が出てきたClare & The Reasons,骨太の新人Diane Birch,長尺の曲が見事だったPhishの復活作,まさかの新作を出したPrefab Sproutなどをよく聴いた。

安さと便利さに負けてAmazonの利用回数が増えたが,そういう姿勢が輸入盤店の品揃えが脆弱になっていく傾向を助長しているのかも,と反省する年の瀬。


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