朝日旅行会の提唱により創立された「日本秘湯を守る会」があり、茨城県でただ1ヶ所だけ入っている温泉が「湯の澤鉱泉」。
この宿はそれほど深い山の中のではなく、茨城県常陸大宮市、JR水郡線「山方駅」から少し山に入ったところにある。
[玄関先の提灯が”日本秘湯を守る会”のマーク]
近場にある秘湯の宿、と言うことで以前から気になっていた宿だった。
狭い山道を少し入ったところに「湯の澤鉱泉」の建物が見えた。
広大な敷地にわずか7つの部屋しかない、昔ながらの造りの風情のある宿だった。
チェックインを済ませ、部屋までは女性スタッフが案内してくれた。
玄関から部屋までは長い廊下を歩き、その途中にお風呂があり、廊下には地元の絵手紙作家の作品がたくさん展示してあった。
今回泊まったのは新館だったので、トイレ付きの部屋だったが、旧館はトイレが共同になっている。
山の中なので周囲には木が生い茂り、部屋からの眺めはあまり望めないが、奥の方にはゴルフ場があるらしかった。
お風呂のについて。
古くから病気に良く効く冷鉱泉として知られていたらしく、それを加温して利用している。
お風呂は檜風呂と岩風呂の2ヶ所、時間ごとに男女入れ替え制になっていた。
大震災の時は大きな被害があり、復旧には苦労したらしく、檜風呂の方は湯船の底の半分は檜、もう半分は石で再建してあった。
[檜風呂]
[岩風呂]
お湯の温度もちょうど良く管理されていたので、長くゆっくりと入ることができた。
少しつるっとした柔らかなお湯で、肌がツルツルになった。
食事について。
品数も多く、盛り付けもきれいで、ほとんどが自前の材料を使っていると、食事の時に奥様から説明があった。
お米はすぐ隣の田んぼで作り、野菜は奥様の実家で作ったものだとか。
ただ、昔からの宿のため、食事処が座敷だったのが残念だった。
イスも用意してあったが、テーブルが低いのでイスに座ると食べにくくなってしまうようだった。
[夕食の一部]
生湯葉がおいしかった。
[朝食の一部]
スタッフは女性がほとんどで、皆さんとても気さくで元気良く、女性が頑張っている宿という印象を持った。