goo blog サービス終了のお知らせ 

映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「月の満ち欠け」 大泉洋&有村架純&廣木隆一

2022-12-13 18:22:39 | 映画(日本 2022年以降 主演男性)
映画「月の満ち欠け」を映画館で観てきました。


映画「月の満ち欠け」佐藤正牛の直木賞受賞小説を映画化した作品。原作は未読。ここのところ多作の廣木隆一がメガホンをもつ。予告編を夏ごろから何度も観た。大泉洋の父親が子どもを亡くすストーリーと推測されて、その娘がジャニーズの目黒蓮に会いにいく途中で、事故に遭うというセリフはわかった。でも、映像にでてくる有村架純は何なんだろう?そう思っていた。洋画系で行きたい作品がなく、ピンク映画出身でサービス精神旺盛の廣木隆一監督に娯楽度を期待して選択する。

泣ける映画である。
途中から激しく涙腺を刺激される。廣木隆一観客のツボを熟知している印象を受ける。以前のような長回しはさほどでもなく、適度な時間配分で複雑な登場人物を巧みに捌く。ジョンレノンの「woman」が効果的に使われている。演技で特筆すべきところはない。ただ、有村架純がものすごく魅力的に見える。セットで20年以上前の高田馬場を再現するというニュースを見ていた。うまくできている。


⒈予告編での迷彩と高田馬場
予告編で大泉洋の娘と妻が事故で亡くなるというのはわかった。その娘が大泉洋を訪ねてきた若者のところへ向かおうとして亡くなったのも理解できる。しかし、大泉洋が若者に怒っている。訪ねてきた男の言う女性と自分は何も関係ないと。え!何で?意味不明。有村架純って、いったいどういう存在なの?

映画が始まり、大泉洋八戸の漁港にいるシーンを映す。そこで一転1980年までさかのぼり、結婚、娘の出産などを追っていく。幸せそのものだ。そこで後半に向けての伏線をいくつかつくる。最初は、全般の意味がはっきりしない。
でも、途中から徐々に筋がつながっていく。そういうことなのか?と少しずつ気づかせる。

予告編での騙しがあっても、観客にやさしい映画である。途中この言葉遣いおかしいというセリフもあるが、長編小説を脚本化するために簡潔に映像にまとめる。廣木隆一の娯楽映画作りのうまさも光る。


ネタバレにならない程度に言うと、有村架純の役は大泉洋の娘ではない。このストーリーでは有村架純の恋が並行して描かれている。ただ、時間的にギャップがある。1980年から2007年まで縦横無尽に飛ぶ。恋の舞台は高田馬場だ。早稲田松竹と神田川沿いのロケが頻繁になされる。しかも、大泉洋のところに、実娘の親友(伊藤沙莉)が訪ねてきて会うホテルのラウンジは早稲田裏のリーガロイヤルホテルだ。自分が人間ドックするところなのでよくわかる。まさに高田馬場尽くしである。


⒉生まれ変わり
前世なんてものは信じないけど、身の回りでなんかおかしいと思うこともある。大泉洋演じる主人公も前世に懐疑的だ。実はこの映画には軽いファンタジー的要素がある。前世を知っている少女が次々出てくる。まだ小学生なのに、英語の歌を歌ったり、デュポンのライターのうんちくを話したり、大人びた絵も描く。

その生まれ変わった少女を軸にストーリーをつなげる。これはこれでいいのではないか。自分の父の葬儀前後で、娘が明らかにおかしな行動をとった。今もその名残がある。人智を超えた世界はあるかもしれない。


大泉洋はそれなりかな?大泉洋の当たり役「探偵はbarにいる」で喫茶店にいつもいる安藤玉恵介護士役ででてくる。最後に向けて安藤玉恵のアップの場面があり、思わず吹き出す。主役を演じることもある田中圭がここでは悪者になる。「流浪の月」横浜流星が演じる役柄に似ているなと感じた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする