逮捕

　名古屋市熱田区の交差点で１日未明、３人が死亡したひき逃げ事件で、愛知県警熱田署捜査本部は３日までに、現場から逃走する際に別の乗用車を盗もうとしたとして、窃盗未遂容疑で愛知県に住む日系ブラジル人の男（３２）を逮捕した。

　捜査関係者によると、男の供述などから、ひき逃げ車を運転していたのは岐阜県美濃加茂市在住のブラジル人とほぼ特定。捜査本部は逃走中の３人が立ち寄る可能性がある愛知や岐阜の関係先を調べている。

　男の逮捕容疑は、熱田区内で１日、逃走用の車を盗もうとした疑い。直前に乗っていた車が交差点で信号待ちの３人をはね、男は仲間とともに現場に車を放置し、走って逃げたという。

　捜査本部によると、男は１日夜に出頭し「ひき逃げの報道をみて怖くなった。ブラジル人４人で乗車していた。自分は運転していない」と供述。男ら同乗者についても道交法違反（ひき逃げ）や自動車運転過失致死などの容疑のほう助や教唆の適用を検討している。

　ひき逃げ車から男の指紋が検出された。盗難車でナンバープレートも付け替えていた。車内から特殊工具や薬物の小分けに使う道具が見つかっており、４人は別の犯罪にかかわっていた疑いも強まっている。

　事件から早２日が過ぎた。早期逮捕を強く望む。