映画とライフデザイン

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映画「寝ても覚めても」 東出昌大&唐田えりか

2018-09-02 17:54:35 | 映画(自分好みベスト100)
映画「寝ても覚めても」を映画館で観てきました。


予想外の展開に余韻が残ってしまいました。
柴崎友香の原作の映画化で、カンヌ映画祭に出品、東出昌大が一人二役という情報だけで映画館に向かいました。もちろん原作は未読で。先入観なしで、ストーリーを追った。途中まで、それなりの起伏はあったが、比較的平坦に進む。それが一転、あっと驚かされる。近来にないおすすめのラブ・ストーリーである。

泉谷朝子(唐田えりか)は大阪の川ぺりで鳥居麦(東出昌大)と運命的な出会いをする。2人は付き合うようになり、友人の岡崎(渡辺大知)や春代(伊藤沙莉)とともによく遊んでいた。買い物に行くといって夜帰ってこなかったり、麦は突発的な行動をとることがあった。そうして、急に行方をくらましてしまうのであった。


2年後、泉谷朝子は麦への思いを断ち切れないままに上京し喫茶店で働くようになる。朝子はある会社の会議室へコーヒーを届けにいくと、恋人鳥居麦に顔がそっくりな丸子亮平(東出昌大一人二役)と出会い驚く。いきなり、朝子は麦と語りかけるがちがう。それ以来、2人は街で何度も出くわすようになる。ぎこちない態度をとる朝子に惹かれていく亮平。真っ直ぐに想いを伝える亮平に、戸惑いながら朝子も惹かれていく。しかし、朝子は亮平に元恋人のことを告げられずにいた。

5年後、亮平と朝子は共に暮らすことになる。亮平の会社の同僚・串橋(瀬戸康史)や、朝子とルームシェアをしていたマヤ(山下リオ)と時々食事を4人でとるなど、平穏な日々を過ごしていた。ある日、亮平と朝子は出掛けた先で大阪時代の朝子の友人・春代と出会う。7年ぶりの再会に、亮平の顔を見て春代は驚く。麦とそっくりなので。大阪で親しかった春代も、麦の遠縁だった岡崎とも疎遠になっていた。その麦の現在の消息を朝子は春代から知ることになるのであるが。。。


1.唐田えりか
唐田えりかは久々に登場する逸材である。まだ20歳、今回は20代後半の設定と思しき世代まで演じる。ナチュラルメイクで、際立った清涼感を持つ。あえて言えば、若かりしときの深田恭子が近いであろうか?今回は比較的控えめな女の子を演じていくが、突如として大胆になる。このときの意外性あるパフォーマンスに将来性を感じる。今後、引っ張りだこになる可能性が高い。どちらかというと男性の保護本能をくすぐるタイプで、一般女性が陰で意地悪しそうなタイプかな?
映画では2人の友人役に対照的な女性を起用して補っている。



2.突然現れる同じ顔

映画を観ていて、一人二役の東出昌大が出てきたとき、いくつかの映画を思い浮かべた。ヒッチコック「めまい」キム・ノヴァック演じるいったん自殺したはずの女性にそっくりな女性がジェームズ・スチュワート演じる主人公の前に姿を現すシーン、「かくも長き不在」で戦争に行って行方不明になった夫が突然「第三の男」のヒロイン、アリダ・ヴァリ演じる妻の前に長い時間を経て現れるシーン。

要は同一人物じゃないかという連想をさせたのだ。実は映画の終盤に向かうまで、そういうことなのかと思っていた。その時、突如行方不明だった麦(バク)の存在がわかる。ここからがこの映画のヤマである。こういうもっていき方をするのか?と正直びっくりしてしまう。まさに肩透かし。これは観てのお楽しみであるが、その展開には驚いた。すごいと思わせる。

最後の余韻、これもよかった。もちろん、東出昌大は好演である。

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