設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

家造りは家族のドラマ

2004年07月08日 21時16分37秒 | 独り言
実は我が家にとって個人住宅の仕事は、正直赤字である。
(ひゃー言ってしまった!)
作業量の多さと設計料を天秤にかけると ググッと作業量が・・・

それでも同業の方々も個人住宅の設計をやりたがる。
宣伝の為?広告?それも多いにありだが・・・・

それでウチの専門屋(夫)とよくその話しで盛り上がる。

専門屋曰く「個人住宅の仕事は楽しい」
これに尽きるらしい。

確かに「この家族の為に良い物を造りあげるゾ」というこちら側と、
「この人に設計してもらって本当に良かった」という
信頼関係のキャッチボールは「楽しい仕事」
その一言なのだろう。

でも良い事ばかりでなない。
「家」を造るという事は、家族の価値観や生き方をさらけだす事にもなる。

打ち合わせの席で、夫の意外な意見に目を見張る妻がいたり
女のテリトリー キッチンに関して陶酔して話す妻にお疲れ気味の夫がいたり・・・・
時には予算の事で食違い、気まずい雰囲気を醸し出す事も・・・

どの家庭でも「家」が造り上がるまでに濃厚な家族ドラマができ上がるのだ。
そして不思議な事に最終回は、ドラマと同様ハッピーエンドの話しにまとまってくれる。
勿論そうなるには、施主側とこちら側の努力の結晶なのであるが・・・・

確かに設計料云々の話しより、このハッピーエンドの最終回を見てしまうと 
個人住宅の仕事はやめられないのだろう。
そして そんな施主家族のハッピーエンドを身近に見れる専門屋を
ちょっと羨ましく感じている この頃である・・・・

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