映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

幸福の黄色いハンカチ 高倉健

2009-12-12 22:22:44 | 映画(日本 昭和49~63年)
山田洋次監督による高倉健主演の作品。ロードムービーが急に観たくなり久しぶりに見た。脇を固めるのがいわゆる山田組の渥美清、倍賞千恵子に加えて、武田哲矢と桃井かおりである。過去のある男が現実とさまよう姿を描く高倉健の得意技では比較的初期の作品である。

北海道の網走に東京から車で一人きていた武田哲矢は、駅で若い女性を見つける。桃井かおりである。どちらかというと奥手のタイプの彼女を強引にドライブに誘う。足がない彼女はついていく。その旅先でたまたま出会ったのは高倉健であった。ひょんなことから彼も同乗してドライブすることになる。ところが、途中で武田が蟹を食べすぎお腹をこわしてしまい、牧場のトイレに駆け込む羽目に。そのときに大きな車が来て動けない。仕方なく仮免までとったことのある桃井が運転して、車が脱輪したり、爆走したり大変なことになる。そこで高倉健が運転することになる。ところが、移動先で警察の一斉検問をやっていた。免許証の提出を求められるが高倉に免許証がない。刑務所から出てきて間もないことを尋問で答えているのを聞いて二人はビックリするが。。。。。

この後は炭鉱夫だった高倉の回想シーンが多くなる。そして倍賞千恵子が絡んでくる。このあと続く高倉の現代劇のいつものパターンと同じである。しかし、音楽を含めた全体的な流れは山田洋次監督の「男はつらいよ」やロードムービー「家族」に近いものがある。降旗監督作品と微妙に違う。笑いをおこしながら、お涙頂戴というのは寅さん映画と一緒である。ある意味単純なのかもしれない。松竹らしい映画スタイル。

武田と桃井かおりはまだ若い。演技も今と比較すると荒削りだ。でもこの二人と高倉健が組んだこと自体意義がある。上映当時はビックリしたものだ。東映のヤクザ映画の大スター高倉健が、こういう人情劇に出てうまくいくのかどきどきした。早いものだ。もう30年以上たつ。古さを感じさせるがそれはそれで良いかもしれない。

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