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映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ザ・ファーム  トムクルーズ

2010-12-31 11:33:16 | 映画(洋画 99年以前)
93年のシドニーポラック監督の作品でトムクルーズが若き弁護士を演じる。
観た気がするのだが、すっかり内容を忘れていた。なぜだろう?
ファーム 法律事務所という題名だが、法廷ものではない。法律事務所と依頼人との関係にスポットをあてて、若き弁護士が大きな陰謀の渦に巻き込まれる話である。
ここでもデイブ・グルーシンの音楽が抜群。彼自身による素敵なピアノソロをバックに南部の都市メンフィスを美しく舞台にする。途中タックスヘイブンで有名なケイマン諸島の美しい避暑地の映像も映し出し、目を楽しまさせてくれる。もう少し短くてもいけるかな?という気がするが、シドニーポラックの前作「愛と哀しみの果て」の凡長さに比べると、ミステリーの色彩がある分楽しめる。


ハーバード大学を5番以内の成績で卒業した主人公ことトム・クルーズは、NYやシカゴの法律事務所の強い勧誘を受けるが、それを上回る条件の南部メンフィスにある法律事務所に就職した。小学校の教員である妻ことジーン・トリプルホーンはためらったが、説得してメンフィスへと向かった。教育係ことジーン・ハックマンの下で猛烈に働き始め、事務所の仕事と司法試験の準備に精を出した。
そんな時事務所の2人の弁護士がケイマン諸島で事故死したと知らされる。そんな彼の前に、謎の男エド・ハリスが現れ、二人は事故死でないことを告げた。他にも死んだ弁護士が2人いるという。疑問を抱きながらもトムは、依頼人にあうためハックマンと共にケイマン島に赴く。トムは島の別荘で、多数の謎の書類を発見する。島から戻ったトムは、収監されている兄に面会に行く。トムは兄に紹介された私立探偵のエディに、死んだ弁護士についての調査を依頼した。ところが私立探偵がマフィアまがいの男に射殺される。そしてその殺害について話したいことがあると謎の男エドハリスがFBI捜査官と名乗り近づいてくるが。。。


トムクルーズが出た映画は基本的に観て損したというのはそんなにない。それなりにお金もかかっているし、監督もみな一流だ。映像も非常に楽しめるものが多い。93年と言えば彼が最も活躍した時期である。ここでも彼らしいアクションで頑張りを見せる。

でもそれをひきたてているのが名脇役たちであろう。
エドハリス、ジーンハックマン、ホリーハンターと3人の芸達者に助けられている。
エドハリスの顔を見ると、また悪の黒幕かとつい思ってしまうくらい悪役がよく似合う俳優である。ここではFBI捜査官であり、いつものあくの強さが抑えられている。
ジーンハックマンはイーストウッドのオスカー西部劇「許されざる者」を撮ったすぐ後の作品だ。70年代のように主役を張るわけでなく、自分の立場をわきまえ、悪徳法律事務所の中でトムのインストラクターを演じる。ここでは「許されざる者」のような悪役ではなく、情のあるワルを演じている。

ホリーハンターがいいキャラしている。私立探偵の秘書をしているフーテン風女を演じる。個人的にはコーエン兄弟の「赤ちゃん泥棒」での彼女が好きだ。ここは堅気な役ではない。でも途中から格段の活躍を見せる。彼女もオスカー女優賞をもらった「ピアノレッスン」のすぐ後である。
こういう芸達者に囲まれると影が薄くなるクルーズはいつになったらオスカーがもらえるのか?


メンフィスは黒人が多い都市だ。またプレスリーが育った町としても有名。アレサフランクリンもメンフィス生まれだ。ブルースの町であるのがこの映画でもよくわかる。黒人中心の風俗をうまく映し出す。こういう行ったことのない街の様子がわかるのも映画の醍醐味だ。途中プレスリー狂の男が出てくる。これが茶目っ気があってうれしい。巨匠シドニーポラックも少し遊んでいるかも?
そういえば矢沢永吉の「トラベリンバス」にもメンフィスの地名が出てくる。キャロルのころ「メンフィステネシー」歌っていたなあ。あ!あれはジョニー大倉のボーカルだったか。

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