昨日は何だか疲れていたのかなぁ?
芝居の通し稽古を一回やって、夕方からはボイストレーニング。
先週に引き続き、チホ先生による唄の発生や表現のレッスン。
ピアノは大塚先生が自ら、伴奏をしてくれる。
先週、教わった内容を譜面に書き込んで意識していたのだけれど
いざやってみると出来ていない部分が多々あった。
一週間練習したけど、息継ぎも上手く出来たり出来なかったり・・・・。
これって、ひたすら練習するしかないんだよね。
音楽って誰でも出来るけど、上手い人と下手な人の差って
結局は練習の量で大きく差がつく。
まぁ、これは音楽だけじゃなく芝居の演技力もそうだし、
サッカーや仕事でも同じ。
練習不足です。
でも、昨日のレッスンで大塚先生が仰っていた事とチホ先生が
仰っていたことは、殆ど同じ。
プロってなんでもそう、結局のところどこかで落ち着くんですよね。
僕が先生から感じたことは、
「テクニック云々じゃなく、気持ちが大切」と言うこと。
かといって、テクニックは無視して良いって事じゃない。
テクニックは練習で上げて行くしかないけれど、
これで良いなんて、はっきりとした線があるわけじゃない。
今持っている自分を、最大限に引き出すのは「気持ち」と言う意味だと思う。
僕は劇中で、若い女の子を励ます唄を2曲歌うのだけれど、そのうちの
一つは皆でお祭り騒ぎみたいにして、盛り上げるような曲。
コミカルな唄に合わせて、おどけた振り付け。
これ、楽しそうに騒がないとつまらないのだけれど、
振り付けどおりやっていても全然つまらない。
唄も同じで、自分が本気で楽しんでいないと唄にも元気が出ない。
唄が上手くてもつまらなかったり、下手でも面白かったり・・・・
これは唄い手の気持ちが大きく左右する。
もう一つは、自殺未遂した子を皆で励ます唄。
以前の日記
http://blog.goo.ne.jp/ug_d35_sky-gray/d/20080320
に、この曲と出遭った時の不思議な気持ちを書いたけど、
最近はなれちゃって、そういう感覚が薄れて来ていたのかな?
先生に、「元気を出せ!」って唄なのに、唄う人に元気が無かったら
「なぁんだ、嘘じゃん!」って、思われちゃうぞって・・・・・
流石は、プロの先生、確かにそう思った。
最後に唄った時、皆で顔を見合わせながら唄ったら、
唄っている自分が元気になってきて、
唄の空気もガラリと変わったのが判った。
そして先生が最後に僕らにアドバイスしてくれた言葉。
この劇団の皆さんは、若くない。
若手がごっそり居る、プロの劇団とは違う。
そして、それぞれに生活を持っている。
辛いことや他人にいえない事も抱えて生きている。
だからこそ、この劇団で別の人格を作って元気を見せる。
そのエネルギーを見ていたお客さんが感じ取ってくれる。
この劇団の魅力は、演技の上手い下手ではなく
そういったエネルギーをお客さんに分けて差し上げることだと・・・
この言葉に、僕はぐっと来ました。
考えてみれば、僕がこの劇団に入った理由がそれだった。
落ち込んでいた時期に、エネルギーを貰って立ち直った。
今度は、僕が与える側に居るんだって・・・・
人間、慣れちゃうと大事なことを忘れちゃうんだね。
何だか忘れていた大切な物を思い出させて頂いたレッスン。
凄く気持ちがすっきりした、良い一日になりました。