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映画「ジュディ」レネー・ゼルウィガー

2020-09-21 17:59:56 | 映画(洋画:2019年以降主演女性)
映画「ジュディ」は2020年日本公開の米国映画


映画「ジュディ」レネー・ゼルウィガーはアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した。個人的には好きな女優である。しばらくお休みしていた時期もあってかこの受賞はうれしい。運悪く3月のコロナ渦で映画館に行けず、DVDスルーとなる。一瞬2回目の主演女優賞かと思ったけど、2002年度最優秀作品賞を受賞したミュージカル映画「シカゴ」ではノミネートのみである。

翌2003年「コールドマウンテン」で最優秀助演女優賞を受賞しているが、さほど活躍しているとも思えず、前年の残念賞的な受賞という印象を持った。それを考えると、堂々たる受賞だ。「ジュディ」レネー・ゼルウィガーのワンマンショー的な映画で映画の質が極度に高いとも思えない。でも、後半戦には胸がジーンとする場面も用意されている。

ジュディガーランドの伝記物というよりも47歳で亡くなる半年前のむしろ落ちぶれた姿をフォーカスする。え!これはレネーゼルウィガーが演じているとは思えないなあという位のメイクである。50代といってもおかしくない。かなり老けて見える。でも、ショーのパフォーマンスは一部堕落したシーンを除いてはいい感じである。


1968年、往年の大スター47才になったジュディ・ガーランド(レネー・ゼルウィガー)はクラブでのショーに出演するために、子供たちを元夫に預け、単身ロンドンに向かう。アメリカではドサ回りの家なき金欠生活だったが、イギリスでは注目を浴びクラブは連日満席の盛況だった。しかし、それまでの堕落した生活に戻るかのように睡眠薬とアルコールの量が増えていった。


ジュディは、アメリカから会いに来た実業家ミッキー(フィン・ウィットロック)の励ましで元気を取り戻し、2人は結婚する。しかし、アメリカに戻ってステージをというミッキーの案がご破算になる。ジュディはまた精神の安定を崩した状態でステージに立ち、観客とトラブルを起こしてしまうのであるが。。。

⒈転落する人生
オズの魔法使いは1939年である。さぞかし、チヤホヤされたであろう。その後は結婚と離婚を繰り返している。それに加えての酒とドラッグ狂いである。ここでも、子供と一緒にホテルに行っても宿泊料未払いで、宿泊を拒否される場面からスタートだ。金には困っているのであろう。結局は元夫のところに行くしかない。親権は自分にと主張してもお金がない。


どうも浪費家のようだ。ロンドンへのコンサートツアーをやったりするわけだから、カネが全然入らないわけじゃないだろう。子ども2人をつれていこうとするが、本当に大丈夫なのかと思ってしまう。

⒉意外性のある場面
長期公演の話があってロンドンに向かう。アメリカとは違いちゃんと周囲がスター扱いをしてくれる。ジュディガーランドというに昔の名声が生きているのである。現地で若き女性マネジャーもつく。でも、リハーサル会場に向かい、そこにはバンドマスターであるピアニストがいるが、まったく歌おうとはしない。すぐその場を立ち去る。

大丈夫かと周囲は思っている中で、本人はステージフライト状態だ。それでも会場には正装に身を固めた観客で一杯。なかなか現れないジュディに煮を切らしたマネジャーが来て、無理やりステージに立たせる。初日には評論家も来るらしい。


これじゃ歌えないんだろうなあ、無理なんだろうなあとわれわれに思わせておいて、いざステージに登ると素敵な歌声を聴かせる。一瞬の予想を裏切る意外性のある場面だ。いい感じである。ステージも順調に運び、娘のライザミネリも出席したパーティで知り合ったミッキーもロンドンに来てご機嫌だ。でも、続かない。こういった落差が続く展開だ。

3.若き日の再現映像
若き日の再現映像が何度か出てくる。名プロデューサーと思しき人に、君より美しい子はいくらでもいる。でも、君の美声はすばらしい。それを生かしてちゃんとやるんだよ。と諭されたりする。いかにも転落という現在の場面が出た後で、そういった再現映像が何度もでてくる。

1日18時間働き詰めでクタクタという場面で思いっきりプールに飛び込むシーンは愛嬌がある。いずれも、そういう記憶がよみがえったことで一時的な復活を果たす。でもダメ。


堕ちていく姿を見るのは悲しい。でも、ゲイの男カップルとの交情やマネジャーやピアニストから慰労をうける場面など優しさにあふれたシーンもある。そういう積み重ねで最後に向けては予想もしない胸から湧き上がる何かがあった。

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