ウリパパの日記

自由気ままに・・・

NHK音楽祭2011 ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団

2011-10-03 23:38:26 | 音楽
今年もNHK音楽祭が始まりました。今年のテーマは「華麗なるピアニストたちの競演」です。早速、第1夜の演奏会を聞きに行ってきました。今日のオーケストラはローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団です。イタリアにはスカラ座やボローニャオペラ等、オペラハウス専属のオーケストラがたくさんありますが、聖チェチーリア音楽院管弦楽団は管弦楽が主役です。創立は1908年でイタリアで最も古い伝統をもつシンフォニーオーケストラです。さすがにイタリアのオケ!歌いに歌います。弦楽の響きと厚みが印象的で特に中高温の響きが素晴らしい。歯切れもよく、わくわくしてくる音楽ですね。楽団員が楽しそう演奏しているのも印象的。まるでイタリアオペラをきいているかのように個性がぶつかりあう中でも、アントニオ・パッパーノのタクトで巧みにまとめあげられているそんな印象。リストもチャイコフスキーも重厚さは控えめでどうしても南欧的な明るさが滲み出てきますね。

最初の歌劇<アイーダ>シンフォニアは初めて聞きました。アイーダと祭司のモチーフ、そして後半はアムネリスのモチーフがぶつかり合った交響詩といった印象。僅か10分程度の曲ですがオペラを聞き終わったような充実感。さすがイタリアのオケ。いきなりブラボーです。

続いてはボリス・ベレゾフスキーをソリストに迎えてリストのピアノ協奏曲1番。ベレゾフスキは諏訪内晶子がチャイコフスキーコンクールで優勝した1990年にピアノ部門で優勝したロシアのピアニストです。現在は42才の中堅ですが、とても歯切れのよい演奏をします。バリバリの技巧派ですが音色も繊細で美しい。このオケとは相性がよさそうで、若々しくて明るくリズミカルなリストでした。終楽章のクライマックスはテンポがますます上がり、びっくりしている間に終わってしまった印象。リストが聞いたら技巧の完璧さに驚くのではないでしょうか。あまりにも早く終わってしまった?のでアンコールが2曲。サン・サーンス/ゴドスフキーの「白鳥」とチャイコフスキー四季より「10月 秋の歌」。こちらはしんみりと聞かせてくれました。ベレゾフスキーは初めて聞きましたが期待以上。こんどはリサイタルを聞いてみたいですね。

さて後半はチャイコフスキーの「悲愴」。出だしは何かしっくりこなかったのは、このオケは繊細な音楽づくりが苦手なのかもしれませんね。でもすぐに持ち直し、3楽章は本領発揮、そのままアダージョに突入というかところで・・・
誰だ!拍手したのは! 熱狂的な3楽章の演奏に興奮して思わず、、、なのでしょうね。

アンコールは2曲。いずれもイタリアものです。プッチーニ「マノンレスコー」から間奏曲、そしてポンキエッリの「ジョコンダ」から「時の踊り」。いずれも本領発揮ですね。マノンレスコーの弦の響きに感激。そして時の踊りでは、団員全員が歌っているのがよくわかります。最後列のおじさん(パートは控えます)。のり過ぎですよ・・・
もう拍手大喝采です。

歌うオーケストラと立役者であるアントニオ・パッパーノにブラボー。ボリス・ベレゾフスキーも良かったです。久しぶりに楽しい一夜でした。

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