視覚イメージの処理は右脳が得意だとされ、顔の判断も右脳がやっている場合が多いといいます。
左の写真はバート、D.Mトペレット、D.Iによるもので、男性の顔の半分と女性の顔の半分をあわせたキメラです。
上の顔と下の顔を見て、どちらが女性で、どちらが男性に見えるでしょうか。
顔の半分を隠せばどちらが男性的か迷うことはないのですが、両方が見えるのでやや判断に迷うでしょう。
上の写真と下の写真とでどちらが女性的に見えるかといえば、多くの人は上の写真のほうだと答えるそうです。(大体右利きの人でしょう)
上の写真は左側が女性のもので、右側が男性のもので、下の写真はその逆です。
顔の左側が女性的であれば全体として女性的に見え、左側が男性的であれば全体として男性的に見えるということで、左側に見える部分が全体のイメージを決めているのです。
顔を正面から見た場合、左半分のイメージは右脳に送られて処理され、右半分のイメージは左脳に送られて処理されるので、全体のイメージが左半分のイメージで決められるというふうに説明されています。
左視野の情報が右脳に送られ、右視野の情報が左脳に送られるので、全体のイメージは右脳によって決められるというのです。
そういわれればそんなものかなと思うのですが、顔を右の図のように横にしてみるとどうでしょうか。
上は左上の写真を左に90度回転したもので、下の写真は左下の写真を同じように左に90度回転したものです。
右上の写真は男性的に見え、その下の写真は女性的に見えるのではないでしょうか。
右の写真の場合は左右でなく上下に分かれていて、上のほうのイメージが全体のイメージを決めてしまっています。
そうするとさきの説明のように、左視野のイメージが全体のイメージを決めるというわけにはいきません。
ではどう説明すべきかというと、多くの人は上から下へ視線を動かしてみるので上のほうのイメージのほうが強くなる、つまり眼の動かし方の癖によると考えられます。
左右の場合は左のほうから右のほうへ視線を動かしてみる癖があるので左のほうのイメージのほうが強く感じると考えられます。
ためしに左の図の場合意識的に右から左に視線を動かしながら写真を見れば、印象が先ほどと違って見えるはずです。
真ん中にはめがね型の円が二つありますが、上の場合は左右差が小さく見えるのに、下の場合は左右差が大きく感じられるため不安定に感じます。
これは無意識のうちに左のほうから視線を動かしてみるため、左側の円がやや過大視されるためです。
右脳左脳の問題でなく、眼の動かし方の癖が影響しているのです。
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