設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

勉強熱心な(?)お施主さん

2004年08月19日 09時58分24秒 | 独り言
今は、いろんな情報が巷に溢れている。
家の事も建築の事も例外ではない。
そういう影響だからか 最近の お施主さん達は大層
勉強家であり いろんな知識を持っている。
外壁の材料にしても キッチン お風呂に関する設備関係に
ついても 資料を抱えて 打ち合わせに見えられる方もいた。

自分の住む家の事である。
勿論 専門屋(夫)も 全て熱心に目を通す。
ただ毎回 悲しいのは、当たり前だが お施主さん達は
皆 素人の方達。結局、聞きかじった少しの知識が
全てになってしまっている事が多い。
「実は、これには こういう欠点もあって・・・・」
などの専門屋(夫)の説明を受け 「う~~ん」と唸ったり
「そうなのかあ~~」と 少々気落ちをなされる事も・・・・

でも、だからと言って 素人だから何も言わず
全てお任せで 疑問を抱えたまま進行していっても
決して いい家は造れない と、私個人は思う。
何しろ 個人住宅は「建築士の持ち物」では無いのだから。
但し 難しいのは 知識ばかり集め 果ては いろいろな
住宅メーカーの免震構造や外断熱の宣伝をゴチャゴチャに
吸収してきてしまうと 一体 何の為に建築士と共に
家を造っているのか わからなくなってしまう。
素人が集めてきた知識の固まりを そっくりそのまま
集結させた家なら 建築士は、いらないのだから・・・・

要望 希望は全て吐きだし その上で 建築士の
センスと技術と知識を貪欲に その要望等に反映させていく。
それが結構 利口な お施主さんの立場かもしれないと
個人的には 思う。

以前 どっかで読んだ事がある。
「決定権は施主 主導権は建築士」
この関係が結構 建築士と家を造る場合は、いい感じだと。
ちょっと なるほど と思った・・・・・・・